マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクションハーレクインウエディング・ストーリー

ウエディング・ストーリー2010 愛は永遠に

ウエディング・ストーリー2010 愛は永遠に


発行: ハーレクイン
シリーズ: ウエディング・ストーリー
価格:1,000pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 未評価
◆レビューを書く

¥0サンプル
購入する


著者プロフィール

 シャロン・サラ(Sharon Sala)
 強く気高い正義のヒーローを好んで描き、業界のみならず読者からも絶大な賞賛を得る実力派作家。息子と娘、それに孫が四人いる。“愛も含め、持つ者は与えねばならない。与えれば百倍になって返ってくる”が信条。ダイナ・マコール名義の著書も出版されている。

 マーガレット・ウェイ(Margaret Way)
 書くことが大好き。息子がまだ赤ちゃんのころから小説を書きはじめ、今では執筆しているときが彼女のいちばん充実した時間になっている。楽しみは仕事の合間を縫って画廊やオークションに出かけること。また、シャンパンには目がない。オーストラリアのブリスベーン市街を見下ろす小高い丘にある家が彼女の安息所である。

解説

◆『小さな約束』(シャロン・サラ) リビーは恋人のサムに浮気を疑われ、ひどい喧嘩をした。サムに嫌われたと思い込んだ彼女は、妊娠していることを告げないまま彼の前から姿を消す。移住先で息子を産むと、リビーは花屋に勤めながら新しい人生をスタートさせた。だが八年後、悲劇が起きて……。

◆『花嫁の帰る場所』(スーザン・ウィッグス)結婚式を一週間後に控えたイザベルは喜びに満ちていた。里親のもとで育った彼女にとって、婚約者の家族の一員になれることが何よりもうれしかったのだ。そんなとき、昔の恋人ダンがふいに現れる。元ロック歌手のダンは、話があると言って強引に彼女を船に乗せた。

◆『運命のプロポーズ』(マーガレット・ウェイ)十九歳のナイリーは広大な農場を相続することになった。農場のある町に着くとすぐに、彼女はブラントと出会う。彼の圧倒的な魅力に恐怖を覚えながらも、ナイリーは運命のようなものを感じた。ブラントが農場を奪い取ろうとする大企業の後継者だとは知りもせず。
*本書に収録されている『小さな約束』、『運命のプロポーズ』は、既に配信されている作品と同作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 近くに立っていた看護師が泣きだした。「まるで映画みたい」そうつぶやき、足早に離れていった。
「面会は問題ないでしょう」医師は譲歩した。
「私も立ち会おう」ファイト署長が申し出た。
 サムは警察署長をにらみつけた。「彼女に触れるなと言うなら、絶対に触れません。約束します。とにかく会わせてください。彼女に謝らなきゃならないんです。俺が彼女とサミーの面倒を見ると伝えなきゃならないんです。俺がここにいることを、どうしても彼女に知ってほしいんです!」
 彼らの周囲にはいつの間にか人垣ができていた。次はどうなるのかと皆、興味津々の様子で見守っていた。
 ドクター・リヴィングストンはうなずいた。「わかりました。ただし、ちょっとだけですよ。集中治療室では面会が厳しく制限されているんです。理由はわかりますよね?」
 サムはため息をついた。「ちょっとでもかまいません。感謝します」
 ほどなく彼は両開きのドアを通って集中治療室に入った。生命徴候を監視する機械の絶え間ない音が彼の神経を逆撫でにした。
「リビーはどこです?」自分がかつて知っていた女性の姿を求めて、サムは周囲を見回した。
「あそこですよ」ドクター・リヴィングストンが壁際のベッドを指さした。
 サムは歩きだした。一歩進むたびに心臓の鼓動が速くなっていく。リビーのベッドに着いた時には、心臓が激しく轟いていた。
「腫れはおおかた引きました」医師は説明した。「打ち身のあざも消えつつあります。顔を二箇所縫合する必要がありましたが、ほら、もう抜糸もすんで、治りかけているでしょう。そのうち、どこを縫ったかもわからなくなりますよ。折れた肋骨も順調に治ってきていますしね」
「なぜ彼女は目覚めないんです?」サムは尋ねた。
「最もダメージを受けたのが頭だったから。脳が腫れてましてね。でも、それも今は収まっています。正直に言って、なぜ目覚めないのか我々にもわからないんですよ。いつ意識が戻ってもおかしくない状態なんですが。これも理解していただきたいんですが、目覚めた時に彼女がすべてを覚えているという保証はありません。記憶喪失になっている可能性が高いのです」
「なんてことだ」リビーの顔を見つめながら、サムはつぶやいた。リビーは確かにあのリビーだったが、どこかが違った。八年という歳月が二十歳の娘を二十八歳の女性に変えていた。彼は医師に視線を戻した。「触れてもかまいませんか?」
 ドクター・リヴィングストンはうなずいた。「サミーも面会の時は彼女の手を軽くたたいたりしていますよ。看護師たちの話だと、ずっと彼女に話しかけているそうです」
 そのイメージはサムには耐えがたいものだった。「二分ほど彼女と二人きりにしてもらえませんか?」
 医師はまたうなずいた。「手短にお願いします。あなたをここに通したこと自体、ルール違反なんですから」
 サムはうなずき、医師が立ち去るのを待って、リビーの頬にキスをした。彼女の味。柔らかな感触。昔と少しも変わらない。
「リビー……スウィートハート……俺だ。サムだよ。ずっと君を捜してたんだ。俺はここにいる。君が元気になるまで、サミーは俺が面倒を見る。ああ、リビー……俺はサミーのことを知らなかった。あのあと、俺は君を捜し回った。でも、君は消えてしまった。俺の心に大きな穴を残して。最初から存在していなかったかのように。俺が君を捨てたりするわけがないだろう? 君だって心のどこかではわかってるはずだ。リビー、お願いだから元気になってくれ。俺はもう二度と君を失いたくないんだ」そして、彼は再びリビーにキスをした。今度は唇に。ほんの一瞬のキス。しかし、それが彼なりの治療の第一歩だった。
 じきに医師が戻ってきた。「すみませんが、そろそろ退出してください」
 サムは最後にもう一度リビーを見つめた。次に会える時まで彼女の顔を記憶にとどめておくために。それから、医師に続いて廊下へ出ると、そこで待っていた警察署長に歩み寄った。
「息子に会わせてください」
 ファイト署長はうなずいた。「次はそう来るだろうと思ったよ。ケイト・ワイアットにはすでに連絡を取ってある」
「ケイト・ワイアット?」
「サミー・ファラディの親友ピートのおばあさんだ。彼女は六年前から二人の孫を育ててきた。一人息子が女房に逃げられたもんでな。その息子も数年前にトラック事故で亡くなった」
 サムはうなずいた。「いつ会えますか?」
 警察署長は腕時計に目をやった。「今から行けば、ちょうどいい頃合だろう。子供たちも学校から戻って、うちにいるはずだし。私が先導するから、あんたも自分の車でついてくるといい」
「わかりました」そこでサムは医師に向き直った。「正規の面会時間にまた来ます」
 医師はうなずいて、男たちを見送った。彼はこんな日が来るとは思ってもいなかった。しかし今は、関係者全員にとっていい結果が出ることを心から願っていた。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

この本を読んだ人は、こんな本も読んでいます

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。