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クリスマス・ストーリー2011 四つの愛の物語

クリスマス・ストーリー2011 四つの愛の物語


発行: ハーレクイン
シリーズ: クリスマス・ストーリー
価格:1,000pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 シャロン・ケンドリック(Sharon Kendrick)
 ウエストロンドン生まれ。写真家、看護師、オーストラリアの砂漠での救急車の運転手、改装した二階建てバスで料理をしながらのヨーロッパ巡りなど、多くの職業を経験する。それでも、作家がこれまでで最高の職業だと語る。医師の夫をモデルにすることもある小説のヒーロー作りの合間に、料理や読書、観劇、アメリカのウエストコースト・ミュージック、娘や息子との会話を楽しんでいる。  キャロル・モーティマー(Carole Mortimer)
 ハーレクイン・シリーズでもっとも愛され、人気のある作家の一人。1978年にイギリスでデビューして以来、これまでに刊行された作品は実に百冊を超える。十四歳のころからロマンス小説に傾倒し、アン・メイザーの作品に感銘を受けて作家になることを決意した。キャロルは三人兄妹の末っ子としてイギリスはベッドフォードシャー州の小村で育った。一時は看護師を志したが、転倒した際に痛めた背中が治りきらず断念。その後、某有名文房具メーカーのコンピューター部門に勤め、そこで働く間に時間を見つけて小説を書くようになった。物語を書くときに一番楽しいのは、ヒロインとヒーローの性格を考えるとき。書いているうちに徐々に主導権がヒロインとヒーローに移り、いつのまにか彼らが物語を語りはじめるのだという。現在キャロルは“イギリスで最も美しい場所”マン島に、夫と子供たちと住む。  ジェイン・ポーター(Jane Porter)
 アメリカ、カリフォルニア州に生まれ、十代から二十代前半は海外で過ごす。イギリスに滞在中、ロマンス小説に出会い夢中になった。文学修士号を持ち、現在は教師をしている。夫と幼い二人の息子とともにシアトルに在住。  キャサリン・ジョージ(Catherine George)
 ウェールズ生まれ。早くから熱心な読書家で、その情熱はやがて書くことへと向いた。エンジニアと結婚し、九年間ブラジルに暮らす。その後、息子と娘の教育のためにイギリスに滞在することがふえ、一人で過ごす夜に小説を書くようになる。執筆や読書の合間に料理やオペラ、骨董品を見て歩くことを楽しんでいる。

解説

◆『クリスマスに間に合えば』―アメリカ人の夫との結婚生活に破れ、クレミーはイギリスの緑豊かな町へと戻ってきた。引っ越しの荷物も片づかないうちに、クレミーは信じられない偶然を知る。12年前の高校卒業記念ダンスパーティの晩、熱いキスを交わしたアレックが隣家に住んでいたのだ。

◆『億万長者の贈り物』―ベスは2年前の事故で夫と両親を同時に失った。あんな悲しみはもう二度と味わいたくなくて、他人と深くかかわるのを避けている。恋愛などもってのほかだ。だが、みぞれ混じりの雨が降る朝、裕福な実業家ニックと出会い、彼女の凍てついた心は揺さぶられ……。

◆『愛を忘れた伯爵』―ベネチアの壮麗な宮殿では仮面舞踏会が催されている。悲惨な事故で逝った夫ドメニコの生家を衝動的に訪れたのをダイアンは後悔した。こんなことをしても過去は変えられない。ふと近づいてきた男が仮面を外したとき、彼女は息をのんだ。亡き夫がなぜここに?

◆『キャンドルナイトの誘惑』―ジョージアはひとり静かに休暇を過ごすため、かつて両親が暮らしていたコテージに来た。ところがその晩、コテージの所有者で憧れの男性チャンスが突然現れ、近辺に洪水の危機が迫っていると告げた。図らずもジョージアは彼の屋敷でクリスマスを過ごすことに。

抄録

「ビルが求めていたのは結婚生活を破綻に導くようなものだったの。家族を傷つけることもいとわない、彼個人の自由がほしかったのよ」
「それはつまりどういうことなんだい?」
 クレミーは嫌悪感をのみこんで言った。「つまり、ビルは若くてぴちぴちした体に目がないハンサムな男だったということよ。若ければ若いほどよかったの」
「それはまた――」
「やめて!」クレミーは急いでさえぎった。言葉が毒のようにこぼれだしているのは、いままで誰にも話したことがなかったからだろう。なのに、なぜアレック・カトラーには話しているの?「わたしに続けさせて。きっとわたしにはビルを非難する資格はないのよね? だって彼の浮気相手になった女性たちは、あなたがアリスンとつきあっていたころのわたしと同じようにふるまったんでしょうから。わたしがあなたに身を投げだしたように、彼女たちもビルに――」
「そんな見当違いの自己批判はやめろよ」アレックが静かに言ってクレミーを黙らせた。「だいいち、あの晩邪魔が入らなくても、きみはぼくに最後まで許しはしなかっただろうよ」
「このあいだはそうは言わなかったわ!」クレミーはアレックの辛辣な言葉を思い出して顔を赤らめた。彼は露骨な表現で彼女を侮辱すると同時に興奮させたのだ。“足首まで下着を下ろした格好で……”
 アレックは彼女の頬が染まったのを見てため息をついた。「あのときは、ついかっとなってしまったんだ」それに欲望のあまり頭が働かなかったのだ。いまと同様に。「だいたいあのときのぼくはアリスンと結婚していたわけじゃない。あんな昔のことで自分を責めるのはやめるんだ。もう過去のことだ」
 だが、その過去は未来にまで届く長い触手を持っているのだ。その触手がいまクレミーに触れている。危険な形で。
 彼女はふらつく脚で立ちあがった。「もうそろそろ帰らないと」
 アレックもしぶしぶ立ちあがった。まだいてほしいけれど、そう伝えても返ってくる反応は予測がつく。「わかった」クレミーが前を通りすぎて居間の戸口に行こうとすると、彼は衝動的に手を伸ばし、腕の中に彼女を引きよせた。鼻にそばかすが散ったキュートな顔を見おろしてささやく。「まだ帰らないでくれと説得しても無駄だろうね?」
 クレミーは彼の腕から逃れようと形ばかりの抵抗をした。「前にも同じようなことを言われて、なんて陳腐なせりふなのかと思ったわ!」
「わかっている。やはり説得はできないかな?」アレックは彼女を抱きすくめ、キスしたいのをこらえながら食いさがった。
「説得したいんならしてみればいいわ」クレミーは挑むように言った。「ただし言っておくけど……」
 その先は続けられなかった。クレミーが今夜来たときからずっとしたかったことをアレックはしていた。激しい勢いで彼女の唇を奪ったのだ。
 まるでジェットコースターに乗って時をさかのぼったような気がした。いや、昔よりずっといい。クレミーはあのころよりおとなになり、多少は賢くなった。アレックは初めてのキスの相手だが、そのあとに誰かとしたキスも、ビルとのキスも、これに比べたら完全にかすんでしまう。
 アレックのキスは、ほかの誰とも違うのだ。彼にキスされると、まったく違う女になったような気がする。クレミーは彼に体を預け、熱い吐息をとけあわせ、二人の中で欲望が高まるのを感じた。この狂おしい欲望は、体を重ねなければ決して満たされそうにない。
 でも、廊下の先には子どもたちがいる……。
 クレミーははっとしてアレックから身をもぎ離した。相手がこの男性だと、なぜこんなに簡単に屈してしまうのかと思いながら。
 アレックはがっかりしたように低くうめいた。
クレミーは呼吸を整えた。脚の付け根が泣きたくなるほどずきずきうずいている。キスだけでどうしてこんなふうになってしまうのだろう? アレックにかかったらどんな女性でもこうなってしまうの?「あなた、マギーにそばにいてくれるよう頼むべきだったのよ」
 アレックは妙な顔をした。「それはいったいどういう意味だい?」
「彼女は恋人だったんでしょう? 本人からそう聞いたわ」
 アレックは反応しなかった。「それで? まさかそんな理由で怒っているわけではないだろう? ぼくも彼女も、いまのぼくたちと同様、独身のおとな同士だったんだ。セックスしたって罪にはならない」
 まるでセックスをスポーツみたいに言うのね!「それじゃ、今夜もマギーを選べばよかったのよ。彼女ならもっと気持ちよく応じてくれたでしょうよ」
 アレックの表情が翳った。「ずいぶん安っぽいせりふだな」
「安っぽいのはこういう行為そのものでしょう?」クレミーの声がかすれた。「顔をあわせると、ついこんなふうになってしまうことこそ安っぽいわ」
 二人が対戦前のボクサー同士のようににらみあったとき、あいたままのドアの外でしゃくりあげるような声がした。
「誰だ?」アレックが眉をひそめて言った。
 一瞬の沈黙のあと、またすすり泣きの声がし、アレックとクレミーは驚いて戸口に駆けよった。
ドアの外にはステラが握り拳で涙をぬぐいながら立っていた。
 アレックはその前にしゃがみこんだ。「どうした、ダーリン?」
「ル、ルーエラが……」ステラは泣きながら訴えた。「わたしをぶって蹴ったの! もうルーエラなんて大嫌い!」


*この続きは製品版でお楽しみください。

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