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彼女たちの可憐な恋愛白書

彼女たちの可憐な恋愛白書


発行: ハーレクイン
レーベル: MIRA文庫mirabooks
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★☆☆1
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著者プロフィール

 ローリー・フォスター(Lori Foster)
 愛に対する確固たる信念をセクシーな作風と切れ味のいい文章で表現し、読者の支持を得ている。高校時代からの恋人である夫と三人の息子とともにアメリカのオハイオ州に住んでいる。小説を書くのは大好きだが、いちばん大切なのは、どんなときも家族だと言う。

解説

 甘い悦びを知り、3つの恋のつぼみは麗しく花開く。
 全米ベストセラー作家陣が織りなす、恍惚オムニバス。

 ウエイトレスとして働くメリリーには密かな悩みがある。体の弱い母の介護に10代の頃から明けくれ、ついにその母が亡くなり1年。気がつけば同年代の女性たちが恋に結婚にと忙しくするなか、いまだ男性経験すらないのだ。ある日メリリーは意を決し、以前から気になっていた長身のセクシーな常連客ブリックに“初めての相手”になってくれないかと頼む。すると彼はある条件を出して……。人気作家L・フォスター作『ヴァージン卒業宣言』をはじめ、V・ダール作『ひと夜を刻んで』他、官能くすぐる刺激的な3短篇を豪華収録!

 ■全米ベストセラー作家たちが集結してお届けする、身も心も焦がす官能ラブアンソロジー! 『ヴァージン卒業宣言』はいまだ男性経験がないことに悩むウエイトレスが、『ぼくと君の同窓会』は学生時代おたくだったハンサム富豪が、『ひと夜を刻んで』は2年前に結ばれない恋に涙した二人が、それぞれ主人公。夏にぴったり、刺激強めのホットな世界をぜひご堪能ください。

抄録

 ブリックがトーニャと顔を合わせると思うと気持ちが沈んだが、だからといってどうすることもできない。メリリーは肩をすくめた。「この時間なら帰っていると思うわ。でも、何が心配なのかわからないんだけれど」
「年代物のドアだから、切り刻むには忍びないんだ。一枚板で、おそらくこの家だけのために作られたものだろうし、状態もいい。今どき一財産注ぎこむ気がなければこんなドアを作ることはできないよ。古い家を改装する人がいたら飛びつくだろう。これを切ってしまうなんて、ひどい話さ。ペット用の出入り口をつけたらこのドアの価値はなくなるし、あとで同じようなドアと取り替えようと思っても簡単にはいかない」
「まあ」メリリーはドアを見たが、彼女の目には……ただのドアにしか見えなかった。「それじゃあ、ペット用のドアなんて論外ね」
「いや、作れないわけじゃない。だが家主の許可が下りたら、このドアは取り外してしまっておいたほうがいい。もしまたきみが引っ越すことがあれば、そのとき取りつけ直せるからね。その間はもっと安いドアに替えて、そこにペット用の出入り口を作ればいい。見た目だっていいし。どう思う?」
「あなたの作業が大変になるんじゃない?」
「そんなことはないよ。おれが一日よけいにこの家に来るのが迷惑でなければ、平気さ」
 彼がこの家に来るのを迷惑に思うかですって? まさか。
「裏に小屋があるから、そこにドアをしまっておけるわ。地下室か屋根裏でもいい」古い家のよさがわからないと思われるのはいやだったし、ブリックの滞在が長びくのは大歓迎だ。でも……。「新しいドアって、どれぐらいするの?」
「ただだよ。ジェシーのところに行けば、ぴったり合うものがあるはずだ」
「ジェシー?」
「今日、昼をいっしょに食べてた友だちだ」ブリックは首をかしげた。「覚えてるだろう?」
「ええ」愛嬌のある笑顔をした、金髪で緑色の目の男性だった。だが、ブリックの向かいに座っていると透明人間も同然だ――少なくともメリリーにとっては。「ほかのウエイトレスがあの人のことを噂しているのを聞いたわ」
「へえ、噂って、どんな?」
 メリリーは咳払いした。「ただの……たわいのないおしゃべりよ」
 落ち着かないメリリーの様子を見ると、ブリックの目が輝き、口元にほほえみが浮かんだ。
「教えてくれ」
「だめよ」メリリーは首を振った。
 ブリックはグラスを置き、からかうように近づいてきた。「いいじゃないか、遠慮しないで」
 メリリーがあとずさりすると、背中がカウンターにぶつかった。顔が熱くなる。こんな経験は初めてだけれど、ブリックには悟られたくなかった。
 彼がすぐそばにいるせいで、胸は早鐘を打ち、手足に不思議なうずきが広がっていく。
 しかし不愉快な感覚ではない。相手はブリックなのだから。
「おい、気絶しないでくれよ」
「大丈夫よ」気絶したら、ブリックとの時間を無駄にしてしまう。メリリーは咳払いした。「その、ジェシーがあんまりセクシーだから、ええと……」
「セクシーだから?」
 メリリーは思いきって続けた。「パンティが脱げそうになる、ですって」
 ブリックとの間の距離はほとんどなくなった。彼は拳の裏でメリリーの頬を撫でた。「きみはどうなんだ?」
「わたし?」
「きみもジェシーのことを、そう思う?」
「えっ? まさか」メリリーは激しく首を振った。「いえ、あの、いい人だとは思うけれど」
「ああ、いい奴だ」
 でもジェシーはブリックではない。メリリーは肩をすくめた。「いい人っていうだけよ」
 ゆっくりと広がるブリックのほほえみは多くを物語っていた――でもメリリーにはそれがなんなのかはっきりとはわからなかった。
「あいつは大工だから、いつも余分な資材を抱えている。ぴったり合うドアがなかったとしても、切ってサイズを合わせてくれるよ。あいつならお手のものだ」
 まだブリックがそばにいるので、まともに考えることができなかった。「どうしても払うって言わなきゃ」
 ブリックはゆっくりと彼女の髪を耳にかけ……やっと離れた。
「ジェシーと話しあうのはかまわないが、どちらにしろたいした金額じゃない。どうだろう、今すぐ家主と話しに行かないか? そうすればすぐに作業にとりかかれる」
 メリリーは行きたくなかった。もし自分の思いどおりになるなら、トーニャ・ブルームの笑顔が見られる距離にブリックを近づけたりはしない。トーニャがほほえむと、男性の思考能力は低下する――トーニャはそれほどきれいなのだ。でも家主は隣なのだから、この先二人が顔を合わせないことはありえない。「じゃあわたしが話をして、それをあなたに伝えるわ」
 ブリックは彼女を見つめている。どういうつもりでそう言ったのか不思議に思っているのだろう。そう思うとメリリーは身もだえしたくなった。
 ブリックは神経がぴりぴりするほどじっとメリリーを見つめていたが、どうやら結論を出したらしい。彼はキッチンテーブルのほうにうなずいてみせた。「そこに座って、アイスティーを飲んでしまってもいいかな?」
「もちろんよ」

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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