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クリスマス・ストーリー2008 愛と絆の季節

クリスマス・ストーリー2008 愛と絆の季節


発行: ハーレクイン
シリーズ: クリスマス・ストーリー
価格:1,000pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 キャロル・モーティマー(Carole Mortimer)
 ハーレクイン・シリーズでもっとも愛され、人気のある作家の一人。1978年にイギリスでデビューして以来、これまでに刊行された作品は実に百冊を超える。十四歳のころからロマンス小説に傾倒し、アン・メイザーの作品に感銘を受けて作家になることを決意した。キャロルは三人兄妹の末っ子としてイギリスはベッドフォードシャー州の小村で育った。一時は看護師を志したが、転倒した際に痛めた背中が治りきらず断念。その後、某有名文房具メーカーのコンピューター部門に勤め、そこで働く間に時間を見つけて小説を書くようになった。物語を書くときに一番楽しいのは、ヒロインとヒーローの性格を考えるとき。書いているうちに徐々に主導権がヒロインとヒーローに移り、いつのまにか彼らが物語を語りはじめるのだという。現在キャロルは“イギリスで最も美しい場所”マン島に、夫と子供たちと住む。  ルーシー・ゴードン(Lucy Gordon)
 雑誌記者として書くことを学び、ウォーレン・ベイティやリチャード・チェンバレン、ロジャー・ムーア、アレック・ギネス、ジョン・ギールグッドなど、世界の著名な男性たちにインタビューした経験を持つ。また、アフリカで野生のライオンがいるそばでキャンプをするなど、多くの貴重な体験をし、作品にもその体験が生かされている。ヴェネチアでの休暇中、街で出会った地元の男性と結婚。会って二日で婚約し、結婚して二十五年になる。二人は三匹の犬とともにイングランド中部に暮らしている。  アンナ・デパロー(Anna DePalo)
 幼いころから本が大好きだったアンナはすぐに書く楽しみを覚えた。ハーバード大学で政治学と法律を学び、今は執筆活動をしながら知的財産担当弁護士として働いている。趣味は読書や旅行、古い映画の鑑賞。本作品がデビュー作で、ロマンティックタイムズ誌の二〇〇三年度新人賞を受賞した。ニューヨーク在住。  ニコラ・コーニック(Nicola Cornick)
 イギリスのヨークシャー生まれ。詩人の祖父の影響を受け、幼いころ歴史小説を読みふけり、入学したロンドン大学でも歴史を専攻した。卒業後、いくつかの大学で管理者として働いたあと、本格的に執筆活動を始める。現在は、夫と二匹の猫と暮らしている。

解説

 『かけがえのない贈り物』―ロージーは人気映画俳優ジョシュア・ホークレー――ホークの付き人を急遽つとめることになった。インフルエンザで寝込んでしまった父ドナルドの代役としてだ。ところが、ホークはロージーのことを自宅に押し入った熱狂的なファンだと勘違いし、彼女に厳しい警告を発する。

『億万長者とクリスマス』―コリーヌは会社経営者のアレックスと結婚して十二年になる。だが、今や億万長者となったというのに、彼は仕事一筋で家庭を顧みようとしない。このところは別居生活が続いている。明日のクリスマスイブさえ一緒に過ごせないと言ってきたら、彼女は離婚する覚悟だったが……。

『真夜中の情熱』―実家に連れていく恋人さえいないなんて。名門エリオット家の豪邸で開かれたパーティで、もうすぐ三十歳になるクロエは大きなため息をついた。そんな彼女の前に現れたのは、高校時代の上級生ライダー・マクフィー。同じく招待されたと言う彼を、クロエは急に意識してしまう。

『海賊のキス』―夫に先立たれたルシンダは、過去の苦い思い出を忘れ去り、分別のある女性として家庭教師をつとめている。ある日、滞在中の大きな屋敷の庭で、ルシンダは信じられないものを目撃してしまう。それは、かつて彼女を捨てて海賊になった婚約者ダニエル・ド・ランシーの姿だった。

*本書に収録されている「かけがえのない贈り物」は、既に配信されている作品と同作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 そこは明らかにベッドルームだった。ただ、私物が飾られていないところを見ると、おそらくは母屋のゲストルームの一つだろう。
「ここには泊まれないわ」ホークにキルトの上掛けのかかったベッドに寝かされてもなお、ロージーは抗議を続けた。
「なぜ、だめなんだ?」ホークはしゃがれた声で尋ねると、体をまっすぐに起こしてから彼女を見おろした。「この農場の母屋にはゲストルームが四つあるから、みんなが余裕で泊まれるのに」
 キルトの上掛けの上に散らばった金色のクッションの間に横たわったロージーは、なんとも無防備に見える。白地にピンクの薔薇模様のナイトシャツ。ふんわりおろしていた髪は三つ編みにして、背中に垂らしていた。
 ロージーがかぶりを振った。「あなたのご家族が……」
「ぼくの家族は、きみをドナルドのソファで寝かせたりしたらがっかりするだろう」ホークはハスキーな声で断言してから、ベッドの端に腰をおろした。
 本当は座るつもりなどなかったのだが、あとの祭りだった。それどころか、この部屋から出ていこうと自分に言い聞かせていたのに。今すぐに出ていけ、と。だが、体は頭の指示をまるきり無視していた。
 知人の女性の中にも、これほど繊細な美女はいない。ホークはそう思いながら、ロージーの顔から体へと愛でるように、視線をゆっくりとすべらせた。申し分のない顔立ち。うっとりするほど魅力的なグリーンの瞳。やわらかな体の曲線が心をそそる。形のいい胸とほっそりしたウエスト。引きしまった太腿と、その下のすらりと長い脚。
 視線をロージーの顔に戻すと、ホークはわずかに眉をひそめた。まただ。前にどこかで見た気がしてならない。
「ホーク……?」
 暗いまなざしが、ロージーの視線とぶつかった。不安そうに彼を見あげる目に、問いかけが見て取れた。ホークは両手を彼女の両頬に添えて、頭を下げ始めた。
 くそ、なんのまねだ? ちょっと前に寝ぼけて意識のない半裸の体を利用するつもりはないと断言しておきながら、もうこのざまか? ホークは自分をいさめ、ふっくらした唇のほんの数センチ手前で自分の唇をとめた。
 ちくしょう! ロージーにキスしたい。彼女にふれたい。ロージーもぼくを押しのけるふうには見えない。腕をあげて、ぼくの肩に巻きつけたところを見る限りは。
 一度だけだ。ホークは自分に誓った。二人の唇がふれあったら、どんな感じがするか確かめるだけだ。ロージーがどんな味なのかを確かめるだけ……。
 とうとうホークに唇を奪われると、ロージーの全身が炎と化して溶け出した。彼女は本能的に唇を開き、相手と同じように口の中を探り出した。
 さっきの感覚は、今ホークの腕の中で見いだした熱い喜びとは比較にならなかった。キスを深めると、ホークが彼女の体に腕を回してしっかりと抱き寄せた。
 ロージーは彼と溶けあってしまいそうな気がしていた。脚をたくましい脚に絡ませると、あたかもホークの一部になったような感覚にとらわれた。
 たくましい両手に体をなでられ、喉の奥から思わず低いうめき声がもれた。その手がヒップとウエストの曲線をたどってから胸のふくらみを包み、親指の腹で硬くなった先端をこする。
 情熱的な愛撫に体が本能的に弓なりになり、舌の甘い攻撃に唇をさらに開く。舌が心臓の荒々しい鼓動に合わせて出たり入ったりし、しっとりとしたリズムを刻む。硬い体がロージーの体に半ば覆いかぶさっているので、情熱のあかしがはっきりと感じ取れた。
 こんな感じなのね。愛を交わすのは、こんな感じなんだわ。まだかろうじて機能している頭の一部で気づきながら、ロージーは不思議な感覚に胸を打たれた。
 想像していたよりもずっと美しく、ずっとすばらしい。ホークの両手がせわしなく背中をたどり始めても、ロージーは拒絶しようとも思わなかった。やがて彼がさらにきつく彼女を抱きしめて、まろやかなヒップを包んだ。
 一方ロージーも、両手をホークのセーターの下に差し入れて広い背中をいつくしむようになでると、思いのまま奔放に彼の体にふれた。
 いい感じだわ。とてもいい感じ。
 でも、もっとほしい。もっと必要だわ。感じたくてたまらない。
 ふいにホークが唇をもぎ離したので、ロージーは枕に沈みこんだ。彼女を見おろす瞳は今やネイビーブルーに色味を変え、日に焼けた顔がうっすら青ざめている。
 ホークは荒い息を吐きながら、ロージーから決然と体を離した。突然の拒絶に、ダークグリーンの瞳に浮かぶ傷心と混乱が見て取れた。
 ホークは立ちあがって部屋を横切ると、窓から外の景色を眺めた。今朝方は心安らぐと思った雪景色も、今は混沌とした思いを静めてはくれなかった。
 ぼくは何をしていたんだ?
 ロージーのことをよく知りもしないくせに。とはいえ、女性と愛を交わすのに前もって必要な条件があるというわけではない。普通はそうかもしれない。だが、ロージーはほかの女性とは違う。彼女はドナルドの娘だ。十年来、ぼくに仕え、友人でもある男の娘なのだ。
 ドナルドの娘……。心から求めている反面、その思いと同じくらい強い不信感を抱いている女性なのに!
 ホークは額をひんやりとした窓ガラスに押し当て、必死に自制心を取り戻そうとした。何分か前に自分がいともたやすく失ってしまった自制心を。


 *この続きは製品版でお楽しみください。

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