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テキサスの恋 ウィンター・アンコール II

テキサスの恋 ウィンター・アンコール II


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・プレゼンツ 作家シリーズ別冊テキサスの恋
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ダイアナ・パーマー(Diana Palmer)
 シリーズロマンスの世界で今もっとも売れている作家の一人。総発行部数は4200万部を超え、ニューヨークタイムズを含む各紙のベストセラーリストにもたびたび登場。かつて新聞記者として締め切りに追われる多忙な毎日を経験したことから、今も精力的に執筆を続けている。ジョージア州在住。大の親日家で、日本の言葉と文化を学んでいる。家族は夫と息子の三人。

解説

 「初恋にさよなら」つい先日、最愛の父親を亡くしたダナは、父の遺言書を読んで愕然とした。遺言の指示に従わなければ、父が遺した小さな牧場を相続できないというのだ。その指示とは1カ月以内にダナが結婚すること。それも、ダナが昔から想いを寄せる隣人のハンクと!

 ■「ボスへの想い」バイオレットは弁護士事務所で秘書として働いている。1年前からボスのブレイクにこっそり恋心を募らせていたが、ある日、ささいな発言で彼を怒らせてしまった。傷つき、つらい気持ちや彼への想いを同僚にもらしたところ、その会話をブレイク本人に聞かれていたことが発覚する。あまりの恥ずかしさに耐えきれず、彼女は辞表を書くが……。2話収録。

抄録

「すぐに飛行機で帰るの?」ふたたび車に乗りこむと、ダナは尋ねた。
 ハンクはちらりとダナを見た。彼女は感情を失ってしまったように見えた。今日は彼女が結婚した日だというのに、とハンクは思った。僕は彼女に結婚指輪さえ選ばせてあげなかった。ブーケを買ってあげようかとも言わなかった。教会でちゃんとした結婚式を挙げたいかとききさえもしなかった。彼女が望むなら、それも可能だったというのに。僕は自分の立場からだけものを見て、すべてを面倒な手続きと決めつけていた。ダナにはもっと楽しい思いをさせてやるべきだったのだ。こんなによそよそしくてつまらない結びつきを押しつけるだけではなく。
「君さえよければ、テーマホテルに一泊してショーを見てもいいんだ」
 ダナはそうしたくてたまらなかったが、そんなそぶりは見せたくなかった。彼女は生まれてこのかた、ショーと名のつくものはビクトリアの映画館で一度見たきりだった。
「そうね」ダナは気乗りのしないようすで言った。
「スロットマシンの遊び方を教えてあげよう」ハンクは言い、その言葉を聞いたダナの表情を見て、含み笑いをもらした。
「あなたがそうしてもかまわないって言うなら」ダナはあいまいに言った。それが彼女にできる意思表示の限界だった。「でも、私、泊まる準備はなにもしていないのよ」
「問題ない。ホテルには店もあるんだ」
 ハンクの言ったとおりだった。彼はダナのために、ドレスやバッグはもちろん、化粧品や洗面道具まで、必要なものはすべて調達した。ダナは、ハンクがパジャマを買わないことに気づいたが、とくに気にしなかった。いずれにしても、二人は別々の部屋に泊まるのだと決めつけていた。
 ところが、そうではなかった。ラスベガスではさまざまな集会が開催中で、ようやく確保できた部屋は、ホテルに一部屋だけ残っていたスイートルーム――キングサイズのベッドとこぢんまりしたソファが一つずつしかないスイートルームだった。
 ハンクは沈んだ表情でベッドを見つめた。「申し訳ない」彼は言った。「しかし、この部屋を断ったら、床で寝るしかないんだ」
 ダナは咳ばらいをした。「二人とも大人なんだもの。それに、結婚は書類の上だけのことだから」よくまわらない口でようやく言った。
「たしかに」ハンクは考えこむように応じた。しかし、彼はその黒い目を細めてダナのほっそりした完璧な体つきを見つめながら、放牧地でシャツの前をはだけていた彼女の姿と、自分のむきだしの胸にぴったりと押しつけられた彼女の胸の感触を思い出さずにいられなかった。
 視線を上げたダナは、ハンクのくい入るような熱っぽい目つきに気づいた。彼女はみるみる顔が赤くなった。「私、あなたとセックスしないわよ、ハンク」はねつけるように言う。
 ハンクは眉を上げた。「頼んだ覚えはないけど?」皮肉たっぷりに、気取って言う。「いいかい、ハニー。僕がそのつもりなら、通りにはとびきりの女性がいくらでも立っているんだよ」
 ダナは燃えるような目でハンクをにらみつけた。「とんでもないわ!」怒りにまかせて声を張りあげる。「とんでもないわよ、ハンク!」
 ハンクはにやりとした。「おやおや、もう独占欲の塊になったのかい?」
「そういうことじゃないわ。あなた、誓ったのよ。正式に取り消すまで、私たちは夫婦なのに」ダナは自分の靴を見おろした。「私は、結婚した夜にジゴロをさがしに出かけたりしないわ」
「もちろん、そんなことするもんか」ハンクはダナににじり寄り、両手で彼女のほっそりしたウエストをつかみ、ゆっくり引き寄せた。ハンクの息がダナの額をそっとかすめる。「君が息をする音が聞こえる」彼はささやいた。「緊張しているのかい?」
 ダナは大きく息を吸いこんだ。「そうね……ええ……少しだけ」
 ハンクは唇でそっとダナの髪に触れた。「緊張することはないよ。ベッドはこんなに広いんだ。君がなにも望まなければ、なにも起こりはしない」
 どういうわけか、ダナはがっかりした。私たちは法的に結婚しているのに。私はあなたを愛しているの。あなた、ほんとうにこれっぽっちも私が欲しくないの?
 ハンクはダナの顔を傾け、さぐるような黒い目でじっと見つめた。「それでも」声をひそめて言う。「どういうものか知りたいと君が言うなら、僕が教えてあげてもいい。たいしたことじゃないよ。きっと楽しめる」
 ダナは、ハンクの言葉が爪先までしみ渡るのを感じた。それでも、そう簡単に身をまかすわけにはいかないと思った。たとえ、次に吸う息よりも切実にハンクを求めていたとしても。
「やめておくかい?」しばらくして、ハンクはからかうように言った。「わかった。階下《した》へ行って、運試しをするのはどうかな?」
「いいわ」ダナは言った。ベッドから離れられるなら、どこへでも行きたかった。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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