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日曜までフィアンセ ラブ&ビジネス III【ハーレクイン・セレクト版】

日曜までフィアンセ ラブ&ビジネス III【ハーレクイン・セレクト版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・セレクトラブ&ビジネス
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 マヤ・バンクス(Maya Banks)
 幼いころからロマンスを愛読し、作家になることを夢見ていた。十代になると毎日ノートを持ち歩き、想像のふくらむまま過激な愛と情熱の物語を書き続けるようになる。現在の話はそのときのものほど過激ではないが、ロマンティックという点では引けを取らない。現在は夫と三人の子供とともにテキサスで暮らしている。狩猟や釣り、ポーカーを好む。

解説

 広告代理店に勤めるシーリアには、どうしても欲しいものがあった。それはエバン・リース率いる〈リース・エンタープライズ〉との契約。これまで幾度もエバンとの交渉を試みているのだが、今をときめく大物実業家はとにかく多忙で、空振りばかり。そんな折、シーリアはエバンから予想外の申し出を受ける。次の週末、エバンとともにカタリナ島へ行き、そこで執り行われる彼の弟の結婚式に参列してくれれば、空いている時間を使って契約の交渉に応じよう、というのだ。そう約束されては断れない。シーリアは彼とカタリナ島へ向かった。だが出迎えた家族を前に、エバンはとんでもないことを口にする。「みんなに紹介するよ。こちらはシーリア、僕の婚約者だ」

 ■キャリア×ロマンス=ベビー? NYとサンフランシスコを股にかけ華麗なるキャリアを邁進する男女のロマンスを描いたミニシリーズ〈ラブ&ビジネス〉、3話目は大人気作家マヤ・バンクスの登場です!
 *本書は、初版ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 エバンはシーリアに触れたくてたまらなかった。唇を奪って彼女をリラックスさせ、息ができなくなるまでキスをしたい。その衝動を抑えて、エバンは椅子に戻った。ふたりは無言でワインを飲んだが、やがてついに、エバンの我慢も限界に達した。
 ワイングラスをコーヒーテーブルに置き、自分の両手をじっと見つめた。この手でシーリアに触れたら、どんな感じがするだろう? エバンは顔を上げてシーリアを見た。彼女の瞳には、まぎれもない欲望が見てとれた。シーリアもぼくを求めている。ぼくと同じように、ふたりのあいだに存在する磁力のようなものを感じているのだ。
「ぼくらはどうなるんだろう?」
 シーリアは不安げな顔で、鋭く息を吸いこんだ。エバンの質問の意味は理解したようだが、黙ったままだ。
「きみがほしくてたまらない。もう何週間もずっとだ。きみを見るたびに胸が締めつけられる。この欲望は仕事とはいっさい関係ないと言いたいが、無理だ。きみをベッドで抱けるなら、その後にどんな問題が起ころうとどうでもいい」
 シーリアは目を大きく見開いた。おびえた表情を見て、エバンの胸は痛んだ。シーリアを怖がらせたくはなかった。
「きみも同じように感じているはずだ。違うかい?」
 ゆっくりと、シーリアはうなずいた。髪をかきあげる手がかすかに震えている。
 シーリアは顎を引いて、深く息を吸いこんだ。「わかってほしいの。あなたに応えることはできないわ」か細い声で言う。「わたしの気持ちが知りたいなら教えてあげる。そうよ、あなたがほしいわ。こんなふうに男性を求めたのははじめてよ」
 勝利感に圧倒されて、エバンは喉もとに手をやり、喜びのうめき声がもれそうになるのを押しとどめた。シーリアに求められているとわかっただけで、激しい興奮に体が震えた。
 シーリアはソファの上でまっすぐ座り直し、かかえていた脚を床に下ろした。表情にはとまどいと恐れが浮かんでいる。
「恐れることはない。はじめてきみを見た瞬間に、ぼくはきみがほしくなったんだ。それがいつかわかるかい?」エバンは挑むような目でシーリアを見つめた。
 シーリアはまばたきひとつせず、青ざめた顔できいた。「わからないわ。いつなの?」
「〈サザーランド〉のパーティのときだよ」
 シーリアはぽかんと口を開けた。「あのとき、リース社はまだ〈レンコム〉と契約していたはずよ」
「そのとおり。きみは気がつかなかっただろうが、きみを見た瞬間、心臓が止まるかと思うほどの衝撃に襲われた。すべてを忘れて、きみに夢中になってしまった。つまり、ぼくの情熱はきみの仕事とは関係がないんだ。それでもまだ不安かい?」
 エバンは話しながらシーリアに近づいた。甘く女性的なシーリアの香りに鼻孔を刺激され、うっとりしてしまう。
 シーリアは唇を噛んだ。表情はかたいが、グリーンの目にはたしかに欲望も見てとれる。彼と同じくらい熱い欲望が。エバンはなんとしても彼女を手に入れたかった。
「もうひとつ言っておこう。ぼくは〈マドックス・コミュニケーションズ〉を取引相手の候補からはずそうとしていた。なぜかわかるかい? 仕事でかかわると、きみをくどきにくくなるからだ」
 いまやエバンは、シーリアの息を感じられるほど彼女に近づいていた。目の前にある魅惑的な唇の味をたしかめたい。
「じゃあ、なぜわたしの企画を検討する気になったの?」
「ぼくはプライベートの楽しみと仕事を、完全に分けて考えられるからだ」
「エバン、だめよ」シーリアは片手を伸ばしてエバンの胸を押した。
 その瞬間、エバンの体を熱いものが駆けめぐった。無意識に彼に触れたことにはっとして、シーリアは手を引こうとした。だが、エバンがその手をつかむほうが早かった。
「一度だけキスさせてくれ。でないとどうにかなってしまいそうだ。キスだけでいい。それからのことは、契約の話が終わるまで我慢するよ」シーリアの答えも待たず、エバンは彼女の唇を奪った。
 最初はためらっていたシーリアも、しだいに大胆になり、エバンの情熱的なキスに応えはじめた。エバンは彼女の髪に両手を差し入れ、後頭部を包んだ。シーリアの長い髪は、さんさんと降りそそぐ太陽のように輝き、彼を魅了してやまない。指先でバレッタを探ってはずすと、赤い髪が波のようにシーリアの背中にすべり落ちた。エバンはその髪を指でもてあそび、シルクのような手ざわりを楽しんだ。
 このまま時間が止まってほしかった。そうすれば、何時間でもキスをしていられるのに。だが、もっと先に進みたい気持ちもあった。シーリアを一糸まとわぬ姿にして、全身を味わいたい。
 もうすぐだと、エバンは自分に言い聞かせた。ぼくはいずれ、なにも身につけていないシーリアを抱くことになる。彼女はぼくのものになるんだ。
 やがて呼吸が苦しくなって、エバンはつかのま唇を離し、深く息をついた。シーリアが同じように息をついたのを確認してから、ふたたび彼女の唇を覆った。興奮が高まり、このままシーリアを抱きあげてベッドに運びたいという衝動に襲われた。彼女の服をはぎとり、ひと晩じゅう、くたくたになるまで愛を交わすのだ。
 だが、わずかに残っていた理性がエバンを押しとどめた。焦るな。ゆっくりと進めるんだ。ここで間違うと、シーリアを手に入れるのは不可能になるぞ。
 エバンは自制心を総動員してキスをやめ、シーリアから体を離した。
「ぼくはこれを求めていたんだ。〈サザーランド〉のパーティできみを見たときから。ぼくらのあいだにあるものは、ビジネスとは関係ない」
 シーリアは手を口にあて、困惑した顔でエバンを見つめた。「ああ、エバン、わたしたちどうなるの?」
 エバンはほほえみ、シーリアの手をとって、キスではれた唇からゆっくりと離させた。「明日の朝は、きみの企画について検討しよう。そのあとは成り行きしだいだ」


 *この続きは製品版でお楽しみください。

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