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七夜の約束

七夜の約束


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 キンバリー・ラング(KimberlyLang)
 中学時代、授業中に教科書に隠して読んでいたほどロマンス小説が好きで、大学院進学後も、ハッピーエンドのラブストーリーに夢中だった。バレエダンサーだったが英語教師になり、エンジニアと結婚した。現在は美しい北アラバマに、コンピュータマニアの夫とスポーツに夢中な息子とともに住む。

解説

 「なんのしがらみもなく、ベッドの上の関係を楽しもう」エラは親友の結婚式で出会った新郎の友人、マットの言葉に戸惑った。彼は優秀な弁護士として都会に暮らし、かたや自分はもうすぐ故郷へ帰ろうとしている。その引っ越しまでの短い間だけ夜を分かち合おうだなんて、“愛人になれ”と言われているも同然だ。失礼きわまりない提案だとつっぱねてもいいはずなのに、マットほど魅力的な男性に出会ったのは初めてだったエラは、思いがけずイエスと応えてしまった――甘い夜を7回過ごせば、虚しい結末が訪れるとわかっていながら。

 ■家族の愛を知らずに育ったため恋愛そのものを信じられないエラが、人生で一度だけ自分に許した恋愛ごっこのはずでしたが……。キンバリー・ラング得意の濃密なラブシーンをどうぞご堪能ください!

抄録

「ありがとう」エラはメルローをひと口飲んで脇に置くと、床にひざまずき、箱の上部にテープを張った。それから、ぐるになっている仲間に向けるような口調できいた。「これから私が言うこと、メルやブライアンには内緒にすると約束してくれる?」
 マットはエラの隣にひざまずいた。「もちろん」
「私はこの食器が大嫌いなの」エラは声をあげて笑った。「メルはひと目で気に入り、結婚祝いの希望一覧表にこのシリーズの食器全品を書きこんだの。さすがに、こんな悪趣味な食器見たことがないとは言えなかったわ」エラは花柄の皿を一枚取り出し、マットに見せた。確かに、あまりにもカラフルすぎて落ち着かない感じがした。「どう思う?」
「同感だ。ブライアンがリストに入れることに同意したのが信じられないよ」
 マットがエラから皿を受け取ったとき、手が触れ合った。再びエラの平静さに危険信号がともる。マットの手が触れたのは偶然? それとも、意図的?
「悲しいことよね」エラは半ばふざけ、失望したように眉をひそめた。「私の知っている限り、メラニーはほかのものの趣味はすごくいいのに」
 マットは悪趣味な皿をエラに返すと、ソファにゆったりもたれ、ネクタイを緩めにかかった。これもまたよい兆候かしら? もうしばらくここにとどまるということ?
「秘密は守ると約束するよ。ただ、いつかメラニーにディナーパーティに招待されないといいが。食事を残さず食べられるか、自信がないよ」
 エラもソファにゆったりと体を預けた。「メルがケータリング業者にパーティの準備を依頼しない限り、それは心配する必要ないわ。メルのことは大好きだけど、彼女、料理の腕は最悪なの。メルが唯一できる料理は、スクランブルエッグにピーナツバターとゼリーのサンドイッチくらい。お皿なんていちばん必要がないものなのに」
「おいおい、気をつけたほうがいい。メルに告げ口するかもしれないぞ」
「そんな脅し無駄よ。今と同じことを、メルに何百回も忠告したんだもの。メルが私と一緒に住んでいた理由のひとつは、私が料理ができるからかも。同居しているあいだ、メルに料理を教えようとしたけど、彼女、キッチンでは絶望的なの」
 マットはネクタイを引っ張って外し、自分の背後に置いた。彼が身を乗り出したとき、チョコレート色の瞳にエラはからめ取られた。「で、君は? 君の絶望的なところはどこなんだ?」
 突然空気が重くなり、声がうまく出なくなった気がした。エラは咳払いをして、からかうような口調で言った。「レディは自分の短所は決して認めないものよ」
「教えてくれ」
 マットが声を落とすと、エラの体温は数度上がった。彼女は唾をのんで喉の塊を取ろうとした。「それは、かなり立ち入った質問だと思わない?」
 マットは片手を伸ばし、ポニーテールからこぼれたエラの巻き毛に触れた。そして頬にかかるその髪を、指に巻きつけて言った。「そんなことはないと思う。人間誰しも、絶望的なところを持っているものだ。僕は『ゆかいなブレディー家』の再放送を録画せずにはいられない。ばかげているだろう」
 マットがエラに触れたとたん、その場の空気が一転した。ちょっとした戯れは終わった。これは真剣な誘惑だ。エラは、巻き毛を耳の後ろにかきあげるマットの手を無視しようとした。だが、できなかった。あろうことか、マットは彼女の耳たぶを撫でている。背筋に震えが走り、エラは彼のほうにほんの少しだけ身を寄せずにはいられなかった。
「エラ、君は美しくて頭がいい。誰の手も借りずに結婚式の準備ができる」マットはエラの前髪を顔から払ったあと、その手を下に滑らせ彼女の頬を覆った。二人の視線がからみ合う。「まったく、恐れ多い人だよ」
 彼の息や体温が感じられるほど、マットはエラに接近していた。彼の声や優しい手の動きに、エラはうっとりした。マットは私を美しいと言った。この信じられないほどすてきな男性に、私は美しいと言われたのだ。エラの口はからからになった。再び唾をのみこんだが、ささやくような声にしかならなかった。「あなたこそ恐れ多い人だわ」
 説明するため、エラはマットの広い肩に片手を置いた。それからゆっくり手を滑らせ、固い二の腕をきつく握った。エラはただ彼の筋肉の大きさを強調したつもりだったが、マットははっと息をのみ、エラのうなじを反射的に手で引き寄せた。
「それはうれしいね」小声で言い、マットはエラの唇に唇を重ねた。最初の触れ方は優しかった。ためらいがちといってもいいくらいで、エラの下唇を軽く唇ではさんだだけだった。だが、エラは彼のほうに身を乗り出した。そのちょっとした勇気で充分だったらしい。二度目のキスには、いっさい躊躇がなかった。マットが唇を重ね、探るように動かすと、エラは両腕で彼の首にしがみついた。唇を開くなり滑りこんできたマットの舌が、エラの体の芯にしびれるような興奮を送りこむ。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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