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和書>小説・ノンフィクションハーレクインシルエット・ロマンス

熱いハプニング

熱いハプニング


発行: ハーレクイン
シリーズ: シルエット・ロマンス
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 シャロン・サラ(Sharon Sala)
 強く気高い正義のヒーローを好んで描き、業界のみならず読者からも絶大な賞賛を得る実力派作家。息子と娘、それに孫が四人いる。“愛も含め、持つ者は与えねばならない。与えれば百倍になって返ってくる”が信条。ダイナ・マコール名義の著書も出版されている。

解説

 ある朝、ハーレーは目覚めて愕然とした。ベッドの隣に見知らぬ男性が寝ている! ここはラスベガスのホテル。昨夜は親友の結婚式で、相当酔っていたせいか、何も思い出せない。起きた男性が笑顔で言った。「ぼくは君の夫だ」

抄録

“ジュニーはサムを愛してる”
「サム? サムっていったい誰よ?」
 内容がようやくのみこめると、声が何デシベルか跳ねあがった。サムが誰かはともかく、問題はそこに名前があるということだった。
「なんてこと……お尻に男性の名前を彫るなんて」
 ハーレーはうめいて、必死にタトゥーをこすった。充分力をこめればきっと消える、と祈りながら。だがもちろん消えるはずがない。
「ありえない」そうつぶやいた瞬間、寝室で人が動きまわる確かな、そしてぞっとする音が耳に入った。
 ハーレーが落としたタオルをつかんで体の正面に押しつけ、ドアに鍵をかけようとしたとき、それが開きだした。
 心臓はばくばくし、呼吸は速まる。今にも叫び声が口から飛びだしそうなのに、体がかたまって、喉でつまった。目の前に立っているのは、見たこともないような大男だった。肩幅は戸口いっぱいで、長い筋肉質の脚が床をしっかり踏みしめている。彼はつんつんした短い髪をかきあげた。眠そうな目はブルーで、口をわずかにゆがめてすまなそうにほほ笑んでいる。髪は漆黒。力強い端整な顔立ちだが、鼻は少なくとも一回は折れたことがあるように見える。
 だが、抑えていた金切り声をついに解き放つ原因になったのはそのいずれでもなく、男性が全裸だという事実だった。
 ハーレーは思いきり叫ぶと、懇願を始めた。「お願い、傷つけないで! 怪我だけはさせないでください! 財布はそっちにあります……たぶんどこかに。持っていってかまわないわ。なんでもどうぞ。だけどお願いだからこっちには来ないで!」
 男性はほほ笑み、さっきハーレーが出たばかりのベッドを肩越しに眺めた。
「ハニー、きみはもうすべてをぼくにくれたよ。それに加えてゆうべはさらに……」
 ハーレーはタオルを顎まで引っぱりあげ、男性をにらみつけた。
「いったいなんの話?」
 男性はまた彼女に目を戻し、にやりとした。
 見開いたハーレーの瞳は、無意識のうちに二倍の大きさになっていた。彼女はヘアブラシをひっつかむと、銃よろしく彼につきつけた。
「そんなの嘘よ。近寄らないで、この変態」
 男性は彼女を抱きあげると、ゆっくりとろけるようなキスを始めた。唇が触れあった瞬間、ハーレーは思った。この感覚、記憶にあるわ。それ自体に意思があるかのように、唇が彼の唇に合わせて丸まった。“やめなさい”と良識がとめるのも聞かずに、彼を二度と放したくないと思っている自分がいる。悔しいことに、先に身を引いたのは男性のほうだった。彼はハーレーを床に下ろすと、新しいタオルを手に取って、彼女の背中を拭き始めた。もう何千回もそうしてきたかのように。
 ハーレーはさっと身を引き、タオルを彼からもぎ取った。
「あなた誰なの?」
 男性の笑みが一瞬消えたが、すぐにまた戻った。彼はハーレーのぬれたほつれ毛をそっと耳にかけた。
「変態じゃないよ、ハニー。ぼくはきみの夫だ……そしてきみはぼくの妻」
「妻ですって? 冗談はよして。わたしは誰の妻でもないわ!」ハーレーは叫び、その耳障りな声に自分で顔をしかめた。頭がますます痛くなる。
 男性は彼女に手を伸ばし、左手の薬指の金の指輪をやさしくなでた。
「ずいぶんと忘れん坊なんだな」彼はハーレーの手を持ちあげて指輪にキスしたあと、手のひらのほうを向けてそこにもキスをした。
 電流に似た何かがおなかの奥を走りぬけ、両脚の間で渦を巻いた。ふいに脚の力が抜け、ぎょっとして深呼吸する。ただ、突然の悩ましい緊張も、薬指にゆうべはなかったはずの指輪があるという事実をうやむやにするには不充分だった。
「ねえ、誰なのよ?」ハーレーはつぶやいた。
 男性は彼女をまじまじと見て、頭を振った。
「いとしいジュニー……後生だから、ぼくの名をもう忘れたなんて言わないでくれよ」
 ジュニー? お尻のタトゥーが頭にぱっと浮かんだ。“ジュニーはサムを愛してる”
「サムなの?」
「そうこなくっちゃ」彼はハーレーの手からタオルを取り、二人の間の床に落とした。
 ハーレーは男性の目によぎる欲望を見て、身震いした。その瞬間、動こうにも動けなくなった。
「誰もわたしをジュニーなんて呼ばないわ」
 彼の青い瞳に影が差した。「ぼくはそう呼ぶんだ」男性はおもむろにハーレーを抱きあげた。
「何するのよ」
「妻と愛を交わすんだ」
「わたしは妻なんかじゃ……そんなこと、できないわ……」
 彼はハーレーの言葉を唇で封じ、彼女をベッドの中央に下ろすと、ぬれたままの体に覆いかぶさった。
「いや、きみはぼくの妻だし、もちろんできるさ」サムが言った。「それもすばらしく上手に」
 たとえハーレーに抗議する気力があったとしても、謎の男サムのキスがそれを消し去った。彼の体の重みを感じたとき、ふいに悟った。この感覚、覚えがあるわ。ああ、どうしたらいい? でも、二人のしたことがすべて間違っていようと、彼と愛しあうことだけは正しいような気がした。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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