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シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
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和書>小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ディザイア

かりそめのプリンセス
著: ジュールズ・ベネット 翻訳: 藤倉詩音発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ディザイア
価格:600pt
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレットみんなの評価 (未評価)
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著者プロフィール
ジュールズ・ベネット(Jules Bennett)
美容師をしていたが、今は作家と主婦業に専念。NYタイムズ紙のベストセラー作家、ローリー・フォスターが絶賛する。高校のときからのボーイフレンドと結婚し、彼と子供たちとの幸せな暮らしがロマンス小説執筆の原動力となっている。
美容師をしていたが、今は作家と主婦業に専念。NYタイムズ紙のベストセラー作家、ローリー・フォスターが絶賛する。高校のときからのボーイフレンドと結婚し、彼と子供たちとの幸せな暮らしがロマンス小説執筆の原動力となっている。
解説
彼の役に立てるのなら、半年だけのプリンセスでもかまわない。
ビクトリアは少女のころ母親の仕事の関係で、地中海に浮かぶ島国ガリーニ・アイルに数カ月滞在した。そこで、王子のステファンと出会って意気投合し、親友になった――せつない恋心は胸に秘めたまま。月日は流れ、ファッションデザイナーになったビクトリアは、突然ステファンから王室用ウエディングドレスのデザインを頼まれる。ああ、わたしが彼と結婚するなんて愚かな夢だったのね……。悲しみを隠してガリーニ・アイルの宮殿を訪れたビクトリアはしかし、久しぶりに会うステファン王子の言葉に耳を疑った。「半年後の戴冠式まで、便宜上の花嫁になってほしい」
■D−1683『ボスとの偽りの蜜月』で日本デビューを飾ったジュールズ・ベネット。NYタイムズ紙のベストセラー作家ローリー・フォスターも「読めば絶対に夢中になるはず」と絶賛!圧倒的筆力で描く華やかなロイヤル・ロマンスをどうぞお楽しみください。
ビクトリアは少女のころ母親の仕事の関係で、地中海に浮かぶ島国ガリーニ・アイルに数カ月滞在した。そこで、王子のステファンと出会って意気投合し、親友になった――せつない恋心は胸に秘めたまま。月日は流れ、ファッションデザイナーになったビクトリアは、突然ステファンから王室用ウエディングドレスのデザインを頼まれる。ああ、わたしが彼と結婚するなんて愚かな夢だったのね……。悲しみを隠してガリーニ・アイルの宮殿を訪れたビクトリアはしかし、久しぶりに会うステファン王子の言葉に耳を疑った。「半年後の戴冠式まで、便宜上の花嫁になってほしい」
■D−1683『ボスとの偽りの蜜月』で日本デビューを飾ったジュールズ・ベネット。NYタイムズ紙のベストセラー作家ローリー・フォスターも「読めば絶対に夢中になるはず」と絶賛!圧倒的筆力で描く華やかなロイヤル・ロマンスをどうぞお楽しみください。
抄録
ビクトリアに近づいたステファンは、自分の愚かさを呪った。慣れ親しんだ花の香りと長身のしなやかな体が悩ましい。だが自分を止められない。彼女だけが与えてくれるこの親密さが必要なのだ。関係を本物らしく見せることに慣れなければいけないと自分に言い聞かせる。本当は彼女に触れ、キスし、服を脱がせたい。さまざまな可能性やイメージが頭の中で渦巻く。彼女とうまくいく機会を何年も待っていた。今は初夜のバージンのように緊張している。
まいったな。前回じかに会ったのは二年前、子供を対象とした慈善事業の資金集めの美術展に出席するためロサンゼルスに飛んだ時のことだ。行く予定だった父が直前に急病で倒れたので、ロサンゼルスに行ってビクトリアを誘惑したくてたまらなかったステファンが代理を務めることになったのだ。
ところがビクトリアの家に着くと、付き合い始めたばかりだという売り出し中の俳優を紹介された。突然知らされたビクトリアの真剣交際に完全に不意打ちを食らった。週に数回電話やメールをやりとりしているのに、他の男の話は聞いたことがなかった。
ビクトリアが幸せそうに笑っていたので、ステファンはみだらな思いを胸に納め、距離を保つようにしてきた。だが今、彼女はここにいる。あの愚かなアレックスから屈辱を受けて傷ついたからだ。
彼女の心の傷を癒やすためならなんでもするつもりだったが、もうこれ以上は欲望を抑えきれない。偽装結婚ではなく、本当に男と女の関係になりたいのだと、いずれは告白しなければならないだろう。
ビクトリアは二人が近づいたことに今気づいたかのようにステファンを見上げて唇をなめた。うるおった唇は誘惑的だ。「わたしたちには、まだ大変な仕事が残っていると思うわ。今まで親友以上の関係にはなったことがないんだもの」
これは待ち望んでいたチャンスだ。「それじゃ、本物らしくすることから始めよう」
彼は即座にビクトリアのウエストに両腕をまわし、唇を押しつけて彼女のあえぎをのみこんだ。無理強いするつもりなどなかったのは本当だ。だが唇と体がぶつかり合った瞬間、これはまずい思いつきだったと気づいた。これでは彼女がほしくなるばかりだが、人生がかかっているとなればあとには引けない。
ビクトリアは束の間ためらいを見せたあと、腕の中ではじけたように情熱的にキスを返してきた。予想外だが大歓迎だ。何年も前から夢見てきたが、今彼女は友達ではなく一人の男を相手にしているようにキスしてくる。この瞬間を思い描いていたのは、明らかに自分だけではなかったのだ。
ステファンが舌を入れると、彼女は両腕をつかんでさらに身を寄せてきた。何年もの間想像していたとおり、その曲線美は彼の体に完璧にフィットする。
だが、先へ進もうと悩殺ボディーに手を這わせる間もなく、ビクトリアは身を引き、手で口を覆った。
「だめよ……こんなこと……」
ステファンはビクトリアがおいた距離を再び縮めた。だが、中断したところから再開するためではなく、今起きたことは間違いではないとビクトリアを安心させるためだった。そう、突然の事態ではあったが、断じて間違いではない。
「キス一つでそんなに動揺するなんておかしいな」ステファンは微笑んだ。唇にまだ彼女の味が残っている。「キスなら前にもしただろう、トリ」
ビクトリアは指先で唇を覆ったまま、もう片方の手で胸を押さえた。「こんなキスではなかったわ」
唇が触れ合った時、彼女は声をもらした。だが、少なくとも女性を相手にしたら紳士なので、ステファンは口には出さなかった。
ただ何が起きたのかを考えてほしい……。ステファンにとって、それは忘れられない体験になり、ビクトリアの味と体の感触が記憶に焼きつけられた。だが、ゆっくりと慎重にことを進める必要がある。
「うちの料理長がムサカを用意してくれたんだ」ステファンはビクトリアを椅子に座らせた。「前に来た時、ギリシア料理が気に入っていただろう」
ビクトリアは料理には目もくれず、エキゾチックな花と白い蝋燭が飾られたテーブル越しに、じっとステファンを見つめている。
「今のキスがなんの印象も残さなかったふりをするつもりなの?」彼女の形のいい眉が上がった。
ステファンは大胆な発言に微笑んだ。なぜ嘘をつく必要があるだろう? 彼女はすべてお見通しだ。
「影響を受けていないわけじゃない」どれほど真剣かわかってもらおうと視線をとらえる。「きみに惹かれない男がいたら、ばかだよ。それに、きみにキスする想像をしたことがないと言ったら嘘になる」
「そう言われると、なんて答えればいいかわからないわ」彼女は下を向いて咳払いし、再び顔を上げた。「正直なところ、あんなキスをされると、あなたの評判も当然だと思うわ。公の場でやってみせたらマスコミも婚約を疑ったりしないでしょうね」
「連中が見ているのはエロスだけだよ」
「どういう意味?」ビクトリアは笑った。「いつもわたしの知らないギリシア語を持ち出すんだから」
「熱烈で官能的な愛だ。カメラは嘘をつかないし、連中が見ているのもそこなんだ。ぼくたちの関係を本物らしく見せるのには、なんの問題もないよ」
*この続きは製品版でお楽しみください。
まいったな。前回じかに会ったのは二年前、子供を対象とした慈善事業の資金集めの美術展に出席するためロサンゼルスに飛んだ時のことだ。行く予定だった父が直前に急病で倒れたので、ロサンゼルスに行ってビクトリアを誘惑したくてたまらなかったステファンが代理を務めることになったのだ。
ところがビクトリアの家に着くと、付き合い始めたばかりだという売り出し中の俳優を紹介された。突然知らされたビクトリアの真剣交際に完全に不意打ちを食らった。週に数回電話やメールをやりとりしているのに、他の男の話は聞いたことがなかった。
ビクトリアが幸せそうに笑っていたので、ステファンはみだらな思いを胸に納め、距離を保つようにしてきた。だが今、彼女はここにいる。あの愚かなアレックスから屈辱を受けて傷ついたからだ。
彼女の心の傷を癒やすためならなんでもするつもりだったが、もうこれ以上は欲望を抑えきれない。偽装結婚ではなく、本当に男と女の関係になりたいのだと、いずれは告白しなければならないだろう。
ビクトリアは二人が近づいたことに今気づいたかのようにステファンを見上げて唇をなめた。うるおった唇は誘惑的だ。「わたしたちには、まだ大変な仕事が残っていると思うわ。今まで親友以上の関係にはなったことがないんだもの」
これは待ち望んでいたチャンスだ。「それじゃ、本物らしくすることから始めよう」
彼は即座にビクトリアのウエストに両腕をまわし、唇を押しつけて彼女のあえぎをのみこんだ。無理強いするつもりなどなかったのは本当だ。だが唇と体がぶつかり合った瞬間、これはまずい思いつきだったと気づいた。これでは彼女がほしくなるばかりだが、人生がかかっているとなればあとには引けない。
ビクトリアは束の間ためらいを見せたあと、腕の中ではじけたように情熱的にキスを返してきた。予想外だが大歓迎だ。何年も前から夢見てきたが、今彼女は友達ではなく一人の男を相手にしているようにキスしてくる。この瞬間を思い描いていたのは、明らかに自分だけではなかったのだ。
ステファンが舌を入れると、彼女は両腕をつかんでさらに身を寄せてきた。何年もの間想像していたとおり、その曲線美は彼の体に完璧にフィットする。
だが、先へ進もうと悩殺ボディーに手を這わせる間もなく、ビクトリアは身を引き、手で口を覆った。
「だめよ……こんなこと……」
ステファンはビクトリアがおいた距離を再び縮めた。だが、中断したところから再開するためではなく、今起きたことは間違いではないとビクトリアを安心させるためだった。そう、突然の事態ではあったが、断じて間違いではない。
「キス一つでそんなに動揺するなんておかしいな」ステファンは微笑んだ。唇にまだ彼女の味が残っている。「キスなら前にもしただろう、トリ」
ビクトリアは指先で唇を覆ったまま、もう片方の手で胸を押さえた。「こんなキスではなかったわ」
唇が触れ合った時、彼女は声をもらした。だが、少なくとも女性を相手にしたら紳士なので、ステファンは口には出さなかった。
ただ何が起きたのかを考えてほしい……。ステファンにとって、それは忘れられない体験になり、ビクトリアの味と体の感触が記憶に焼きつけられた。だが、ゆっくりと慎重にことを進める必要がある。
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ビクトリアは料理には目もくれず、エキゾチックな花と白い蝋燭が飾られたテーブル越しに、じっとステファンを見つめている。
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「そう言われると、なんて答えればいいかわからないわ」彼女は下を向いて咳払いし、再び顔を上げた。「正直なところ、あんなキスをされると、あなたの評判も当然だと思うわ。公の場でやってみせたらマスコミも婚約を疑ったりしないでしょうね」
「連中が見ているのはエロスだけだよ」
「どういう意味?」ビクトリアは笑った。「いつもわたしの知らないギリシア語を持ち出すんだから」
「熱烈で官能的な愛だ。カメラは嘘をつかないし、連中が見ているのもそこなんだ。ぼくたちの関係を本物らしく見せるのには、なんの問題もないよ」
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本の情報
紙書籍初版: 2016/2/5
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