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【急募】オオカミ社長の週末花嫁〜子作りするとは聞いてません!!〜

【急募】オオカミ社長の週末花嫁〜子作りするとは聞いてません!!〜


発行: ヴァニラ文庫ミエル
シリーズ: ヴァニラ文庫ミエル【急募】オオカミ社長の週末花嫁〜子作りするとは聞いてません!!〜
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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解説

淫らにあま〜く食べられちゃう!?
イケメンオオカミ社長との契約結婚

実家のトラブルで大金が必要になった来実の元に、会社の上司から「社長の週末妻」を募集したメールが届く。葛藤しつつも条件に惹かれ契約を受けた来実と、ワイルドな見た目のイケメン社長・志狼の結婚生活がスタート。てっきり形ばかりの結婚だと思っていたのに、いつのまにか志狼に押し倒されていて……。このまま「初めて」を奪われちゃうの!?(ヴァニラ文庫ミエル)

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

 なぜ今、この話をするのか。
 婚姻届を書く前に、彼はほんとうのことを話そうと思ってくれたのだ。
 ──わたしが、気味悪く感じて逃げ出したり、社長の話を信じずに馬鹿にしたりするとは思わないでくれたんだ。
 ある種の信頼が、そこにはある。
 気づいた瞬間、来実の心がぽっとあたたかくなった。
「わかりました」
「うん?」
「だいじょうぶです。目の色が変わる以外、人格が入れ替わったりもしないんですよね。だったら、問題ありません」
 そう言うと、志狼は細く長く安堵の息を吐く。
「良かった。冷泉さんに信じてもらえなかったらと、少し不安だったから」
 誰でも信じる話だとは言えない。言わずに済ますこともできる問題を、彼はきちんと来実に話してくれた。それが嬉しい。
「よし、それではここから仕切り直して、婚姻届を記入しようか」
 夜はまだ長く、ふたりには結婚に向けてやるべきことがいくつもあった。

 ──ほんとうに、書いてしまった。
 署名捺印を終えて、来実はテーブルに置いた婚姻届を凝視する。
 実物を見るのも初めてだが、そこに志狼と自分の名前が並んでいることが信じられない。
 あとは区役所に提出すれば、ふたりは晴れて夫婦となる。紙一枚の重さは、手に感じるよりずっと重いらしい。
 しかし、それよりさらに重いのは左手の薬指にはめた指輪である。
 派手すぎない宝石があしらわれているが、シンプルにデザインされたそれが来実の月給を三カ月貯めても買えないだろうことは想像に易い。婚姻届に結婚指輪。準備は完全に整っているのだ。
 さすがは三十六歳のイケメン御曹司と言うべきか、彼は気負いのない態度で結婚指輪を差し出し、優雅な手つきで来実にはめてくれた。
 ──なんというか、この先、全部お任せしてしちゃいたくなる感じ。
 家族のなかで、自分ががんばらなければ立ち行かない生活をしてきたせいか、来実は他者に物事を委ねるのが苦手なところがある。
 とはいえ、結婚生活──いや、男女の関係については、彼のほうがずっと先輩だ。ここは、学ばせてもらうのが得策だろう。
 ──一年間の期間限定花嫁生活。せっかくなら、今まで経験したことのない恋愛っぽいこと、たくさん教えてもらおう! 
「……来実」
 そんなことを考えていると、急に彼が名前を呼ぶ。来実に『志狼』と呼ぶよう言ったからには、彼も自分を『来実』と呼んでくれてかまわない。
「はいっ」
 ──ただ、急だと緊張するんですよ、社長……! 
 名前を呼ばれて、思わず直立した来実は笑ってごまかそうとした。
 自分ばかりが緊張しているのは、恋愛経験がないから──だけだろうか。
 相手が真神志狼だから。
 そう、彼はマガミフーズの社長なのだ。社長とふたりきりでいて、緊張しない社員など加賀智くらいのもので──
「誓いのキス、しようか」
 余計なことばかり考えていたため、彼の言葉を理解するのに時間がかかった。
 そうしている間に、志狼の右手が来実の顎に添えられる。
「あ、あの……ちょっと待ってください。実はわたし……、んっ……」
「目は閉じて、口も──いや、こっちは開いていてもいいかな」
 突発的に訪れたファーストキス。
 言われるまで、目を閉じることさえ忘れていたが、口は開いておけと? 
 戸惑っている間に、彼の舌が来実の唇の内側で躍った。
 ──口は開いておけって、そういうこと!? 
 初心者向けでお願いしておけば良かったのだが、説明する暇もなく志狼は唇を重ねてきた。当然のように、来実の舌に自分の舌を絡めてくる彼は、上級者向けの恋愛をいくつも経験してきたのかもしれない。
「ん……、んっ……」
「なんだか初々しいな。会社でのきみを知っていると、キスするだけでこんなに頬を赤く染める姿は想像できなかった」
 指先で頬を撫で、志狼がひたいとひたいを突き合わせてくる。
「……こういうの、嫌いか?」
 吐息が鼻先をかすめ、来実の体がぴくんと震えた。
「……嫌いじゃありません」
 誤解を恐れずに言うならば、嫌いじゃないどころか気持ちよくてたまらなかったのである。
 キスなんて、唇と唇を重ねるだけのこと。手をつなぐのと何が違うんだろう。
 来実はずっとそう思ってきた。
 けれど。
 体験してわかったのは、「キスってすごい!」ということである。
 百聞は一見に如かず。
 キスはしないとわからない。
 ──だったら、キスより先は? もっともっと気持ちいいってこと? 
 心臓が痛いくらいに跳ねていた。期待と不安が入り交じる。
 その先にある何かを、志狼と経験することになるのかもしれない。そう思っただけで、腰の奥にきゅんとせつなさが渦を巻いた。
「そうか、良かった。俺は好きだよ。きみとキスするの、とても気持ちがいいから……」
 志狼は、もう一度来実の唇を奪った。
 浅く深く、甘いキスは続く。

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形式

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