マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクション恋愛小説ロマンス小説

大人のためのエロティック童話13篇 美女と野獣 他

大人のためのエロティック童話13篇 美女と野獣 他


発行: ハーレクイン
レーベル: MIRA文庫mirabooks シリーズ: 大人のためのエロティック童話
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
◆レビューを書く

¥0サンプル
購入する


著者プロフィール

 ナンシー・マドア(Nancy Madore)
 グリム童話や古くから伝わるおとぎばなしをエロティックにアレンジしたアンソロジー〈大人のためのエロティック童話〉で2006年にデビューした。“女性の官能”を常に心に留めながら、描くヒロインたちが月並みな女性像にならないよう気をつけているという。アメリカ、マサチューセッツ州で靴屋の女主人として経営者の顔も持つ、マルチタレントな作家である。

解説

 部屋の灯りをそっと消して……ようこそ、恍惚のおとぎの世界へ。大人の女性たちに捧げる、官能ベッドタイム・ストーリー。

 雪のように白い肌、瑞々しい唇――その美しさを継母である妃に妬まれ、城を追われた白雪姫。森で心優しい7人のこびとたちに出会い、彼らと一緒に暮らすことになるが、“自分を愛してくれる王子にはもう出会えない”と思うと悲しくてたまらない。ある夜、一人泣いている白雪姫に気づいたこびとたちは囁いた。「白雪姫、ぼくたちに任せて」そして白い柔肌に14本の手がいっせい に伸び……。こびとたちと白雪姫のめくるめく物語『白雪姫』、野獣との刺激的な愛の形『美女と野獣』他、子供には語れないもうひとつの有名童話13篇。

 ■美女と野獣、白雪姫、シンデレラ――誰もが知っている有名童話。でもそれが本当は、エロティックで官能的なお話だったとしたら? 本作はそんな妄想が炸裂した、子供にはとてもじゃないけれど教えられない、もうひとつの有名童話集です。こびとたちと“違う意味”で仲良く暮らしている白雪姫はじめ、見知った主人公たちのあんな姿やこんな姿に、「えええ!」っとページをめくるたび衝撃の連続。でも行間にはちょっとした著者からの人生のメッセージがこめられたりしていて……これぞまさに、大人の女性のための童話なのです。原題にも「EROTIC BEDTIME STORIES FOR WOMEN」とありますが、眠れぬ夜、部屋をほんの少し暗くして、ぜひ禁断の世界をのぞいてみてください。

 【収録タイトル】
 美女と野獣/青ひげ/猫とネズミ/シンデレラ/太陽の東、月の西/3匹のくま/鏡よ鏡〜白雪姫と7人のこびと/奥さまキツネの嫁入り/白雪姫と7人のこびと/裸の王様/がちょう番の娘/羊の皮をかぶったオオカミ/みにくいアヒルの子(計13作)

 *本書に収録されている「美女と野獣」「太陽の東、月の西」「3匹のくま」「裸の王様」は、既に配信されている作品と同作品となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 夕食はベルの音で知らされ、そのときに改めてビーストと顔を合わせた。彼がその身の毛もよだつような見かけとどら声とは裏腹に、とても礼儀正しかったことは嬉しい驚きで、わたしたちは心地良いおしゃべりと、味覚を喜ばせるようなおいしい料理と飲み物で、その最初の夕食の時間を過ごした。
 食事が終わるとビーストはテーブルから立ち上がり、黒い目で一瞬わたしを舐めるように見て言った。
「ビューティ、結婚してくれないか?」
 わたしは驚きのあまりビーストをじっと見つめた。
 わたしと結婚?
 ビーストを怒らせてはいけないと、心臓が激しく鼓動して注意を呼びかけ、わたしはどうにか声を出した。「……お断りします」
 ビーストはただうなずいた。
「そうか、わかった」
 わたしがイエスと言うとでも思っていたのか、寂しそうな口調でそう言うといきなり食堂を出て行った。
 求婚を断ったものの、ビーストが立腹しなかったことに安堵し、わたしも部屋へ戻るために食堂を出た。
 まだ寝室の話をしていなかったと思う。別に話す価値がないから話さなかったわけではない。わたしの寝室はこのお城のなかでいちばん美しい部屋だったし、これからもいちばん美しい部屋であり続けるからだ。
 前日の夜、寝室へ入ったわたしは頭の中が不安だらけで、周囲のことを気にする余裕はなかった。でもこの晩は、部屋に置かれたすばらしい美術品の数々を一つずつ見て回った。
 やがてわたしの目は、自分が眠ることになるすばらしいベッドに釘付けになった。そびえるような支柱に沿って、まるで天へ昇っていくかのような野生動物が緻密に彫刻され、天井には、王冠を頂いた美しい男性が座っている。木製のベッドの枠に彫られた、すばらしい彫刻の意味はわからなかったけれど、わたしはただそれをじっと見つめた。貧しく育ったわたしでもその美しさは理解できた。
 さらに、ベッドサイドのテーブルに置かれた大きな花瓶に、少なくとも百本はありそうな香りのいいピンク色の薔薇の花束が生けられていた。そして驚いたことに、その日からずっと、夜、寝室へ入るたびに、それと同じくらいすばらしい新鮮な切り花がベッドの脇に飾られていた。
 ベッドに用意された寝具も、その日わたしが自分の目を楽しませてきたほかのすべてのものと同じくらいすばらしいものだった。その豪華な絹のシーツの間に身を滑り込ませたとたん、喜びに体が震えた。それはなんとも心地良くて、一瞬、ナイトドレスを脱ぎたくなってしまったほどだった。でも、その代わりに寝具にゆっくりと手を滑らせた。贅沢な品々に囲まれているせいか、わたしはたちまちエキゾチックな感覚に浸り始めた。
 そのとき、寝室のドアを軽く叩く音がして、不意に我に返った。
「どなた?」わたしは体を起こし、首のあたりで絹のシーツをつかんだまま尋ねた。
「ぼくだ。きみのしもべ、ビーストだ」優しい声が聞こえた。姿は恐ろしいけれど、その物腰はわたしを元気づけてくれるようで、心惹かれるものがあった。
「どうぞ、入って」わたしはほっとして言った。ビーストは寝室のドアを開けたが、敷居をまたごうとしない。廊下の薄暗い明かりで、彼の輪郭がはっきりと見えた。その紳士的な態度がなければ、さぞかし恐ろしい思いをしていたことだろう。わたしは彼が口を切るのを待った。
「きみが満足してくれているか、尋ねたかっただけなんだ」ドアの外に立ったまま、彼が言った。
「満足?」そう繰り返したとたん、不意に愉快になった。「とんでもないわ! こんなお部屋に“満足”だなんて言えるはずがないじゃない」わたしは自分の冗談に笑みを浮かべながら豪華な掛布団をめくり、スイッチに手を伸ばしてナイトスタンドの明かりを灯した。ビーストは黙ったまま、驚いた表情でわたしを見つめている。彼の表情を見たとたん、自分の軽薄な答えが彼を侮辱したことに気づき、すぐに言い訳しようとした。「まあ、ビーストったら! わたしが言いたいのは……つまり、ええ、もちろん、すべてに満足しているわ。それどころか満足以上よ、それが言いたかったの」
 けれども、どうやらまずいことになったようだった。ビーストはわたしの言葉を聞いていなかったらしい。わたしは何も考えずにベッドから飛び降りて彼に近寄り、もう一度説明しようとした。
 けれども、何歩も進まないうちに、恐怖に立ち尽くしてしまった。まさか、今のは獣のうなり声? わたしはショックと信じられない思いでめまいがした。ありえないわ! でも彼の瞳の光り方は尋常ではない。そういえば、じっと立っている姿も、いまにも獲物に飛びかかろうとしている動物そのものだ。
「ビースト?」問いかけるというよりも、お願いをするように話しかけた。すると突然、彼は去って行った。わたしはしばらくそこに立ちすくみ、頭の中を整理しようとした。震える手を見下ろして初めて、自分のナイトドレスに気がついた。首元から爪先まで、完全に透けていたのだ。しかも部屋を明るくするためにつけた明かりは、ナイトドレスの下に何も身につけていないことを露わにしただけだった。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。