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愛を拒む大富豪 誘惑された花嫁 IV【ハーレクイン・セレクト版】

愛を拒む大富豪 誘惑された花嫁 IV【ハーレクイン・セレクト版】


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・セレクト誘惑された花嫁
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 マヤ・バンクス(Maya Banks)
 幼いころからロマンスを愛読し、作家になることを夢見ていた。十代になると毎日ノートを持ち歩き、想像のふくらむまま過激な愛と情熱の物語を書き続けるようになる。現在の話はそのときのものほど過激ではないが、ロマンティックという点では引けを取らない。現在は夫と三人の子供とともにテキサスで暮らしている。狩猟や釣り、ポーカーを好む。

解説

ピッパはひそかに憧れていた実業家キャムに誘惑され、めくるめくひとときを過ごした。夢の一夜のあと、いまだ興奮さめやらぬ彼女のもとに、キャムから思いもよらない連絡が……なんと、避妊に失敗したというのだ! 呆然とするピッパだったが、やがて妊娠が判明。キャムは子どものために形式的な結婚をしようと言うが、ピッパはそんな関係はとうてい受け入れられない。冷酷にも「きみも子どもも愛したくないんだ」と言うキャムに、張り裂けそうな想いで、ピッパは彼のもとを去るが……。

■〈誘惑された花嫁〉最終話をお贈りします。ピッパとキャムの親友アシュリーがかわいい女の子を出産。まるで我がことのように喜ぶキャムを見て、ピッパの心は重く沈みます。なぜ自分の子は愛せないの? 実は彼には悲しい過去があって……。
*本書は、ハーレクイン・ディザイアから既に配信されている作品のハーレクイン・セレクト版となります。ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

「この近所で買い物して作ったの。アシュリーの新居のキッチンはすばらしいから。ワインは配達よ」
 キャムは助手席のドアを開き、彼女を押しこまんばかりの勢いで車に乗せた。「それならよかった。完璧だ。明日の朝は車できみを街まで送らせよう」
 言うが早いかドアを閉め、大股に正面をまわり運転席のドアを勢いよく開けて乗りこむや、座席に座るのもそこそこにイグニッションにキーを差しこんだ。
 またしてもピッパは女心がちょっぴりくすぐられた。キャムの態度を見れば、一刻も早く自分をベッドへ連れていきたがっているのは一目瞭然だ。
 キャムの住まいが近いのは知っている。アシュリーから引っ越しで近所になったと聞いていたからだ。
 ハンドルを握りしめたキャムが車を私道から舗道に入れ、四百メートルほど走ったところで門が見えてきた。門が開き、くねった私道で車が加速した。
 暗闇で周囲の様子は定かではない。明かりはついておらず大邸宅は影に包まれ、ぼんやりとしか見えないが、近寄りがたい雰囲気だ。中世の住居さながら石造りで大きく不格好なのだろうか。デヴォンが“まるで洞窟だ”とキャムをからかうのを聞いていたから、内心ピッパは興味津々だった。
 到着寸前、キャムがSUVから遠隔操作をしたらしく家の照明が次々についた。ピッパはすかさず身を乗りだして屋敷を一目見ようとしたが、あいにく車がガレージに入ったので結局見えなかった。
 神経質になるまいと決め、車をおりて勝手口へ行くと、キャムが片手を腰に添え中に案内してくれた。
 入った先は羨望のため息がもれそうなほど広いキッチンで、料理に携わる人間にとってはまさに天国だった。ただショールーム並みにぴかぴかで、使ったことがあるのかといぶからずにいられなかった。
 キャムが立ちどまる暇もなくずんずん進み、巨大な居間を抜け、玄関広間に出て木製の階段をあがっていく。後ろ手に引っぱられたピッパはほとんど小走りでついていった。
 広い主寝室に着くころにはわずかに息を切らし、やっと追いついたと思う間もなくキャムに引っぱられてぴったり抱きしめられ、貪欲なキスに頭がくらくらした。
「きみは憎らしいほど美しい」つぶやきながらピッパの顎から耳へと唇を這わせる。「頭がおかしくなりそうだ。きみが近くにいるとわかっただけで」
 ピッパは満足げにわずかに笑みをこぼした。こんな言葉を聞きたくない女がいるかしら?
 キャムが体を離してピッパの肩を乱暴なほど強くつかんだ。荒い息で立ちつくし、指が彼女の肌に食いこみそうだった。
「二人とも我を忘れる前に話したいことがある」
 静かな口調ながらも、燃えるような瞳にピッパの全身に震えが走った。キャムはわたしを求めている。その点は疑いの余地はない。こんなふうに見つめられただけでここまで激情に駆られたのは初めてだ。
「知っておいてもらいたいんだ。はっきりさせておけば、誤解が生じずにすむ」
 ピッパは好奇心をかき立てられて片眉をあげ、そっとキャムの手から身を振りほどくと、ベッドの端に腰かけて脚を組んだ。
「続けて。聞くから」
 情熱的な前戯を中断するほど重要な話って何?
 キャムは片手で口をぬぐってから一瞬顎を包むと、光を放つ瞳で彼女をもう一度射すくめた。「ぼくは生涯の約束がどうのといった永遠の関係を結ぶつもりはないんだ。ベッドをともにするなら心得ていてほしい。これは一夜かぎりの関係だと。後日きみに電話をかけることもない。ただ終了だ。朝になったらここを出てほしい。自宅へは車で送らせる」
 ピッパは目をぱちくりさせてから笑いだした。キャムはもしやわたしがむっとして、足音も荒く寝室から出ていくと想像していたのかしら?
 なおもほほえんだままピッパは腰をあげて、ゆっくりキャムに近づいていった。それから彼のシャツのボタンを、次に首と顎を指でなぞった。
「あなたってすごくまじめなのね、キャム」のんびりした口調で言う。「まさかプロポーズなんて期待もしていなかったわ。今夜を境にわたしがあなたにべったりくっついてあれこれ要求すると思っていたらがっかりしちゃうわよ。わたしの望みは刺激的なセックスなの。あなたにもらえるかしら?」
 吸いこまれそうな青い目に安堵の色が揺らいで、キャムが荒い息を吐いた。彼の手に腕をつかまれたので、ピッパは広い胸に手を置いた。
「ちょっと待ってよ。わたしもはっきりさせておきたいことがあるの」
 不意を突かれたのかキャムが眉間にしわを寄せた。
「避妊具はもちろんあるんでしょうね。わたしはなんの準備もないから。コンドームがないならセックスもなしよ。念のために言えばわたしは健康だから」
「コンドームならある」キャムがうなるように言った。「ぼくは――」咳払いをして続ける。「久しぶりだが同じく健康だし、避妊を欠かしたことはない」
 ピッパは彼のシャツをつかんで引いた。「それならもう話はないわ」そう締めくくって彼の顔を引き寄せて唇を重ねた。
 キャムは欲望で喉を締めつけられ、頭がくらくらしてきた。ピッパは予想どおり、いや、それ以上にすばらしい。甘くも刺激的で、おまけに積極的。ぼくの寝室で誘惑をしかけてくる。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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