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和書>小説・ノンフィクション>ハーレクイン>マイ・バレンタイン

著者プロフィール
チェリー・アデア(Cherry Adair)
USAトゥデイのベストセラーリストにも載る人気作家。二十代のはじめに南アフリカから地球を半周し、アメリカにやってきた。現在は夫と猫と犬とともにワシントン州西部に住む。専業作家となる前はインテリアデザインの会社を経営していた。本とティーポットを集めるのが趣味で、執筆以外のときは庭いじりをしているという。
アン・スチュアート(Anne Stuart)
二十五年以上におよぶ作家生活のなかで六十作を超える作品を発表。栄えあるRITA賞を三度も受賞した経歴を持つ。ベストセラーリストの常連で、雑誌ピープルやヴォーグにも登場したことがある。執筆の合間には、作家集会での講演のため各地を訪れる生活を送っている。夫と二人の子供とともに、バーモント州北部在住。「闇の貴公子」は1990年5月刊「ファベルジュの卵」と’91年12月刊「泥棒と探偵を」の関連作。
エマ・ダーシー(Emma Darcy)
フランス語と英語の教師を経て、結婚後、コンピューター・プログラマーに転職。ものを作り出すことへの欲求は、油絵や陶芸、建築デザイン、自宅のインテリアを整えることに向けられた。人と接するのが好きで、人と人とのつながりに興味を持っていた彼女は、やがてロマンス小説の世界に楽しみを見いだし、登場人物それぞれに独自の性格を与えることに意欲を燃やすようになった。旅を楽しみ、その経験は作品の中に生かされている。現在はオーストラリアのニューサウスウェールズにあるカントリーハウスに住む。
USAトゥデイのベストセラーリストにも載る人気作家。二十代のはじめに南アフリカから地球を半周し、アメリカにやってきた。現在は夫と猫と犬とともにワシントン州西部に住む。専業作家となる前はインテリアデザインの会社を経営していた。本とティーポットを集めるのが趣味で、執筆以外のときは庭いじりをしているという。
アン・スチュアート(Anne Stuart)
二十五年以上におよぶ作家生活のなかで六十作を超える作品を発表。栄えあるRITA賞を三度も受賞した経歴を持つ。ベストセラーリストの常連で、雑誌ピープルやヴォーグにも登場したことがある。執筆の合間には、作家集会での講演のため各地を訪れる生活を送っている。夫と二人の子供とともに、バーモント州北部在住。「闇の貴公子」は1990年5月刊「ファベルジュの卵」と’91年12月刊「泥棒と探偵を」の関連作。
エマ・ダーシー(Emma Darcy)
フランス語と英語の教師を経て、結婚後、コンピューター・プログラマーに転職。ものを作り出すことへの欲求は、油絵や陶芸、建築デザイン、自宅のインテリアを整えることに向けられた。人と接するのが好きで、人と人とのつながりに興味を持っていた彼女は、やがてロマンス小説の世界に楽しみを見いだし、登場人物それぞれに独自の性格を与えることに意欲を燃やすようになった。旅を楽しみ、その経験は作品の中に生かされている。現在はオーストラリアのニューサウスウェールズにあるカントリーハウスに住む。
解説
『悪魔とダンスを』―二月の寒い夜、ミアはブラインドデートの相手を待っていた。八カ月前に別れたジャック・ライアンのことを忘れ去るには、新しい恋人を見つけるしかない。ところが、迎えの黒いリムジンに乗っていたのは偽名を使ったジャック。これから大使館のパーティへ一緒に行って仕事をしてほしいという。ミアは以前、彼と組んでスパイ活動を行っていたのだ。
『奇跡のバレンタイン』―バレンタインデーの前日、ヘレンは恐ろしい夢を見て眠りから飛び起きた。だが、その悪夢の内容がはっきり思い出せない。轟きのような音と犬の吠える声が耳の底に残っているだけ。ほどなく家の呼び鈴が鳴り、ヘレンはびっくりした。朝の六時半に訪ねてきたのは、ジェームズ・シェリダン・ラファティと名乗る男性で、彼女の見た夢と大きな関連が……。
『冷たいボス』―秘書のフルールはひどく不安な気持ちだった。勤め先の出版社の経営が、業界の巨匠――キット・マローンによって引き継がれたのだ。新しいボスとなるキットは、プレイボーイで自分の思うがままにふるまう人物らしい。案の定、初めて顔を合わせた日、フルールは信じられない言葉を彼の口から聞かされる。「これから一緒に僕の家へ行って愛し合おう」
*本書に収録されている『悪魔とダンスを』、『冷たいボス』は、既に配信されている作品と同作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
『奇跡のバレンタイン』―バレンタインデーの前日、ヘレンは恐ろしい夢を見て眠りから飛び起きた。だが、その悪夢の内容がはっきり思い出せない。轟きのような音と犬の吠える声が耳の底に残っているだけ。ほどなく家の呼び鈴が鳴り、ヘレンはびっくりした。朝の六時半に訪ねてきたのは、ジェームズ・シェリダン・ラファティと名乗る男性で、彼女の見た夢と大きな関連が……。
『冷たいボス』―秘書のフルールはひどく不安な気持ちだった。勤め先の出版社の経営が、業界の巨匠――キット・マローンによって引き継がれたのだ。新しいボスとなるキットは、プレイボーイで自分の思うがままにふるまう人物らしい。案の定、初めて顔を合わせた日、フルールは信じられない言葉を彼の口から聞かされる。「これから一緒に僕の家へ行って愛し合おう」
*本書に収録されている『悪魔とダンスを』、『冷たいボス』は、既に配信されている作品と同作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。
抄録
そのころ、気にならないことはほかにもたくさんあった。いや、気にならないふりをしていたのかもしれない。ジャックがいないと生きていけないと思っていたからだ。でも、それも過去のことで、今はそうじゃない。「こんなこと話していても、おもしろくもなんともないわ。家に帰らせて」
「スローンとセックスするつもりで出てきたんだろう?」
確かにそうだ。ジャックに気持ちを見透かされていたことを思うと、ミアの顔は熱くなり、怒りがこみ上げてきた。「あなたとスローンが同一人物だとわかった以上、気が変わったと言うべきでしょうね」
手錠の上に置かれていたジャックの右手が動き、いつの間にかミアの腰の下に滑り込んできた。温かい手のひらがミアのお尻を優しく撫で上げる。「その男と寝るつもりだったなんて、ひどいじゃないか」
「あなたと寝ようとしてたなんて、ひどいわ」ジャックの手に触れられて、ミアは体が冷えきっていることに気づいた。彼の暖炉のようなぬくもりに包まれるのが好きだった。でも、今は違う。今夜は違う。これからもずっと違う。ミアは彼から体を離そうとした。しかし、無駄だった。思わず、奥歯を噛みしめた。車を止めさせなきゃ。
「ぼくの幸運の下着をはいているんだね?」
そうだった。ミアがこれを身につけるときは、ふたりともすばらしい思いをしたのだ。
「違うわ、ジャック」ミアは冷たく言い放った。しかし、体は熱くほてっている。こんなに熱くなったら、死んでしまうんじゃないかしら。ジャックの右手が触れている腰骨のあたりが、太陽に焼かれるように熱い。「わたしにとっては不幸の下着よ。手をどけて」
「ひどいな。ぼくの体はまだ熱いのに、きみはほかのやつと寝る気なんだね」
「別れてもう八カ月になるのよ」
「もっと長かったような気がする」
ええ、わたしもそう。「もうかかわらないでほしいって、頼んだはずなのに、なぜ今さらこんなことするの?」
ジャックは所有者の焼きごてを当てるかのように、ミアの太腿にぐいっと指を食い込ませた。
「実は、仕事があるんだ、ミア」
「もっと悪いわ。わたしをだますために、どうやって母を言いくるめたの?」
「祖国が今一度あなたの娘を必要としてます、と言った」
「わたし、仕事はやめたのよ」
「この任務のために復帰してもらうことになったんだ」
好奇心が、いや、興奮が体を駆けめぐったが、ミアはすぐにそれを押し込めた。「復帰なんかしたくない。家に帰って、温かいお風呂に入って、早く寝たいわ」
「幸運の下着をはいてきたのに?」
ミアはため息をついた。ジャック・ライアンは野良犬みたいにくわえた骨を離そうとしない。こんなにしつこい男に恋――じゃなくて、こんなやつと知り合うなんてついてないわ。「ジャック、どうしろっていうの?」
リムジンは橋を渡り、混雑した通りに入った。信号で止まったとき、隣にカップルが乗った赤いスポーツカーが並んだ。黒髪の娘が青年の肩にもたれると、青年はたくましい腕で彼女を引き寄せ、娘の期待に応えて、唇にキスをした。信号が変わったとたん、後ろの車が警笛を鳴らした。ミアとジャックもかつてはそうだった。握り合った手を離すことさえできなかった。あるときは、公園のトイレの前で抱き合っていて、頼むから中に入らせてくれと酔っ払いに大声を出されたこともあった。
でも、そんなことは大昔のことよ。
「もう、国家のために働いているわけじゃないのよ。今は通訳をしてるわ」ミアはダイサート・インターナショナル・バンクで働いている。平穏無事な仕事だ。毎日九時から五時までどんなに退屈しきっているかなんて、ジャックに知らせる必要はない。それに、五時五分から翌朝の八時五十五分まで、どんなに孤独かも。致命的なジャック・ライアン中毒からやっと抜け出したところなのだ。
ジャックのことなどさっぱり忘れ、うまくやっているのよ。
「ああ、そうだね」ジャックは、ぼんやりと親指でミアの太腿を上下に愛撫しながら言う。ミアはじりじりしてきた。「しかし、ぼく――われわれは、この仕事にきみが必要なんだ。きみは最高だ。ほかの誰も――」
「それは、お気の毒ね」ミアはしつこく触ってくる彼の手を振り払おうとしたが、無駄だった。いいわ、続けていなさい。何をしようと、もう少しも感じないわ。ミアはシートにゆったりともたれた。なんでもないようなふりをしていても、下半身はうずいている。いらいらしながらも、なんとか自分をとりもどしたミアは、冷たく言った。「猫のように忍び込んで金庫破りする日々は終わったのよ」
「だから、復帰するんだよ。トップの命令だ。部屋に入り、ディスクを取って、あっという間に去る。それだけのことだ」
「なんのディスク?」質問が口をついて出た。冒険が始まるという、いつもの期待で胸がわくわくする。これはまずい。今夜、わたしを求めているのはジャックではない。国家のためにやるのだ。エネルギーが音をたてて体を駆けめぐる。機密作戦を遂行するときにはいつもそうだ。ジャックとミアは無敵のペアなのだ。
「話を聞くかい?」
ミアは大きく息をついた。「手短に頼むわ」
*この続きは製品版でお楽しみください。
「スローンとセックスするつもりで出てきたんだろう?」
確かにそうだ。ジャックに気持ちを見透かされていたことを思うと、ミアの顔は熱くなり、怒りがこみ上げてきた。「あなたとスローンが同一人物だとわかった以上、気が変わったと言うべきでしょうね」
手錠の上に置かれていたジャックの右手が動き、いつの間にかミアの腰の下に滑り込んできた。温かい手のひらがミアのお尻を優しく撫で上げる。「その男と寝るつもりだったなんて、ひどいじゃないか」
「あなたと寝ようとしてたなんて、ひどいわ」ジャックの手に触れられて、ミアは体が冷えきっていることに気づいた。彼の暖炉のようなぬくもりに包まれるのが好きだった。でも、今は違う。今夜は違う。これからもずっと違う。ミアは彼から体を離そうとした。しかし、無駄だった。思わず、奥歯を噛みしめた。車を止めさせなきゃ。
「ぼくの幸運の下着をはいているんだね?」
そうだった。ミアがこれを身につけるときは、ふたりともすばらしい思いをしたのだ。
「違うわ、ジャック」ミアは冷たく言い放った。しかし、体は熱くほてっている。こんなに熱くなったら、死んでしまうんじゃないかしら。ジャックの右手が触れている腰骨のあたりが、太陽に焼かれるように熱い。「わたしにとっては不幸の下着よ。手をどけて」
「ひどいな。ぼくの体はまだ熱いのに、きみはほかのやつと寝る気なんだね」
「別れてもう八カ月になるのよ」
「もっと長かったような気がする」
ええ、わたしもそう。「もうかかわらないでほしいって、頼んだはずなのに、なぜ今さらこんなことするの?」
ジャックは所有者の焼きごてを当てるかのように、ミアの太腿にぐいっと指を食い込ませた。
「実は、仕事があるんだ、ミア」
「もっと悪いわ。わたしをだますために、どうやって母を言いくるめたの?」
「祖国が今一度あなたの娘を必要としてます、と言った」
「わたし、仕事はやめたのよ」
「この任務のために復帰してもらうことになったんだ」
好奇心が、いや、興奮が体を駆けめぐったが、ミアはすぐにそれを押し込めた。「復帰なんかしたくない。家に帰って、温かいお風呂に入って、早く寝たいわ」
「幸運の下着をはいてきたのに?」
ミアはため息をついた。ジャック・ライアンは野良犬みたいにくわえた骨を離そうとしない。こんなにしつこい男に恋――じゃなくて、こんなやつと知り合うなんてついてないわ。「ジャック、どうしろっていうの?」
リムジンは橋を渡り、混雑した通りに入った。信号で止まったとき、隣にカップルが乗った赤いスポーツカーが並んだ。黒髪の娘が青年の肩にもたれると、青年はたくましい腕で彼女を引き寄せ、娘の期待に応えて、唇にキスをした。信号が変わったとたん、後ろの車が警笛を鳴らした。ミアとジャックもかつてはそうだった。握り合った手を離すことさえできなかった。あるときは、公園のトイレの前で抱き合っていて、頼むから中に入らせてくれと酔っ払いに大声を出されたこともあった。
でも、そんなことは大昔のことよ。
「もう、国家のために働いているわけじゃないのよ。今は通訳をしてるわ」ミアはダイサート・インターナショナル・バンクで働いている。平穏無事な仕事だ。毎日九時から五時までどんなに退屈しきっているかなんて、ジャックに知らせる必要はない。それに、五時五分から翌朝の八時五十五分まで、どんなに孤独かも。致命的なジャック・ライアン中毒からやっと抜け出したところなのだ。
ジャックのことなどさっぱり忘れ、うまくやっているのよ。
「ああ、そうだね」ジャックは、ぼんやりと親指でミアの太腿を上下に愛撫しながら言う。ミアはじりじりしてきた。「しかし、ぼく――われわれは、この仕事にきみが必要なんだ。きみは最高だ。ほかの誰も――」
「それは、お気の毒ね」ミアはしつこく触ってくる彼の手を振り払おうとしたが、無駄だった。いいわ、続けていなさい。何をしようと、もう少しも感じないわ。ミアはシートにゆったりともたれた。なんでもないようなふりをしていても、下半身はうずいている。いらいらしながらも、なんとか自分をとりもどしたミアは、冷たく言った。「猫のように忍び込んで金庫破りする日々は終わったのよ」
「だから、復帰するんだよ。トップの命令だ。部屋に入り、ディスクを取って、あっという間に去る。それだけのことだ」
「なんのディスク?」質問が口をついて出た。冒険が始まるという、いつもの期待で胸がわくわくする。これはまずい。今夜、わたしを求めているのはジャックではない。国家のためにやるのだ。エネルギーが音をたてて体を駆けめぐる。機密作戦を遂行するときにはいつもそうだ。ジャックとミアは無敵のペアなのだ。
「話を聞くかい?」
ミアは大きく息をついた。「手短に頼むわ」
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