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魔法の夜のあと 華麗なる紳士たち:伝説の行方 II

魔法の夜のあと 華麗なる紳士たち:伝説の行方 II


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア華麗なる紳士たち:伝説の行方
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 サラ・オーウィグ(Sara Orwig)
 大学で出会った元空挺部隊員と結婚し、オクラホマに住む。彼女の作品は二十三カ国語で翻訳され、全世界で千六百万部以上の驚異的な売り上げを誇る。USAトゥデイのベストセラーリストに登場しただけでなく、ロマンティックタイムズ誌の各賞を受賞するなど業界からも高い評価を得ている。

解説

 住む世界の違う相手に恋した代償が、こんなに大きかったなんて……。

 ■まるで、魔法にかけられたような夜だった。普段縁のない華やかなパーティに出席した小学校教師パメラは、テキサスで最高の花婿候補と評判の外交官アーロン・ブラックにダンスを申し込まれ、夢見心地で彼と一晩中踊りつづけた。そして、そのまま一夜をともにした。これまで男性とつき合ったことなどなかったが、彼と一緒にいるのはなぜか運命のように思えた……次の朝までは。夜明けの光とともに容赦ない現実がパメラを襲った。次々と恋人を替え、父親のわからない子供を産み、ふしだらな女と町の人々にさげすまれた母。自分はそうはなりたくないと思って堅実に生きてきたのに、結婚できる見込みもない男性と関係を持ってしまったのだ……。我が身を恥じたパメラは、アーロンが目覚める前にこっそり姿を消した。

抄録

「幻滅したような言い方ね」
「今夜は違う。実に気分がいい」アーロンは欲望を大胆に伝える熱い目でじっとパメラを見つめた。
「アーロン、そんなに性急にならないで」
「信じてもらえないかもしれないが、いつもはこんなじゃない」パメラがにっこりすると、アーロンは彼女の頬に手を触れた。「かわいいえくぼだね」
「ありがとう。それより、スペインのことを聞かせて」
「スペインなら、近いうちに案内してあげるよ。アスターランドへ行けば、週末は自由だろうから、スペインで僕の好きな場所に連れていってあげる」
 パメラはアーロンの言葉に胸を躍らせた。アーロンはスペインとアスターランドについて語り、教師の仕事について尋ねた。話題はあらゆることにおよんだ。その間、アーロンはパメラの手や首筋や耳に触れつづけ、あるいは髪をもてあそびながら、生まれて初めて女性を見たとでもいうように彼女を観察しつづけた。
「あなたのご家族は百年以上もテキサスに住んでいらっしゃるんでしょう?」
「そう。曾祖父のパピー・ブラックが南北戦争のあと、故郷へ戻って家畜を飼い、それで財産を築いた。その後、祖父のレイニー・ブラック、正式にはアーロン・レイニア・ブラックといって、僕はその名前をもらったんだが、彼がテキサス州選出の上院議員になった。だから僕のまわりには政治家がたくさんいた。僕は君に負けないくらいテキサス育ちだよ」
「そうだったの」パメラはあいづちを打ったものの、あなたは東部で教育を受けているわ、と思った。
 アーロンの指がパメラの耳から喉元へ、そこから腕を伝わってさらに膝へ移動する。アーロンの濃いまつげに縁取られた目は欲望に満ち、パメラのあらゆる神経がざわざわと騒いだ。
「|スペイン語はできる《アブラ・エスパニヨール》?」パメラがきいた。
「|ああ《シ》。|君は《イ・ウステ》?」
「|少しだけ《ムイ・ポコ》。ロイヤルで耳から覚えた言葉だけよ。あなたはほかにどんな言葉を話せるの?」
「フランス語、ドイツ語、アラビア語、イタリア語、ポーランド語、それに中国語かな。学部の専攻は語学と政治学だったんだが、軍隊ではアラビア語を学ばなければならなかった。ポーランド語は国務省で勉強した」
 パメラはまたもや二人の生活のあまりにも大きな違いを考えざるをえなかった。「大学はどこ?」
「学位はハーヴァードでとった」アーロンはぶっきらぼうに答えた。「今度は君の番だ。好きなことは?」
「小さな子供たちと遊んだり、本を読んだりすること。鉛筆画を描くのも好きだわ。単純なことね。以前はエアロビクスを教えていたけれど、ここ一年はやっていないの」パメラの視線がアーロンの唇をとらえ、ふと、キスをしたらどんなだろうと思った。彼にキスをしたかった。どうしてそんなふうに思うのだろう。まるで二人の間に絶えず火花が行き交っているように感じられ、いやがうえにも気持ちが高まる。パメラは必死で彼の話に意識を集中させようとした。
 二人はホールの大時計が午前三時を打つまで語りつづけた。パメラにはほんの五分ほどにしか感じられなかったが、それでいてアーロンのことをずっと昔から知っていたような気がした。
 アーロンはカフスボタンをはずし、シャツの腕をまくりあげ、靴を脱いだ。パメラは神経がむきだしにされたように、強烈にアーロンを意識していた。
 時計がやわらかな音を三つ鳴らしたとき、パメラは立ちあがった。「すっかり遅くなってしまったわ」
 アーロンはしなやかな動作で即座に立ちあがり、片手をパメラの腰にまわして、自分のほうへ向けた。その目を見たとたん、パメラは息がとまりそうになった。「僕はずっとこの瞬間を待っていたような気がするんだ」彼はやさしく言った。
 パメラはどきどきしながら、アーロンの言葉を信じてはいけない、と自分に言い聞かせた。だが、彼の言葉にはぞくぞくさせられる。アーロンは彼女の腰に腕をまわして引き寄せると、かがみこんで、唇にそっと唇を触れさせた。そのとたん、彼女の脈が不規則になった。炎と魔法。それ以上に、アーロンの目に宿る欲望のせいで、言葉どおり、彼が自分をずっと待っていてくれたのだと思いそうになる。
 なにがこんなふうに私を心身ともにとろけさせるのだろう? すべての垣根を取りはらい、体も心も完全に屈服させるものはなに? アーロンは私の息をとめ、脈を早鐘のように打たせ、しかもそれが信じられないほどまっとうなことだと思わせる。生まれたときから、この夜、こうなるように運命づけられていたかのように。アーロンはふたたびパメラの唇に自分の唇を重ねた。
「アーロン」出会った最初の瞬間から、パメラは特別なものを感じていた。あらがえないなにかを。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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