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和書>小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ディザイア

著者プロフィール
リアン・バンクス(Leanne Banks)
USAトゥデイのベストセラーリストにも登場歴を持つ彼女は、アメリカのロマンス小説界でナンバーワンの売り上げを誇る人気作家の一人。現在、夫と息子、娘とともに、生まれ故郷のバージニアで暮らしている。コミカルでセクシー、かつ読み終えたあとも印象に残るような人物が登場する作品を好むという。そんな彼女を、超人気作家ダイアナ・パーマーも「ハーレクイン・ディザイアの作家陣のうちでもっとも優れた作家の一人」だと大絶賛している。
USAトゥデイのベストセラーリストにも登場歴を持つ彼女は、アメリカのロマンス小説界でナンバーワンの売り上げを誇る人気作家の一人。現在、夫と息子、娘とともに、生まれ故郷のバージニアで暮らしている。コミカルでセクシー、かつ読み終えたあとも印象に残るような人物が登場する作品を好むという。そんな彼女を、超人気作家ダイアナ・パーマーも「ハーレクイン・ディザイアの作家陣のうちでもっとも優れた作家の一人」だと大絶賛している。
解説
養母を亡くし、大学を辞めざるをえなくなったココがベンジャミンの家でベビーシッターに雇われて、2週間。別れた恋人が遺した赤ん坊の世話に手を焼きつつもココを気遣ってくれる優しいベンジャミンとの日々は、天涯孤独のココにとって心安らぐものだった。あまりにもハンサムなベンジャミンに、ついぽうっとなるのが難だけれど。そんなある日、ココは家を訪ねてきた人物に驚愕の事実を告げられる――あなたは地中海の島国シャンテインの亡き国王の娘なのです、と。“秘密のプリンセス・ココ”がスクープされるや、パパラッチが押しかけ、ココは赤ん坊の世話どころではなくなってしまう。するとベンジャミンに、意外な提案を持ちかけられ……?!
抄録
ベンジャミンは笑ったものの、ココが気の毒にも思えた。望んでこうなったわけではない。変わらずに足が地についているのには感心する。自分が王家の血を引いていると知れば、多くの女性がティアラをほしがり、ベッドで朝食を食べたがるだろう。だがココは違う。
「いちいち返事をしてやる必要はないよ。そういう申し出は全部勝手に送りつけてきたものなんだから」
「そうですね。ただ、こんなのが来なければいいのにと思うんです。わたしが婚約か結婚でもしていれば、この人たちもこんなことを言ってこなかったでしょうけどね」ココは肩をすくめた。
「それはそうだろうね」ベンジャミンは現場監督助手のジェイスのことを考えた。ジェイスなら大喜びでココの恋人役を務めるだろう。そう考えて顔をしかめる。
「どうしてそんな難しい顔をするんですか?」
「ちょっと考え事をしているだけだ」ベンジャミンはもう一杯水を飲んだ。部屋の反対側まで歩いていき、また戻ってくる。誰かがココの面倒を見るというのは悪くない考えだ。ココは聡明だが、ことによると簡単に他人を信用してしまう人のよさが災いするかもしれない。ココに近づくには保護者に対処しなければならないと知れば、誘惑しようとする男も減るだろう。
ベンジャミンはココが次のカードを開くのを見守った。ため息をついている。
好奇心を抑えきれなくなった。「今度はなんだって?」
「病気の子供のためにお金が必要な母親からです」憂鬱そうな声で言った。
「それは本当かもしれないし、そうじゃないかもしれない」
ココは驚いてベンジャミンを見た。「誰かが嘘をついていると思ってるんですか?」
ベンジャミンはうなずいた。「ああ。特にこの状況ならね」
「なんだか――恐ろしいですね。もしわたしが本当のプリンセスだったら、こういう要望をたくさん受け取ることになるんでしょうか?」
「補佐役の使用人が要望をふるいにかけるんだろうな」
「わたしにはそんな人、いません。自分が使用人なんですから」ココはばらの花束についていた次の封筒を開けた。「まあ、また招待状だわ。これはダラスのデイビッド・ゴーダンから、クリスマス舞踏会の招待状?」ココは困ったように両手を上げた。
ベンジャミンは眉をひそめた。その名前には心当たりがある。「ちょっと見せて」ココからタイプされたカードを受け取る。「デイビッド・ゴーダン。それはうちの株式仲買人の息子だ。手に負えないな」ベンジャミンは首を振ってため息をついた。「よし、こうなったらぼくがきみのフィアンセになるしかないな」
ココは口をあんぐり開けた。「なんですって?」
「本当にじゃないよ」ベンジャミンは慌てて言った。ココに話すのと同時に、自分にも言い聞かせる。ブルックとの関係で大失敗をしたあとなので、婚約なんて考えただけでもじんましんが出そうだ。「この騒ぎがおさまるまでの間の表向きだよ。そうすればきみは天涯孤独で誘惑しやすそうな人には見えないだろう。きみに近づこうとすれば、ぼくを相手にしないといけないんだから」
ココは眉根を寄せた。「わたしは見かけより強いんですよ」
「きみが強いのはわかっているよ。お母さんを看取ったり、エマを落ち着かせてくれたりしたのを知っているからね。でも、いつも警戒していないといけないんじゃ疲れるだろう」
ココはため息をついてがっくりと肩を落とした。「おっしゃるとおりです」顔をしかめて目を合わせる。「本当にそんなことをしてくださっていいんですか?」
「しばらくの間だけだ。婚約者がいれば事態はおさまるって、さっききみが言っただろう。それで急いで考えてみた。こうするのがいちばんいいと思うんだ」
ココはゆっくりとうなずいて唇を噛むと、思いきって言った。「うーん、でもデートする時間が減りますよ」
ベンジャミンは笑った。「今のところ、あまり興味ないよ」
「もし本当にそうしていただけるなら、とても心強いです。不都合を感じたときは、すぐに解消してくださってかまいません」ココはしっかりとうなずいて言った。
「わかった。明日の朝サラにこのニュースを伝えるよ。昼までには国じゅうに広まっているだろう」
ココの口元が引きつった。「わたしにはとても口が堅そうに見えますけど」
「まじめな話、人に話してもいいと言ったら、きっと暴れ馬みたいな勢いで飛び出していくよ。それにこういうスクープは大好きだと思うね」
「サラには本当のことを話すんですか?」
ベンジャミンは首を振った。「いや、きみとぼく以外は誰にも真実は明かさない。それがこの作戦をうまくいかせる唯一の方法だ」
ココはまるで深い水に飛びこむ前のように目をぎゅっとつぶって大きく息を吸った。「わかりました」そう言って目を開ける。「そうしましょう」
*この続きは製品版でお楽しみください。
「いちいち返事をしてやる必要はないよ。そういう申し出は全部勝手に送りつけてきたものなんだから」
「そうですね。ただ、こんなのが来なければいいのにと思うんです。わたしが婚約か結婚でもしていれば、この人たちもこんなことを言ってこなかったでしょうけどね」ココは肩をすくめた。
「それはそうだろうね」ベンジャミンは現場監督助手のジェイスのことを考えた。ジェイスなら大喜びでココの恋人役を務めるだろう。そう考えて顔をしかめる。
「どうしてそんな難しい顔をするんですか?」
「ちょっと考え事をしているだけだ」ベンジャミンはもう一杯水を飲んだ。部屋の反対側まで歩いていき、また戻ってくる。誰かがココの面倒を見るというのは悪くない考えだ。ココは聡明だが、ことによると簡単に他人を信用してしまう人のよさが災いするかもしれない。ココに近づくには保護者に対処しなければならないと知れば、誘惑しようとする男も減るだろう。
ベンジャミンはココが次のカードを開くのを見守った。ため息をついている。
好奇心を抑えきれなくなった。「今度はなんだって?」
「病気の子供のためにお金が必要な母親からです」憂鬱そうな声で言った。
「それは本当かもしれないし、そうじゃないかもしれない」
ココは驚いてベンジャミンを見た。「誰かが嘘をついていると思ってるんですか?」
ベンジャミンはうなずいた。「ああ。特にこの状況ならね」
「なんだか――恐ろしいですね。もしわたしが本当のプリンセスだったら、こういう要望をたくさん受け取ることになるんでしょうか?」
「補佐役の使用人が要望をふるいにかけるんだろうな」
「わたしにはそんな人、いません。自分が使用人なんですから」ココはばらの花束についていた次の封筒を開けた。「まあ、また招待状だわ。これはダラスのデイビッド・ゴーダンから、クリスマス舞踏会の招待状?」ココは困ったように両手を上げた。
ベンジャミンは眉をひそめた。その名前には心当たりがある。「ちょっと見せて」ココからタイプされたカードを受け取る。「デイビッド・ゴーダン。それはうちの株式仲買人の息子だ。手に負えないな」ベンジャミンは首を振ってため息をついた。「よし、こうなったらぼくがきみのフィアンセになるしかないな」
ココは口をあんぐり開けた。「なんですって?」
「本当にじゃないよ」ベンジャミンは慌てて言った。ココに話すのと同時に、自分にも言い聞かせる。ブルックとの関係で大失敗をしたあとなので、婚約なんて考えただけでもじんましんが出そうだ。「この騒ぎがおさまるまでの間の表向きだよ。そうすればきみは天涯孤独で誘惑しやすそうな人には見えないだろう。きみに近づこうとすれば、ぼくを相手にしないといけないんだから」
ココは眉根を寄せた。「わたしは見かけより強いんですよ」
「きみが強いのはわかっているよ。お母さんを看取ったり、エマを落ち着かせてくれたりしたのを知っているからね。でも、いつも警戒していないといけないんじゃ疲れるだろう」
ココはため息をついてがっくりと肩を落とした。「おっしゃるとおりです」顔をしかめて目を合わせる。「本当にそんなことをしてくださっていいんですか?」
「しばらくの間だけだ。婚約者がいれば事態はおさまるって、さっききみが言っただろう。それで急いで考えてみた。こうするのがいちばんいいと思うんだ」
ココはゆっくりとうなずいて唇を噛むと、思いきって言った。「うーん、でもデートする時間が減りますよ」
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「もし本当にそうしていただけるなら、とても心強いです。不都合を感じたときは、すぐに解消してくださってかまいません」ココはしっかりとうなずいて言った。
「わかった。明日の朝サラにこのニュースを伝えるよ。昼までには国じゅうに広まっているだろう」
ココの口元が引きつった。「わたしにはとても口が堅そうに見えますけど」
「まじめな話、人に話してもいいと言ったら、きっと暴れ馬みたいな勢いで飛び出していくよ。それにこういうスクープは大好きだと思うね」
「サラには本当のことを話すんですか?」
ベンジャミンは首を振った。「いや、きみとぼく以外は誰にも真実は明かさない。それがこの作戦をうまくいかせる唯一の方法だ」
ココはまるで深い水に飛びこむ前のように目をぎゅっとつぶって大きく息を吸った。「わかりました」そう言って目を開ける。「そうしましょう」
*この続きは製品版でお楽しみください。
本の情報
紙書籍初版: 2014/2/5
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ディザイア
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>プリンス/貴族・公爵
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>見せかけの恋人
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>年の差
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