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ウエディング・ストーリー2016 輝きのとき

ウエディング・ストーリー2016 輝きのとき


発行: ハーレクイン
シリーズ: ウエディング・ストーリー
価格:1,000pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 キャロル・モーティマー(Carole Mortimer)
 ハーレクイン・シリーズでもっとも愛され、人気のある作家の一人。1978年にイギリスでデビューして以来、これまでに刊行された作品は実に百冊を超える。十四歳のころからロマンス小説に傾倒し、アン・メイザーの作品に感銘を受けて作家になることを決意した。キャロルは三人兄妹の末っ子としてイギリスはベッドフォードシャー州の小村で育った。一時は看護師を志したが、転倒した際に痛めた背中が治りきらず断念。その後、某有名文房具メーカーのコンピューター部門に勤め、そこで働く間に時間を見つけて小説を書くようになった。物語を書くときに一番楽しいのは、ヒロインとヒーローの性格を考えるとき。書いているうちに徐々に主導権がヒロインとヒーローに移り、いつのまにか彼らが物語を語りはじめるのだという。現在キャロルは“イギリスで最も美しい場所”マン島に、夫と子供たちと住む。

 クリスティン・リマー(Christine Rimmer)
 ウォールデンブックスやUSAトゥデイ紙のベストセラーリストにたびたび登場する人気作家。アメリカ・ロマンス作家協会のRITA賞に作品がノミネートされ、ロマンティック・タイムズ誌でも賞を獲得した実力の持ち主。作家になるまで、女優、店員、ビルの管理人など実にさまざまな職業を経験している。すべては、作家という天職に巡り合うための人生経験だったと振り返る。オクラホマ州に家族とともに住む。

 マリー・フェラレーラ(Marie Ferrarella)
 ヨーロッパに生まれ、ニューヨークで育った。現在は南カリフォルニア在住。USAトゥデイ紙のベストセラー・リストの常連で、アメリカ・ロマンス作家協会のRITA賞の受賞歴も持つ。これまで百五十作を超える作品を発表し、マリー・ニコールの名でも執筆。世界中の多くの読者から支持を得ている。

解説

■奔放な公爵の改心 キャロル・モーティマー/高橋美友紀 訳
巨万の富を誇るルーファスは数週間前に公爵の称号を受け継いだばかり。領地の管理人が夜逃げしたという知らせを受けて現地に向かったところ、森の池のほとりで若く美しい娘と出会い、思わずキスしてしまう。彼女が教区牧師の品行方正な妹アンナだとは知らずに。

■大富豪の逃げた花嫁 クリスティン・リマー/高木晶子 訳
やり手実業家のジャックは、父の会社との合併目的で私に求婚したんだわ!花婿の不実を知ったメロディは式の直前に教会から逃げだし、静かなリゾートホテルにやってきた。心の傷を癒やそうと思ったのもつかの間、追いかけてきたジャックに妊娠を悟られ……。

■赤ちゃんがかけた魔法 マリー・フェラレーラ/藤倉詩音 訳
シングルマザーのマリッサは育児講座でアレクと出会った。妻を出産時に亡くした彼は1歳の息子を一人で育てているが、仕事との両立は難しいという。アレクに育児の腕を見こまれ、マリッサは彼の家に住みこむことになった――恋愛関係は絶対になしという約束で。

■エリザベス女王にも認められた作家C・モーティマーら、名だたる作家の選りすぐりの物語を3話収録

抄録

 この男性がわたしから何を奪おうとしているにせよ、人目のつかない森のなかで彼とふたりきりなのだから、誰かに助けを求めることも、彼から逃げる手段もない。いまのわたしはまるっきり無力で、とんでもなく危険な状況に置かれているのだ。そのことに気づいたとたん、アンナはいっそう恐怖に駆られた。
 でももしかしたら、わたしがほんとうにおそれているのは、彼に何を奪われてしまうのかというよりも、わたしが彼に何を捧げようとしてしまうのかということかもしれない。
 ルーファスはふたたび動き出した。木をひょいひょいと登りながらどんどんアンナとの距離を縮めてくる。近づくにつれ、彼がびっくりするほど大きな体格をしているのがわかった。アンナは全身がかっと火照るのを感じた。まさか、こんなにも大きな人だったなんて! どこもかしこも大きいわ。日に焼けたがっしりとした肩も、なめらかな黒い毛がうっすらと生えた胸板も目を見張るほど広くて大きい。ルーファスの手がアンナの頭上の枝をつかもうと伸びてくると、彼の裸の胸がアンナの目の前に近づき、熱い体温が伝わってきた。ルーファスは枝をつかんで引っかかったドレスの生地を枝からはずすと、体の向きをくるりと変えてアンナの隣にある枝の上に腰を下ろした。ルーファスとの距離は肩と肩が触れ合いそうなほど近く、彼の裸の肩から伝わってくる体温は生々しい。アンナは思わずぶるっと身を震わせた。それと同時に彼の体からムスクに柑橘系を混ぜたようなコロンの香りが漂ってきて、アンナの鼻をくすぐった。なんという男らしいセクシーな香りかしら。アンナは胸を高鳴らせながらうっとりと酔いしれた。
「ひとつめだ」ルーファスが鋭い声でアンナにささやきかけた。
 それが何を意味しているのか、アンナはわからないふりなどできなかった。ルーファスの唇にちらりと目を落としたとたん、アンナの心臓はどきりとした。のみで彫ったような彼の唇が、自分の唇のすぐ近くにあったのだ。
 なんてくっきりとした輪郭を描く凜々しい唇なのかしら。危険なほどセクシーで、魅惑的で、これはまちがいなく女性へのキスのしかたを心得ている唇だわ。
 ルーファスの唇を見つめていると、その割れ目から舌が出てきて下唇をゆっくりとなめ、歯のあいだからすっと口のなかに戻っていった。悩ましく誘うようなその仕草に、アンナは虚をつかれて目を見開いた。
 アンナが彼の舌の動きに興奮して顔を真っ赤にしているのがわかると、ルーファスは心がくすぐられるような楽しい気分になっている自分にも気づいた。もうずっと長いあいだ、こんな感覚は忘れていた気がする。いや、かつて一度でもここまで楽しい気分になったことなどあっただろうか? 
 オックスフォード大学を卒業してからはずっと、ロンドンの独身男性専用のアパートメントで暮らしてきた。その十年間でルーファスの財産は飛躍的な変化を見せた。カード遊びにも娯楽まみれの怠惰な生活にもまったく興味を感じなかったルーファスは、自己資産の投資にのめり込み、数カ月で倍の金額に増やした。だが、そこでやめることはせず、その後もひたすら投資をし続けた。
 そしてあるとき、ロンドンの一等地に使用人を何人も雇わなければならないほど大きな屋敷をたやすく購入できるくらいの大金を稼いでいたことに気がついた。それでも満足することはなく、黙々と富を築き続けた。
 もちろん、そのあいだに大勢の女性たちとの情事も楽しんできた。それはもうたっぷりと。それでも既婚女性は敬遠していたし、社交界にデビューしたての愛想笑いを顔にはりつけた若い娘も避けていた。そんな娘につかまって、結婚の罠にはめられるのはまっぴらだったからだ。
 社交界入りした若い娘とその家族は、国じゅうで最も裕福な結婚相手をいち早くつかまえようと躍起になっている。高名なホークスミア公爵家とノーサンプトンシャー公爵家の血を引くルーファスも、彼らの標的とならないはずはなかった。
 ひねくれていると言われようとも、ルーファスは愛のない結婚が横行しているロンドンの社交界を冷めきった目で見ており、そんな連中の一員になどなりたくはなかった。条件だけで決めるような結婚などしたくはないし、身ごもるまではベッドの上にじっと横たわって従順に夫を受け入れなさいと母親から言い聞かされているような慎み深い娘にも興味はなかった。跡継ぎを産みさえすれば、そのあとはベッドから夫を追い払ってもいいと言われているにちがいない。そんなくだらない結婚が社交界では当然のように繰り返されているのだ。公爵となったいま、跡継ぎをもうける責任があることはむろん承知している。それでも結婚するときは、絶対に自分で選んだ女性を妻にするつもりだ。
 いま枝の上でわたしの隣に座っているこの若い娘は、上流階級の娘でも、結婚している女性でも、ばかのひとつ覚えのように愛想笑いを浮かべた社交界デビューしたての娘でもないようだ。しかもこんな出会い方をしたのだから――この娘もわたしと同様に自ら服を脱いでいたのだから! ――もし彼女の唇を一度、あるいは二度奪ったところで、彼女が激怒して悲鳴をあげることもないだろう。
 いずれにしても、宣言どおり、キスは二回するつもりだが。
 ルーファスは至近距離にいるアンナをしげしげと眺めた。いくぶん湿り気を帯びた唇はなんとも言えず魅惑的で、思わずキスしたくなる。色は自然な薔薇色で、下唇は上唇よりもふっくらとしていて、中心にかわいらしいくぼみがある。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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