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ウエディング・ストーリー2005 愛は永遠に

ウエディング・ストーリー2005 愛は永遠に


発行: ハーレクイン
シリーズ: ウエディング・ストーリー
価格:1,000pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ペニー・ジョーダン(Penny Jordan)
 1946年にイギリスのランカシャーに生まれ、10代で引っ越したチェシャーに生涯暮らした。学校を卒業して銀行に勤めていた頃に夫からタイプライターを贈られ、執筆をスタート。以前から大ファンだったハーレクインに原稿を送ったところ、1作目にして編集者の目に留まり、デビューが決まったという天性の作家だった。2011年12月、がんのため65歳の若さで生涯を閉じる。晩年は病にあっても果敢に執筆を続け、同年10月に書き上げた『純愛の城』が遺作となった。

 ベティ・ニールズ(Betty Neels)
 イギリス南西部のデボン州で子供時代と青春時代を過ごした後、看護師および助産師としての教育を受けた。戦争中に従軍看護師として働いていたとき、オランダ人の男性と知り合って結婚。以後十四年間、夫の故郷オランダに住み、ベティは看護師、夫は病院事務と、ともに病院で働いた。イギリスに戻って看護師の仕事を退いた後、よいロマンス小説がないことを嘆く女性の声を地元の図書館で耳にし、自ら執筆を決意した。1969年、「赤毛のアデレイド」を発表して作家活動に入る。穏やかで静かなロマンス、その優しい作風が多くのファンを魅了した。2001年6月、惜しまれつつ永遠の眠りについた。彼女が生みだした作品は百三十以上にも及んでいる。好きな映画は『逢いびき』(英1945年)、尊敬する人物はウィンストン・チャーチルだったという。

 デビー・マッコーマー(Debbie Macomber)
 四人の子供を育てながら作家になる夢をかなえ、いまや大ベストセラー作家に。100作を超える著作は世界中で6000万部も出版され、多くの人に生きる勇気を与えている。ワシントン州ポートオーチャードに住む。

解説

●『薬指の契約』(ペニー・ジョーダン著)
社長マシューに呼びだされたハリエットは、親友であり同僚でもあるベンとの関係について問いつめられた。どうやら彼女とベン、そしてベンの恋人との三角関係が、社内で噂になっているらしい。ハリエットは即座に否定するが、マシューはいっこうに納得しない。ついには、このままでは仕事にも影響が出ると言い、信じがたい解決策を提案する。

●『ドクターにキスを』(ベティ・ニールズ著)
大雪で立ち往生した一組の男女が、フィリーの住む牧師館にやってきた。偶然にも彼らは、先日道に迷っているところをフィリーが助けたふたりだった。その男性ジェームズに、フィリーはひそかに強く惹かれる。だがジェームズは、都会に住む名高い医師。一方のフィリーは、ただの田舎娘だ。何より彼の隣にはいつも、完璧なまでに美しい婚約者がいた。

●『ふたりの六週間』(デビー・マッコーマー著)
過保護な母親のもと、窮屈な生活を強いられてきたヒラリーは、ひとり暮らしを始めることにした。初めて手にした自由に心が躍るが、二日目の朝、異変は起きた。冷蔵庫の中のキッシュがなくなり、居間に見覚えのないバッグが置かれているのだ。困惑していると、突如体格のいい男性が現れ、怒りもあらわに言った。「ぼくの家で何をしているんだ?」

*本書に収録されている各作品は、既に配信されている作品と同作品となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。

抄録

 ハリエットの目に苦痛の色が浮かんでいるのがわかった。マシューは彼女の行動にひどく腹を立てていたが、彼女を抱きしめて慰めてやりたいと願わずにいられなかった。ハリエットの痛みはぼくの痛みだ。彼女を思って胸を痛め、彼女とともに傷つく。
 こうしてハリエットを抱き寄せるのは、あくまでも元気づけるためだ。それ以上の理由はない! 
 マシューに腕をつかまれた瞬間、ハリエットは身をかたくした。気持ちが弱くなっている今は、とても抵抗できなかった。
 ベンのことは頭から消え去った。最初から存在しなかったかのように。体に伝わるマシューの手の感触に胸がしめつけられ、必死に息を吸いこもうとする。
 マシューがわたしにふれている。不機嫌そうな冷ややかな目で、わたしの顔をのぞきこんでいる。
 ハリエットは震える息をついた。
 こんなことをすべきでなかったと、マシューは思った。たとえ彼女を思ってしたことだとしても、ハリエットにふれてはいけなかったのだ。彼は唐突に手を離した。
 いきなり押しのけられたハリエットは体をこわばらせた。もっとマシューに身を寄り添わせたいと願い、マシューをたまらなく求め、必要としている自分を嫌悪した。
「とにかく」マシューが厳しい顔で言った。「きみの振る舞いが社内に分裂を生み……和を乱している。ぼくとしてはその点は見過ごせない。わが社は結束のかたいチームとして、みんなで協力して作業をしているんだ。それぞれのプロジェクトに必要な人材をぼくが選んで、各チームに振り分けている。だが、そのなかのひとりを交代させたほうがはるかにみんなのためになるなら、ぼくはなんのためらいもなくそうするつもりだ。ぼくの言う意味がわかるね?」
「ええ、わたしを解雇するかもしれないということでしょう」ハリエットはぶっきらぼうに答えた。「でも、なにもかも社長の誤解だわ。それにシンディの誤解です! たしかにベンのことは好きですけど、それは友人としてというか……兄のように慕っているだけです。社長が……ほのめかしているような関係ではありません!」
「ベンの男としての部分に引かれているわけではない――」
「もちろんです」ハリエットはマシューに最後まで言う暇を与えず、力強く断言した。
「本当かな?」マシューが疑うように見たので、彼女の全身が怒りに燃えあがった。「じゃあ、証明してくれ」彼は早口で歯切れよく命じた。
 ハリエットは聞こえよがしにため息をついた。「具体的にどうすればいいんですか?」
「そうだな、まずはみんなに発表するといい。きみが別の男にすっかり夢中で……交際していると」
「別の男性と交際している?」ハリエットはわけがわからずにきき返した。「誰と?」
「ぼくだ」
 表情豊かなハリエットの顔にさっと赤みが差したかと思うと、すぐに血の気が引いていった。ハリエットは気づいていないだろうが、彼女と同じくらいマシュー自身も衝撃を受けていた。自分がなにをしているのかわかっているのか? 道義的にはもちろん、どう考えてもぼくの行動は常軌を逸している。本気で言ったわけではない、今の言葉は無視してくれと早くハリエットに伝えなくては。今すぐに! 
 ハリエットは呆然と自問した。マシューを求めているふりをしろということかしら? だとしたら演技なんて必要ないわ。
「まさか……本気でそんなことを? だめ、わたしにはとても無理だわ。受け入れられるわけがないでしょう……そうよ。絶対にお断りです!」ハリエットはかすかに息を弾ませた。
 彼女の返事はマシューのプライドをひどく傷つけた。それだけでなく、彼の良心に大きなダメージを与え、完膚なきまでに打ち砕いた。その瞬間、彼の心に残酷な考えが芽生え、すべてを押し流した。
「ベンに恋していないと断言しただろう。だからそれを証明する機会を与えようと言っているんだ」
 緊張をはらんだ沈黙が流れた。
「もし断るというなら、さっきのきみの言葉は偽りと見なす」マシューは冷淡にしめくくった。
 なぜこんな目に遭わなければならないの? そう思いながらハリエットはマシューを見つめた。
「わたしが社長とつきあっているなんて、みんな信じるはずがありません」
「では、みんなを納得させられるかどうかはぼくたちの腕次第ということだな?」マシューは如才なく答えた。「どうするか決めるのはきみだ」
「重大な選択ですね」ハリエットはそうつぶやくと、とげとげしい口調で言い添えた。「どうしてこんなことをするんですか?」
 まるでひどい風邪をひきかけているかのように、ハリエットの喉はひりひりし、目の奥がずきずきし、胸が痛んだ。でもこれはウイルスのせいではなく、精神的なものだ。
「きみのせいで社内に混乱や不和が生じるのを阻止するためだ。それにきみが主張するように、本当にベンを愛していないなら、立証するチャンスに飛びつくはずだと思うがね。そうすればベンとシンディのふたりが幸福をつかむきっかけを与えてやれるだろう」マシューはぶっきらぼうに同じ説明を繰り返した。
 ハリエットと一緒にいる口実が欲しいばかりにこんなことをしているとは、口が裂けても言えなかった。

 *この続きは製品版でお楽しみください。

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