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和書>小説・ノンフィクションハーレクインHQファスト・フィクション

分別と多感

分別と多感


発行: ハーレクイン
シリーズ: HQファスト・フィクション
価格:500pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ジェーン・オースティン(Jane Austen)
 1775〜1817
 英国ハンプシャーに牧師の娘として生まれる。結婚せず外面的には平凡な生涯を送ったが、創作意欲は旺盛で平穏な日常生活のなかに展開するドラマを的確な人物描写によって描き上げた。「分別と多感」「高慢と偏見」「エマ」「説得」など六つの作品で知られる。モームは「高慢と偏見」を世界十大小説の一つとして挙げた。

解説

 19世紀のイギリス。知性と思慮深さを備え、自制心の強い姉エリナーは、控えめだが誠実な青年エドワードと静かな愛を育んでいた。一方、華やかな容貌と多感な性格を持ち合わせた妹マリアンは、10歳年上の実直なブランドン大佐から思いを寄せられていたが、散歩の途中で出会った若々しく情熱的な青年ウィロビーと恋に落ちる。やがて次々と発覚する意外な事実が、二組の恋人たちを波乱へと巻き込んでゆく。分別を持つがゆえに愛を抑えようするエリナーと、感情のままに愛をぶつけるマリアン。対照的な姉妹が互いを見守りながらたどり着いた愛と結婚の真理とは?

抄録

 返事を送ると、ダッシュウッド夫人はすぐさま義理の息子夫妻のもとへ向かい、新居が見つかったことを喜び勇んで報告した。これで彼らの厄介になるのも引っ越しの手はずが整うまでとなったわけだ。
 ジョンとファニーはこの知らせを聞いて驚いた。ファニーは黙りこんだが、夫のジョンは、遠くに引っ越すわけではないのでしょうと気遣った。それがデヴォンシャーなのよ、とダッシュウッド夫人は告げ、大いに満足感を味わった。
 そばにいたエドワード・フェラースはこれを聞いてはっと振り返り、驚きと懸念のこもった声をあげた。「デヴォンシャー! そんなに遠くへ行くなんて。デヴォンシャーのどのあたりになるんですか?」
 エクセターから北へ六、七キロ行ったところだと夫人は説明した。
「住まいと言っても、ただのコテージなの。でも、お友だちには大勢遊びに来ていただきたいわ。部屋のひとつやふたつは簡単に増築できるそうですから、遠路はるばる訪ねてきてくださった方たちをお泊めするのには、なんの問題もないでしょう」
 最後に夫人は、新居に移ったらぜひ遊びに来てくれるようジョンとファニーを慇懃《いんぎん》に招き、それから、はるかに親しみをこめてエドワードにも招待の言葉をかけた。ファニーのいやみでノーランドを出ていく踏んぎりがついたものの、彼とエリナーを引き離すのはやはり忍びなかったのだ。わざわざファニーの前でエドワードを招待してみせたのは、ふたりの仲を彼女が認めなかったことに対する非難の表れだった。
 引っ越し先がもっと近ければと、ジョンは繰り返し残念がった。荷物を運ぶ手伝いを申し出たいところだが、そんな遠方では馬車で運ぶわけにもいくまい、かえすがえすも残念だと。結局、荷物は船便で送られた。シーツやカバー類、銀器、陶磁器、本がほとんどで、マリアンの美しいピアノも一緒に運ばれた。
 屋敷から荷物が運び出される様子を眺めながら、ファニーはため息をついた。ダッシュウッド夫人は自分たちと比べたらごくわずかな財産しか持っていないのに、立派な食器類があっても宝の持ち腐れだろうと思わずにはいられなかった。
 ダッシュウッド夫人は新居を一年契約で借りた。バートン・コテージは家具つきなので、すぐに引っ越すことができた。さっそく使用人と小間使いが送りこまれ、一家が到着する前に新しい家を整えておくことになった。ダッシュウッド夫人は、サー・ジョンの妻であるメアリー・ミドルトンとはまったく面識がなかったので、夫妻の屋敷には立ち寄らずそのままコテージに入居したかったのだ。これで厄介払いができるとファニーがせいせいした顔を見せたため、夫人の引っ越し準備にはさらに拍車がかかった。
 今こそ、ジョンが亡き父との約束を果たすべきときだった。だが、じきにダッシュウッド夫人は彼をあてにするのをあきらめた。義理の息子の口ぶりから察すると、これまで半年間、夫人と娘たちを屋敷に置いてくれたことで彼の援助はおしまいらしい。
 サー・ジョン・ミドルトンの手紙が舞いこんできてからわずか二、三週間後に、ダッシュウッド夫人と三人の娘たちは門出の日を迎えた。
 一家はたくさんの涙をこぼしながら、慣れ親しんだ地に別れを告げた。「大好きなノーランド!」旅立ちの前夜、ひとりで外を歩きまわりながらマリアンは声をあげた。「わたしがここに帰りたいと嘆くのをやめるのは、いつのことでしょう? いつかはバートン・コテージをわが家だと思えるようになるのかしら?」

*この続きは製品版でお楽しみください。

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