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シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
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和書>小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ロマンス

ギリシア富豪と夢見た小鳥
著: ケイト・ヒューイット 翻訳: 馬場あきこ発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス
価格:600pt
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレットみんなの評価 (未評価)
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著者プロフィール
ケイト・ヒューイット(Kate Hewitt)
アメリカ、ペンシルバニア州で育つ。大学で演劇を学び、劇場での仕事に就こうと移ったニューヨークで兄の幼なじみと出会い結婚した。その後、イギリスに渡り六年間を過ごす。雑誌に短編を書いたのがきっかけで執筆を始め、長編や連載小説も手がけている。読書、旅行、編みものが趣味。現在はコネチカット州に夫と三人の子供と住む。
アメリカ、ペンシルバニア州で育つ。大学で演劇を学び、劇場での仕事に就こうと移ったニューヨークで兄の幼なじみと出会い結婚した。その後、イギリスに渡り六年間を過ごす。雑誌に短編を書いたのがきっかけで執筆を始め、長編や連載小説も手がけている。読書、旅行、編みものが趣味。現在はコネチカット州に夫と三人の子供と住む。
解説
一夜の愛は儚く消えた――かけがえのない天使を残して。
「君の気持ちなど関係ない。あれはただのセックスだ」富豪アレコスの冷淡な言葉に、イオランテの心は凍りついた。初めての舞踏会で王子様のようにハンサムな彼と出会い、薔薇色の将来を夢見て純潔を捧げた直後のことだった。それ以上の話をする間もなくイオランテは横暴な父に連れ去られ、傷物と罵られながら欲得ずくの政略結婚を強いられた。10年後。名ばかりの夫が事故死して9歳の息子と取り残され、困窮したイオランテは藁にもすがる思いでアレコスを訪ねる。「私の息子は夫の子じゃない……あなたの子なの」
■息子の存在を隠されていたことに激怒しながら、結婚するしか道はないと迫るアレコス。イオランテ母子はアレコスとともに優雅な休暇を過ごすことになり……。愛を恐れるギリシア富豪と数奇な運命に弄ばれた乙女の、ドラマチックなシンデレラストーリーです!
「君の気持ちなど関係ない。あれはただのセックスだ」富豪アレコスの冷淡な言葉に、イオランテの心は凍りついた。初めての舞踏会で王子様のようにハンサムな彼と出会い、薔薇色の将来を夢見て純潔を捧げた直後のことだった。それ以上の話をする間もなくイオランテは横暴な父に連れ去られ、傷物と罵られながら欲得ずくの政略結婚を強いられた。10年後。名ばかりの夫が事故死して9歳の息子と取り残され、困窮したイオランテは藁にもすがる思いでアレコスを訪ねる。「私の息子は夫の子じゃない……あなたの子なの」
■息子の存在を隠されていたことに激怒しながら、結婚するしか道はないと迫るアレコス。イオランテ母子はアレコスとともに優雅な休暇を過ごすことになり……。愛を恐れるギリシア富豪と数奇な運命に弄ばれた乙女の、ドラマチックなシンデレラストーリーです!
抄録
イオランテはルーカスや父親のことはほとんど何も考えず、アレコスと一緒にエレベーターに乗った。私は愚かなのか、さもなければ、向こう見ずでふしだらなのだろうか。今はどうでもいい。これが幸せのための唯一のチャンスのように思えた。彼女とアレコスはつながっている。彼にもそれはわかっている。
もし今、彼と一緒に行かなければ、牢獄の扉は永遠に閉まってしまう。
今夜は魔法の夜だから。
エレベーターを降りるとアレコスはイオランテを導いて豪華な絨毯の敷きつめられた長い廊下を進み、突きあたりのドアの前でカードキーを読み取り機に通した。彼がドアを開くと豪華なスイートが広がり、床から天井まである窓からアクロポリスが一望できた。
イオランテは優雅な部屋の開放感のある居間に足を踏み入れると、今さらのように自分のしていることを意識して肌が粟立ち、胃が締めつけられた。
私はここで何をしているの?
「飲み物を」アレコスは部屋の隅にあるミニバーに向かった。イオランテはバッグとマスクをそばのソファに置いた。心の中では不安と興奮が交錯していた。これは危険で無分別だけれど、どうしようもなく刺激的でもある。良識はここから逃げだせと言っていたが、彼女は動かなかった。夜が終わり、未来への扉が閉まると思うと耐えられなかった。そしてアレコスにもう一度キスしてほしかった。
アレコスは小さな冷蔵庫から、シャンパンのボトルを出した。「これでいいかな?」
「そうね」イオランテはこれまで二、三度しかシャンパンを飲んだことがない。
コルクを抜く音が静かな部屋に響いた。アレコスはそれぞれのグラスにシャンパンを注いで、ひとつをイオランテに渡し、彼女は無感覚になった指で受け取った。「|乾杯《ヤース》」
「ヤース」イオランテはささやき、飲んだ。泡が鼻先ではねて、彼女は咳きこんだ。アレコスが片方の眉を上げ、彼女は笑いかけた。「ごめんなさい。シャンパンを飲むこつがわからなくて」
「ほかと同じで、これも経験がないんだな」
彼の口調がどこか気に障り、イオランテは弁解するように言った。「私にはどうしようもないわ」
「わかっている」
彼が目を細め、口もとをこわばらせたのを見て、イオランテは首をかしげた。彼は私にここにいてほしくないの? 誘ったのを後悔しているの? そう思うと耐えられなかった。
「どうしたの?」彼女は不安げにきいた。「どうしてそんなふうに私を見ているの?」
「君はここにいるべきではないからだ」アレコスは鋭い声で言った。「君をここに誘うべきではなかった。君は自分がどんな状況にいるかわかっていない、イオランテ」
イオランテの体に震えが走ったが、驚いたことにそれは恐怖ではなく興奮だった。「もしわかっていたら?」
アレコスは一歩彼女に近づいた。「本当に?」低い声で言い返す。イオランテはそれが脅しなのか誘いなのかわからなかった。たぶん両方だろう。
本当のところは彼女にはわからなかった。セックスがどういうことかは知っている。でもこの欲望はまったく未知のものだった。そして彼女を陶然とさせる。イオランテは立ち去ることができなかった。アレコスが新たな世界を垣間見せてくれている今は。それは夢や、本でしか知らない世界だった。キスしてほしかったが、無垢な彼女でさえ彼の目に浮かぶあからさまな意図がわかった。彼はキスよりもはるかに重大なことを考えていると。
だからどうだというの? 私の残りの人生は義務に縛られたものになる。なぜ一夜の喜びを自分に許してはいけないの? それに一夜だけではないかもしれない。もしかしたら、と彼女はめくるめく期待とともに考えた。アレコスは夫にふさわしい男性かもしれない。これがすべての始まりとなるかもしれない。
イオランテは意を決して彼の熱い視線を受け止めた。そしてアレコスの手に頬を撫でられて身を震わせた。
「とても柔らかい」アレコスは彼女と同じようにうっとりしている。イオランテと同じように求めている。そう気づいて彼女は興奮し、同時に怖くもあったが、すべてを受け止めた。これは彼女の未来であり、希望だった。
「キスして」イオランテはささやいた。
アレコスはためらった。
「私が無垢でも関係ない」彼女は激しい口調で言った。「私は無垢でいたくない。感じて、味わって、知りたい。求められたいの」
「君は求められている」アレコスはかすれた声で言い、彼女を引き寄せた。唇と唇が重なり、二人の体がそっと優しくぶつかった。
*この続きは製品版でお楽しみください。
もし今、彼と一緒に行かなければ、牢獄の扉は永遠に閉まってしまう。
今夜は魔法の夜だから。
エレベーターを降りるとアレコスはイオランテを導いて豪華な絨毯の敷きつめられた長い廊下を進み、突きあたりのドアの前でカードキーを読み取り機に通した。彼がドアを開くと豪華なスイートが広がり、床から天井まである窓からアクロポリスが一望できた。
イオランテは優雅な部屋の開放感のある居間に足を踏み入れると、今さらのように自分のしていることを意識して肌が粟立ち、胃が締めつけられた。
私はここで何をしているの?
「飲み物を」アレコスは部屋の隅にあるミニバーに向かった。イオランテはバッグとマスクをそばのソファに置いた。心の中では不安と興奮が交錯していた。これは危険で無分別だけれど、どうしようもなく刺激的でもある。良識はここから逃げだせと言っていたが、彼女は動かなかった。夜が終わり、未来への扉が閉まると思うと耐えられなかった。そしてアレコスにもう一度キスしてほしかった。
アレコスは小さな冷蔵庫から、シャンパンのボトルを出した。「これでいいかな?」
「そうね」イオランテはこれまで二、三度しかシャンパンを飲んだことがない。
コルクを抜く音が静かな部屋に響いた。アレコスはそれぞれのグラスにシャンパンを注いで、ひとつをイオランテに渡し、彼女は無感覚になった指で受け取った。「|乾杯《ヤース》」
「ヤース」イオランテはささやき、飲んだ。泡が鼻先ではねて、彼女は咳きこんだ。アレコスが片方の眉を上げ、彼女は笑いかけた。「ごめんなさい。シャンパンを飲むこつがわからなくて」
「ほかと同じで、これも経験がないんだな」
彼の口調がどこか気に障り、イオランテは弁解するように言った。「私にはどうしようもないわ」
「わかっている」
彼が目を細め、口もとをこわばらせたのを見て、イオランテは首をかしげた。彼は私にここにいてほしくないの? 誘ったのを後悔しているの? そう思うと耐えられなかった。
「どうしたの?」彼女は不安げにきいた。「どうしてそんなふうに私を見ているの?」
「君はここにいるべきではないからだ」アレコスは鋭い声で言った。「君をここに誘うべきではなかった。君は自分がどんな状況にいるかわかっていない、イオランテ」
イオランテの体に震えが走ったが、驚いたことにそれは恐怖ではなく興奮だった。「もしわかっていたら?」
アレコスは一歩彼女に近づいた。「本当に?」低い声で言い返す。イオランテはそれが脅しなのか誘いなのかわからなかった。たぶん両方だろう。
本当のところは彼女にはわからなかった。セックスがどういうことかは知っている。でもこの欲望はまったく未知のものだった。そして彼女を陶然とさせる。イオランテは立ち去ることができなかった。アレコスが新たな世界を垣間見せてくれている今は。それは夢や、本でしか知らない世界だった。キスしてほしかったが、無垢な彼女でさえ彼の目に浮かぶあからさまな意図がわかった。彼はキスよりもはるかに重大なことを考えていると。
だからどうだというの? 私の残りの人生は義務に縛られたものになる。なぜ一夜の喜びを自分に許してはいけないの? それに一夜だけではないかもしれない。もしかしたら、と彼女はめくるめく期待とともに考えた。アレコスは夫にふさわしい男性かもしれない。これがすべての始まりとなるかもしれない。
イオランテは意を決して彼の熱い視線を受け止めた。そしてアレコスの手に頬を撫でられて身を震わせた。
「とても柔らかい」アレコスは彼女と同じようにうっとりしている。イオランテと同じように求めている。そう気づいて彼女は興奮し、同時に怖くもあったが、すべてを受け止めた。これは彼女の未来であり、希望だった。
「キスして」イオランテはささやいた。
アレコスはためらった。
「私が無垢でも関係ない」彼女は激しい口調で言った。「私は無垢でいたくない。感じて、味わって、知りたい。求められたいの」
「君は求められている」アレコスはかすれた声で言い、彼女を引き寄せた。唇と唇が重なり、二人の体がそっと優しくぶつかった。
*この続きは製品版でお楽しみください。
本の情報
紙書籍初版: 2017/10/20
小説・ノンフィクション>ハーレクイン>ハーレクイン・ロマンス
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