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和書>小説・ノンフィクション>恋愛小説>ロマンス小説

著者プロフィール
ヘザー・グレアム(Heather Graham)
新作を出すたびニューヨークタイムズをはじめ数々のベストセラーリストに顔を出す人気作家。作品は15カ国語に訳され、発行部数は世界中で2000万部を超える。フロリダで生まれ育ち、大学では舞台芸術を専攻した。卒業してからは女優やモデルなどの職業を経験し、第三子出産後に執筆を始める。受賞歴も豊富で、テレビのトークショーに出演したり、雑誌で取り上げられたりするなど実力と人気を兼ね備えている。
新作を出すたびニューヨークタイムズをはじめ数々のベストセラーリストに顔を出す人気作家。作品は15カ国語に訳され、発行部数は世界中で2000万部を超える。フロリダで生まれ育ち、大学では舞台芸術を専攻した。卒業してからは女優やモデルなどの職業を経験し、第三子出産後に執筆を始める。受賞歴も豊富で、テレビのトークショーに出演したり、雑誌で取り上げられたりするなど実力と人気を兼ね備えている。
解説
古代エジプト遺跡の発掘調査に乗り出した英国貴族たち。彼らが迷いこんだのは、呪いよりも危険な愛の迷宮だった。19世紀末のロンドン。ある朝突然、サー・ハンターの屋敷に画家の娘キャットが駆けこんできた。切望していた遺跡発掘旅行への参加を後援者のエイヴリー卿に禁じられてしまったのだが、どうしても諦められないのだという。彼女の姿を眺めながら、サー・ハンターは理解した。女神のように美しい容貌、炎のような赤い髪。この娘の魅力の前では、学生たちが遺跡調査に集中するのは難しいだろう。エイヴリー卿の意向は絶対なのだと説明する彼に対し、キャットは驚くべき提案をした。「ひとつ方法があるわ。あなたが私と婚約するの」。
抄録
だが、入ってきたのはエマではなかった。キャットだ!
結っていない髪が肩へなだれ落ちていた。着ている服は姉がつくったものらしく、完璧に調和がとれていて、前身ごろは胸を高くウエストを細く見せるようにできている。彼女の目はやわらかなはしばみ色で、底意は浮かんでいない。ハンターはキャットが緊張していること、部屋へ入ってくるには相当な勇気を奮い起こさなければならなかったことを悟った。
彼はうめき声をあげて枕に顔を押しつけ、彼女に広い背中を向けた。
「ハンター、お願い!」キャットが言った。
彼は反転してキャットのほうを向き、ウイスキーなんか飲まなければよかったと思った。なぜウイスキーを飲んだのか?
彼女のせいだ。
「なんの用だ?」ハンターはきいた。
「わたしを助けてちょうだい」
「助けてやる義理はない」
キャットは深く息を吸った。「イライザが心配しているの。彼女の話だと、デーヴィッドが帰宅したときにエイヴリー卿がとても狼狽し、なぜかわたしに対してずいぶん腹を立てていたみたいなの。どうしてなのか、わたしにはさっぱりわからないわ」
そのときになってハンターはキャットを頭のてっぺんから爪先まで眺めまわした。均整のとれた体、整った美しい容貌、そして野火のような髪を。
「ぼくにだってわからないよ」ハンターは皮肉っぽく言った。
「彼はわたしのことを……いざこざの種だと考えているらしいわ」
「現にそうじゃないか」
「なんですって?でも、わたしはどうしても調査旅行に行かなくてはならないの」
ああ、それはそうだろう。デーヴィッドが行くのだから。
「ぼくのベッドルームから出ていってくれないか。見てのとおり、まだ服を着ていないのでね」
「わたしの話を聞いてちょうだい。お願い」
ハンターは彼女を見つめた。キャットは出ていきそうになかった。
「じゃあ、ちょっと失礼して」立ちあがったハンターは、彼の裸体を見たキャットが息をのむのを聞いてほくそえんだ。彼は部屋を横切ってバスルームへ行き、なかに入ってドアを思いきり閉めた。
栓をひねって冷たい水を顔にかける。そしてドアにかかっていたバスローブを着た。
「ハンター?」
彼はたっぷり時間をかけて歯を磨いた。
そしてようやくバスルームのドアを開けた。「コーヒーは?」ハンターは尋ねた。
「ドアの外に置いてあるわ」キャットがぼそぼそと答えた。
「持ってきてくれないか」
「今すぐに」
もちろん、ドアの外にはコーヒーがある。エマがこの娘と共謀しているのだ。キャットが急いで廊下に出て床に置いてあるトレイを見つけ、部屋のなかへ持ってきた。
「クリームとお砂糖は?」彼女はきいた。
「ブラックで」
キャットがコーヒーカップを渡す。その手が震えていることにハンターは気づいた。
彼はコーヒーをひと口すすってベッドの端に腰をおろし、彼女をじっと見つめた。そして首を振った。「ぼくがきみになにをしてやれるというんだ?」
キャットはぐっと唾をのみこんだ。「ひとつ方法があるわ」
ハンターは眉をつりあげた。「どんな方法が?」
「あなたが……その……あなたがわたしと婚約をするの」
*この続きは製品版でお楽しみください。
結っていない髪が肩へなだれ落ちていた。着ている服は姉がつくったものらしく、完璧に調和がとれていて、前身ごろは胸を高くウエストを細く見せるようにできている。彼女の目はやわらかなはしばみ色で、底意は浮かんでいない。ハンターはキャットが緊張していること、部屋へ入ってくるには相当な勇気を奮い起こさなければならなかったことを悟った。
彼はうめき声をあげて枕に顔を押しつけ、彼女に広い背中を向けた。
「ハンター、お願い!」キャットが言った。
彼は反転してキャットのほうを向き、ウイスキーなんか飲まなければよかったと思った。なぜウイスキーを飲んだのか?
彼女のせいだ。
「なんの用だ?」ハンターはきいた。
「わたしを助けてちょうだい」
「助けてやる義理はない」
キャットは深く息を吸った。「イライザが心配しているの。彼女の話だと、デーヴィッドが帰宅したときにエイヴリー卿がとても狼狽し、なぜかわたしに対してずいぶん腹を立てていたみたいなの。どうしてなのか、わたしにはさっぱりわからないわ」
そのときになってハンターはキャットを頭のてっぺんから爪先まで眺めまわした。均整のとれた体、整った美しい容貌、そして野火のような髪を。
「ぼくにだってわからないよ」ハンターは皮肉っぽく言った。
「彼はわたしのことを……いざこざの種だと考えているらしいわ」
「現にそうじゃないか」
「なんですって?でも、わたしはどうしても調査旅行に行かなくてはならないの」
ああ、それはそうだろう。デーヴィッドが行くのだから。
「ぼくのベッドルームから出ていってくれないか。見てのとおり、まだ服を着ていないのでね」
「わたしの話を聞いてちょうだい。お願い」
ハンターは彼女を見つめた。キャットは出ていきそうになかった。
「じゃあ、ちょっと失礼して」立ちあがったハンターは、彼の裸体を見たキャットが息をのむのを聞いてほくそえんだ。彼は部屋を横切ってバスルームへ行き、なかに入ってドアを思いきり閉めた。
栓をひねって冷たい水を顔にかける。そしてドアにかかっていたバスローブを着た。
「ハンター?」
彼はたっぷり時間をかけて歯を磨いた。
そしてようやくバスルームのドアを開けた。「コーヒーは?」ハンターは尋ねた。
「ドアの外に置いてあるわ」キャットがぼそぼそと答えた。
「持ってきてくれないか」
「今すぐに」
もちろん、ドアの外にはコーヒーがある。エマがこの娘と共謀しているのだ。キャットが急いで廊下に出て床に置いてあるトレイを見つけ、部屋のなかへ持ってきた。
「クリームとお砂糖は?」彼女はきいた。
「ブラックで」
キャットがコーヒーカップを渡す。その手が震えていることにハンターは気づいた。
彼はコーヒーをひと口すすってベッドの端に腰をおろし、彼女をじっと見つめた。そして首を振った。「ぼくがきみになにをしてやれるというんだ?」
キャットはぐっと唾をのみこんだ。「ひとつ方法があるわ」
ハンターは眉をつりあげた。「どんな方法が?」
「あなたが……その……あなたがわたしと婚約をするの」
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本の情報
紙書籍初版: 2007/6/20
小説・ノンフィクション>恋愛小説>ロマンス小説
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>MIRA文庫
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>年の差
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ヨーロッパ
小説・ノンフィクション>恋愛小説>ロマンス小説
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>MIRA文庫
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