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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・ロマンス

灼熱の情事

灼熱の情事


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 アン・メイザー(Anne Mather)
 イングランド北部の町に生まれる。息子と娘、二人のかわいい孫がいる。自分が読みたいと思うような物語を書く、というのが彼女の信念である。ハーレクイン・ロマンスに登場する前から作家として活躍していたが、このシリーズによって、一躍国際的な名声を得た。

解説

 うだるように暑いマイアミに、アビーは降り立った。弟のエドワードが交通事故に遭い、入院したと聞いたのだここに来るのは二年前のあの日以来。そして、二度と足を踏み入れるつもりなどなかったのに。病院に向かうはずの迎えの車は、驚いたことに別の方角へと向かい、弟の妻の家に到着した。訝る間もなくアビーは家人に出迎えられ、エドワードのけががかなり軽いことを知る。いったいこれは、どういうこと? 「また会えてうれしいよ」声の主を見て、アビーは息をのんだ。

抄録

「元気そうだね、アビゲール」突然意外なことを言われて、アビーは思わず音をたててカップをソーサーに戻した。「まだ教えているんだって? キャリアを積んでいく人生に満足している?」
「食べていかないといけないもの」なぜ、私が今何をしているか知っているのだろう?
「そうだね」彼は薄く笑った。「君の境遇に変化があったら、エドワードが教えてくれたはずだ」
 いったい何が言いたいの? そもそも、なぜエドワードが彼にわざわざ私のことを話したりするの? それとも、エスキヴァル家を経由して彼の耳にも入るといいたいのかしら?
「エドワードにはよく会うの?」彼がエドワードをどう思っているかきくには絶好の機会だと思ってアビーは尋ねた。相手はじっとアビーを見た。
「彼から何も聞いていない?」またしても思いもかけなかった返事が返ってきた。
「ミスター・ヴァルガ……ルイスと一緒に仕事をしていると聞いたけど」遠回しにアビーは言った。「あの、この家にはよく出入りしているの?」
 アレハンドロはちょっとアビーの表情をうかがってからそっけなく言った。「僕が君の言いなりになる立場にあるかどうか、探ろうとしているの?」
「とんでもない」アビーの顔が赤くなった。「私には関係ないもの。ただ……なぜこんなに早くここにいるのか知りたかっただけ」
「その話はさっきもしたね。それになぜ今さらミスター・ヴァルガなんて他人行儀な呼び方をする?」
 神様!
 アビーはカップを取り上げようとしていた手を膝に戻した。二年前のことを彼があからさまに口にするなんて思ってもいなかった。本当に恥というものを知らないのね。それとも私を困らせたいの?
「そのことは話したくないわ」さすがにもう一度ミスター・ヴァルガとは言えなかった。今彼を怒らせるのはまずい。「あのことは間違いだったの。お互いに早く忘れましょう」
「そう思うの?」アレハンドロは口を固く結び、赤くなってもじもじしているアビーをじっと見つめた。「君には新しい男がいるとエドワードから聞いた」
 新しい男?
 どういう意味かはわからないが、彼にプライベートな話をするつもりはない。エドワードがそんな話をしたなんて信じられなかった。改めて弟に対する疑いの気持ちがわいてくる。
「ねえ、いったいなんなの? 私がこの二年何をしていたかに興味があるなんて見え透いた嘘はつかないで。今さら良心の呵責を感じたって遅いわ」
「呵責?」アビーの率直な言葉に、アレハンドロはびっくりしたようだった。「弟さんは僕にはそんなものはないと言ったんだろう。アビゲール……君はエドワードとは違う。それに僕は今も君に引かれている。それは信じてもらいたい」
 アビーはあきれて言葉も出なかった。エドワードが私をだまして呼び寄せたことを彼は知っているの? もしそうなら、エドワードの言葉がまんざら嘘ではないことになる。彼は本当にローレンと?
「私……弟が事故にあったと聞いたから来たのよ。ここに来た理由はそれだけだわ」
「それならいいが。だが弟さんには君を呼び寄せる理由がほかにもあった」
 アビーはぎくっとした。「なんのこと?」これ以上何も知りたくない気がする。
「エドワードは骨にほんの少しひびが入っただけさ。命にはなんの別状もない」
 アビー自身も弟に同じようなことを言ったが、だからと言って彼に同意はできない。「でもショックを受けてるわ。死んでいたかもしれないんだから」
「だがぴんぴんしている」アレハンドロはロスに負けない冷たい口調で言う。「君の弟さんは酔っぱらいの運転ミスくらいで死ぬにはもったいない生活を送っている。事故は不運だったがたいしたことはなかった。車は壊れたが修理可能だし」
 アビーは席を立った。エドワードに何を期待されたって、こんなのにはこれ以上耐えられない。アレハンドロはエディが私をここに呼んだ理由を知っているのかしら? それとも推測しているだけ? それにまだ私に興味があると言われた時、私はどうして胸が苦しいような気分になったのだろう。それはエディの期待どおりではあるのだけれど……。
「失礼」
 テラスに向かう階段を上がりかけたアビーの前にアレハンドロが立ちはだかった。「待ってくれ」ごく普通の口調だったが、その言葉はアビーには警告に聞こえた。「まだ話は終わっていない。君がいい結果を出さないと、エドワードは怒るぞ」
「なんですって!」
 アビーはかっとするあまり彼に向かって手を上げたが、それより早くアレハンドロの手が伸びてアビーの手首をとらえ、やすやすと動きを封じてしまった。
「よせ」彼の息がかかってアビーの頬にかかる後れ毛がそよいだ。「エドワードが僕に助けを求めるのなら、君ももう少し考えて行動するべきだ。こんな手段を使わなくてはいけないのは残念だが、最初にルールを決めたのはそっちだからな」

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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