マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインシルエット・ダンフォース

シークを誘惑

シークを誘惑


発行: ハーレクイン
シリーズ: シルエット・ダンフォース
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
購入する


著者プロフィール

 クリスティ・ゴールド(Kristi Gold)
 作品がウォールデンブックスのベストセラーリストにたびたび登場する人気作家。RITA賞の最終候補に選ばれた経歴があり、最近では、昨年日本でも刊行された大人気ミニシリーズ『バロン家の受難』第九話「シークとの契約」(D−1049)でみごと全米読者選賞を受賞した。十二歳のときからロマンス小説を書き始め、当時のヒーローは学校の男の子や芸能人だった。やがてカウボーイと医者に変わるが、夫はその両方でもあった。テキサスの小さな農場に、元神経外科医の夫と三人の子供、様々な種類の家畜と共に住む。かつては馬を乗りこなして大会にまで参加していたが、小説を書くために乗馬をやめて、今は末娘に“愛のむち”をふるっている。執筆をしていないときは、オフィスで執筆している夢を見るという。

解説

 熱い恋の手ほどきも受けたい。令嬢の切ない挑戦が始まった。■イモジーンは早急にいい馬が必要だった。大事な顧客の牧場に馬を連れていくと約束してしまったのだ。急いで極上のアラビア産の馬を飼育している牧場へ駆けつけ、経営者のシーク・ラフィ・シェイカーに、馬を一頭貸してくれないかと交渉した。だがラフィは、乗馬技術のない人間には貸せないと言う。せっぱつまったイモジーンは訓練を受けさせてくれと頼み込んだ。するとラフィはセクシーな笑みを浮かべて告げた――三週間牧場に住み込んでレッスンを受けてもらう、と。

抄録

 イモジーンは小走りにラフを追いかけ、厩舎の入口でようやく追いついた。彼はブレイロックにバハールの手綱を渡しながら言った。「バハールを洗ってやってくれ。それから、ほうびにいつもより多めに干し草をやってくれ」ブレイロックは無言のまま、そそくさと馬を連れていった。どうやらここではラフ・シェイカーのどんな気まぐれにも、だれもが服従するらしい。気をつけないと、わたしもその一人になりかねないわ。
 イモジーンは馬房の柱にもたれ、ラフがグルーミング用カートの上からシャツをつかんではおるのを眺めていた。「わたしは、いい子にしていたごほうびをもらえないのかしら?」
 ラフの笑顔に、イモジーンはすっかり不意をつかれた。「実は、きみに見せたいものがあるんだ」
 期待させるような言い方ね。「何かしら?」
 ラフは二階のアパートメントへ続く階段のほうを顎で示した。「ついておいで」
 二人きりになるつもりね。イモジーンは子供のようにスキップしたい気分で、彼のあとに従った。階段を上りながら、申し分のないラフの後ろ姿を――とりわけ、ジーンズに包まれたヒップを改めてじっくりと観察した。
 ラフは部屋のドアを開け、イモジーンを中へ促して鍵をかけた。急に肌がひりひりし始め、イモジーンは両腕に手を当てたが、本当はそんなことはどうでもよかった。日焼けした肌の心配よりも、シークの心の中を探ることで頭の中はいっぱいだ。
 ラフはオフィスへ通じるフレンチドアを開けた。「前に言ったビジネスの話をしたいんだ」
 ビジネスの話ですって? そうよね。そもそもわたしがここへ来た目的も、お互いに求めていたものもそれだったんだから。にもかかわらず、イモジーンの胸には落胆が広がった。いつもの理性を失ってしまった自分がいまいましい。
 一瞬ためらったあと、イモジーンはオフィスへ足を踏み入れ、ラフが立っているデスクの前へ歩み寄った。ラフはファイルを開き、彼女の前へ滑らせてよこした。「バハールの共同所有の権利を買いたいと言ってきている連中のリストだ。彼らはその権利を手に入れた場合、バハールの繁殖によって得られた利益を分配することになる。同時に、かかったコストも分担し、年に二回、無料で繁殖を行うことができる。ただし、いい雌馬を連れてきた場合にかぎるが」
 リストに記された名前は、どれもジョージア州の紳士録にのっているような著名人ばかりだ。「わたしにも聞き覚えのある名前がいくつかのっているわ。みんなとてつもない大金持ちばかりね。彼らはバハールにいったいいくら投資しようというの?」
「ひと口三万ドル。売るのは二十口と決めている」
「バハールはそんなに価値のある馬なの?」
「それ以上さ。ぼく自身も権利を所有するつもりだからね」
「それはもっともな話だけれど、わたしは今までこの手の投資を扱ったことがないの」それに、彼みたいな男性を相手にしたこともない。めったにないことだが、イモジーンの自信がぐらついた。「だれかこういうことに詳しい人に相談したほうがいいんじゃないかしら」
「ぼくはきみの判断力を信用している。それに、きみの銀行に取引の詳細も金の管理もまかせようと思っているんだ」
 今の言葉をシドが聞いたら、うれしくて卒倒するわ。ファイルから顔を上げ、真っすぐに見つめるラフの目と視線を合わせる。「本当に?」
「ああ。きみにとっても悪い話じゃないはずだ」
 悪いどころか願ってもない話だわ。ベッドをともにするまでもなく、ラフと取引ができるなんて。残念だけど。「わかったわ。わたしがここに滞在している間に細かい話を詰めていきましょう。そして特に急ぎでなければ、わたしが乗馬のレッスンを終えて、来月仕事に復帰してから正式な契約としてまとめるわ」仕事ね……なんてつまらない言葉かしら。
 ラフがデスクに両手をついて身を乗り出した。前をはだけたシャツから胸板と平らな腹部がのぞく。「前にも言ったが、ぼくは物事を急がないたちなんだ。努力は忍耐してこそ実るものだ」
「それが事業と乗馬の極意、というわけね」
 見つめ合ったラフの目の色が一瞬濃くなり、イモジーンの胸が高鳴った。「ほかにも楽しまなくてはいけないことがある」
 イモジーンは小さく身震いした。「ほかにも?」
「ビジネスとは関係のないことだ」
 イモジーンは何かに吸い寄せられるようにデスクのほうへ身を乗り出した。手と手が今にも触れ合いそうで、お互いの顔は数センチの距離にある。
「はっきりさせるために、いくつかの見本を示してもいい」
「本当に?」
「ああ、本当だ」ラフは片手をイモジーンのうなじにまわして引き寄せ、額に唇を押し当てた。「まずはこれ」頬にそっとキスをする。「次はこれ」唇の両端にも。「それから、これもだ」
 これはほんの始まりにすぎないと、イモジーンにはわかっていた。とてもすてきな始まりだわ。しかもまだまだこれからだ。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

この本を読んだ人は、こんな本も読んでいます

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。