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大富豪の三十日間の求婚 予期せぬウエディング・ベル II

大富豪の三十日間の求婚 予期せぬウエディング・ベル II


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア予期せぬウエディング・ベル
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 アンドレア・ローレンス(Andrea Laurence)
 文字が読めるようになって以来、ずっと読書と物語の執筆に夢中。世界中の人たちに自作の小説を読んでもらうのが長年の夢で、ロマンス小説作家として、現代物のみならずパラノーマル作品でも数々の受賞歴を誇る。10年来の恋人とともに、シベリアンハスキー犬や猫たちに囲まれ、幸せに暮らしている。

解説

30日間の期限つきの誘惑。でも、彼が望むのはお腹の赤ちゃんだけ……。

高校の同窓会に出席したアメリアは、ひとり取り残された気分だった。みんな夫や子供の話をして幸せそうなのに、私には恋人もいない。気落ちした彼女は再会した親友のタイラーに誘われ、会場を抜け出した。彼はいまや世界を飛び回るCEO――その彼が言った。「結婚しよう。10年後にお互い独身だったら結婚する約束だったろう」真剣なアイスブルーの瞳。彼ってこんなに魅惑的だったかしら……?アメリアはその夜のうちに彼と礼拝堂で愛を誓い、情熱的な時を過ごす。しかし帰宅後、彼は音信不通に。アメリアは動揺するが、妊娠がわかると突然現れた彼は離婚を拒み、30日間の同居を要求した。「1カ月後、君は必ず僕に恋をしている」自信満々にそう宣言しながら!

■A・ローレンスの4部作〈予期せぬウエディング・ベル〉の第2話です。アメリアはタイラーの強引な誘惑に揺れ動きますが、愛に溢れるすてきな結婚を求める彼女とは違って、彼は愛など信じていないようで……。たった1カ月で、本当の愛は芽生えるのでしょうか?

抄録

「もう出ようか?」
 振り返ったアメリア・ケネディーは、親友タイラー・ディクソンの青い目を見上げた。そう、いつもこの人が救ってくれる。「ええ」アメリアは喜んで立ち上がった。差し出された手を取り会場を出ると、カジノを通り抜けて光り輝くラスベガスの街へ出た。
 砂漠の冷気を吸いこんだだけですっきりした。高校の同窓会が楽しいなんて、どうして思ったのだろう? 自分は勝ち組だと悦に入っているいやな人たちばかりなのに。チアリーダーで万能だったタミー・リチャードソンのせいで自分の人生に起きたことをまったく気にしていないとはいえ、タミーの自慢話を聞いていると自分の成功が色あせて見える。
 まったくばかげた話だ。共同経営者として自分の会社を持ち成功しているというのに、結婚指輪と携帯電話に入った子供の写真がないせいで、今夜は仲間外れになっている。わざわざこんなところまで来て、貴重な休暇を無駄にしてしまった。
 ただ、すべてが無駄だったわけではない。タイラーに会えただけでも来てよかった。十四歳の頃から親友だったが、最近はお互い多忙になり、年に一度会えれば運がいい。同窓会はいい機会になった。
 二人は手をつなぎ、あてもなくよろめきながら歩道を歩いていった。行き先はどこでもいい。会場から一歩遠ざかるごとに気分が軽くなる。あるいは、膝に力が入らなくなってきたところからすると、ついにテキーラの酔いがまわったのかもしれない。低いとどろきに気づいてミラージュホテルの前で足を止めると、火山噴火ショーが始まった。
 手すりに寄りかかり頭をタイラーの肩に預け、アメリアは満ち足りて息をついた。こういうひとときが本当に恋しかった。タイラーといると世界がましに思える。他の男性では味わえない癒しと安らぎを覚える。恋人としてつき合ったことはないが、タイラーはその後の恋愛のハードルを上げた。おそらくそれが高すぎて、アメリアはいまだに独身なのだ。
「気分がよくなった?」タイラーが言った。
「ええ、ありがとう。これ以上結婚式と赤ちゃんの写真を見せられるのは耐えられなかったの」
 タイラーはアメリアの肩に腕をまわし、一月の冷気を追い払った。「同窓会ってそんなものだろう」
「そうね、だけどこんな気持ちになるとは思っていなかったわ。まるで自分が……」
「自立して成功した有能な女実業家?」
「猫屋敷の主が目前の恋愛不適合者よ」
「よせよ」タイラーはアメリアの顎を上げ、目をのぞきこんだ。「きみはすばらしい。きれいで才能豊かな成功者だ。きみと人生をともにできる男は幸運だよ。まだふさわしい男が見つからないだけだ」
 それはいい考え方だが、成人してからずっと理想の男性を探し無益な努力を続けている事実は変わらない。「ありがとう、タイ」とにかくそう答えてタイラーの腰に腕をまわし、スーツの襟に顔を埋めた。
 タイラーは強く抱きしめてくれ、アメリアの頭の上に顎をのせた。それは今までに何度もしたことのあるただのハグだった。だが今夜は何か違う。突然シャツの下の固い筋肉の動きが気になりだした。鼻をくすぐるコロンの香りはなじみ深いのに今はひどく魅惑的で、彼の首に顔を埋めて肌の温かい匂いを吸いこみ、顎の無精ひげに手を這わせたくなる……。
 頬のほてりは目の前の水上を飛び交う炎のせいではない。下腹部が熱くなり欲望がふくれ上がる。よくある性的興奮だが今までタイラー相手に感じたことはなかった。タイラーは親友以外の何者でもない。
 でも今は、それ以上を求めている。どんなにきれいで才能豊かだと思っているか、言葉ではなく手と唇で示してほしい。危険な思いつきが振り払えない。
「卒業式の夜を覚えているかい?」
「もちろんよ」身を引いて、全身の血を騒がせる体の接触を断ち切った。あの夜のことは忘れられない。それぞれの家族パーティーをなんとか切り抜け、二人でこっそり抜け出し、車で星が見える街外れまで行って砂漠でキャンプしたのだ。「ワインクーラーを飲みながらひと晩中流れ星を見たわね」
「そのときにした約束を覚えている?」
 アメリアはあの晩を思い返した。時の流れと下腹部の疼きで詳細はぼやけているが、何か指切りした記憶がある。「何を約束したんだったかしら?」
「十年後の同窓会までにお互い結婚していなかったら、結婚しようと決めたんだ」
「ああ、そうだったわね」思い出した。十八歳の頭が思い描く二十八歳はほぼ年寄りだった。もしそれまでに結婚できていなければ、もう希望はない。孤独な中年にならないように助け合おうと誓ったのだ。「二十八歳になった気分は想像していたのとは違うわ。まだ若い気もするし、時々ものすごく退屈な年寄りになったようにも感じるの。仕事ばかりで、昔一緒にしたような冒険はまったくしていないわ」
 タイラーは明るい茶色の眉根を寄せた。「今夜冒険をしてみないか? きっと元気になれるよ」
 今必要なのはそれだ――いい思い出になるような夜にすることだ。「ぜひしたいわ。どんな冒険?」
 タイラーは微笑んで彼女の手を握った。背筋が震える。こんな笑みを向けられたら、なんにでも同意してしまいそうだ。だが、彼が片膝をつくのを見たアメリアは、予想外の事態になったことに気づいた。
「アメリア、結婚してくれ」
*この続きは製品版でお楽しみください。

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