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和書>小説・ノンフィクションハーレクインシルエット・ディザイア

魂で愛して

魂で愛して


発行: ハーレクイン
シリーズ: シルエット・ディザイア
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 アン・マリー・ウィンストン(Anne Marie Winston)
 ベストセラー作家で、“ロマンス小説界のオスカー賞”ともいわれるRITA賞の最終候補者にもなった経歴を持つ。赤ん坊やあらゆるタイプの動物、これから開花しようとするものすべてを愛し、執筆活動以外の時間は、子供たちの運転手や読書をして過ごす。ちょっとした刺激ですぐに踊りだしてしまう陽気な性格。庭の手入れは、雑草で太陽が見えなくなってからするという。

解説

 元トップモデルのリンは名前も髪型も服装も変え、小さな町に越してきた。常に周囲の目にさらされる窮屈な日々に耐えきれなくなり、誰も彼女の素性を知らない地で、ごく当たり前の暮らしを一から始めたかったのだ。町の人はみな優しく、中でも隣人のブレンダンはリンによくしてくれた。彼は黒髪がよく似合う端整な顔立ちをしていて、事故で視力を失ったため、いつも盲導犬を連れている。ブレンダンに嘘の経歴を話すことに罪悪感を覚えつつも、彼が普通の女として接してくれるのが、リンには嬉しかった。そんな矢先、突然ブレンダンがキスをしてきた。

抄録

「ああ、絶対にね」ブレンダンはコーヒーカップを置いた。「さあ、そろそろ失礼しないと。明日は朝から、このあいだの裁判の後始末だ」
「忘れていたわ!」リンもカップを置いて立ち上がり、彼の後ろから玄関に向かった。フェザーがふたりの脚にまつわりつく。「もう終わったの?」
「昨日終わった」ブレンダンは杖を壁に立てかけ、組んだ両手を頭の上に伸ばし、勢いよく伸びをした。「やれやれだ」
「結果も、よかったのね?」
「当然さ」腕を下ろしながらブレンダンは笑った。「いつもこう言えたらいいんだけどね。今回のは複雑な事件ではなかったんだ。保険金詐欺さ」
「おめでとう!」リンは拳《こぶし》でとんと彼の肩を突いた。手の下に、固い筋肉を感じる。「どうして食事のときに話してくれなかったの? 一緒にお祝いできたのに」
「食事のときは忘れていたんだ」ブレンダンは大きな両手をリンの肩にのせ、滑らかなブラウスの生地に親指を這《は》わせた。「きみに心を奪われていて」
 リンは驚きのあまり口がきけなかった。わたしに心を奪われて?  言葉を探しあぐねているうちにブレンダンの両手は背中へ滑り下り、リンの体を抱き寄せた。「キスするよ」
 ブレンダンは同意は求めなかった。それでも彼の顔が近づいて唇が触れ合ったとき、リンは何も気にならなくなった。ブレンダンの首に両腕を巻きつけると、ふたりの体はもっと密着した。彼はリンの口を奥深くまで探索しながら、焼けつくような興奮の矢で次々とリンの体を貫いていく。
 こんなふうに感じたことが今まであっただろうか? もうどうにでもなれと、彼にすべてをゆだねたくなるような抗《あらが》いがたい欲求。彼に触れてもらえないなら、肌が骨からはがれて飛んでいってしまいそうな感覚。
 ブレンダンは片方の手をリンの背中に滑らせ、硬い体にぎゅっと押しつけるように抱き寄せた。まるで互いのために創られたかのように、ふたりの体がぴったり重なり合ったとき、リンは小さな喘《あえ》ぎ声が喉からもれるのを抑えることができなかった。
 ブレンダンは唇を引き離し、熱いキスを顎から耳へと浴びせた。敏感なポイントを探り出し、そこを舌先でくすぐる。リンは膝をがくがくと震わせた。
「リン……」彼が名前をささやくと吐息が吹きかかり、リンの腕に鳥肌が立った。「ずっとこうしたかった」
 リンは顔を後ろへ反らしながらほほえんだ。その首筋に沿って、ブレンダンは唇を這わせていく。「わたしもずっと、こうしてほしかった」
 ブレンダンは笑い、再びリンの唇を探った。激しく、深く唇を貪《むさぼ》りながら、繰り返し体を押しつける。リンは火をつけられた体をくねらせながら喘いだ。
 とうとう彼はわずかに体を引き、震えるリンを悲しませた。
「帰らないと」なおもゆるくリンの体に手をまわしたまま、しわがれた声でブレンダンは言った。「きみがまだそのつもりでないところまで、ぼくが急がせてしまわないうちに」
 その洞察力と心遣いに、リンははっとするとともに深く心を打たれた。「確かに、まだ先に進むつもりはないわ。でもあなたに言われたら、きっと気が変わるでしょうね」正直にリンは言った。
 ブレンダンはうめいた。頭を下げ、最後にもう一度、しっかりとリンの唇にキスをした。「もっと難しく《ハード》させる気かい?」
“ハード”という言葉が官能的なイメージを呼び起こし、一瞬ふたりとも押し黙った。リンの心臓は狂ったように打ち出した。
 ようやくリンを解放しつつ、ブレンダンは沈んだ口調で言った。「ぼくは言葉の選び方が下手だな」
 素直な彼の態度がうれしくて、リンは笑った。「そっちのほうは、今度試してみましょう」
「ぜひお願いしたいね」熱を込めてブレンダンは言い、笑いながら杖をつかむとドアの取っ手を探った。「明日また、電話する」

*この続きは製品版でお楽しみください。

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