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真夜中すぎのシンデレラ

真夜中すぎのシンデレラ


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・スポットライト・プラス
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 クリスティン・リマー(Christine Rimmer)
 大型書店やUSAトゥデイ紙のベストセラーリストにたびたび登場する。RITA賞に二作品がノミネートされ、ロマンティックタイムズ誌でも賞を獲得した実力の持ち主。ロマンス作家になるまで、女優、店員、ビルの管理人など実にさまざまな職業を経験している。すべては、作家という天職に巡り合うための人生経験だったと振り返る。オクラホマ州に家族とともに住む。

解説

 なぜ、こんなことになってしまったの? デザイン会社を立ち上げて三年、やっと軌道に乗ったところなのに。メガンは夜遅くまで眠れないまま、グレッグのことを考えていた。彼は大手デパートのCEOで、今日、会社の新たなイメージ戦略を提案したばかり。隣人で、友人でもあるカーリーが、親切にも、別れた夫のグレッグに連絡して、会う機会を作ってくれたのだ。面接は思いのほかうまく運んだ。そう、うまくいきすぎるほどに。そして私は、彼と恋に落ちた。救いようがないくらい。でも、彼はカーリーの元夫。カーリーはまだグレッグが忘れられず、ホームパーティで泣きくずれる彼女を、慰めたばかりだったのに。
 ★さまざまなジャンルから厳選した作品をお届けするハーレクイン・スポットライト・プラス。心にしみるロマンスなら、長期シリーズ『都合のいい結婚』でおなじみのクリスティン・リマーをどうぞ。恋にひたむきに生きようとするメガンの姿が感動を誘います。★

抄録

 グレッグは永遠にレストランから出たくなかった。いつまでもメガンの向かいに座って澄んだ緑の目を見つめ、ちょっぴりハスキーな声を聞きながら、彼女を笑わせていたかった。メガンはじつに楽しそうに大声で笑った。
 だが、メガンがデザートを断ってコーヒーを飲み終えると、そろそろ帰る時間だと考えているのがわかった。グレッグはジェリーを呼び、支払いを済ませてから、二人で午後のまばゆい陽《ひ》ざしのもとに出た。
「リムジンで送ろう」グレッグは言った。
 メガンの当惑顔は愛らしかった。ふっくらとした頬はわずかに赤く染まり、目にはとまどいを浮かべている。「そこまでしてもらわなくても。ここから列車に乗って――」
「その必要はない。ジェリーがローズウッドまで送る。あるいはポキープシまで。オフィスに戻るなら」
「でも、だめよ……」
 グレッグはメガンの手を握った。たちまち熱が腕を伝いあがる。「そうさせてくれ」
 メガンは唾《つば》をのみ、ふくよかな唇を固く結ぶ――かと思いきや、ふいに笑顔を見せた。「わかったわ。それなら、お言葉に甘えて。ありがとう」彼がまだしっかりと手を握っていたので、メガンは心をこめて腕を上下に振った。
 ようやくグレッグは察して、しぶしぶ放した。「たいしたことではない」そしてリムジンのドアを開ける。メガンが乗りこんでからドアを閉めると、彼女は窓を開けてほほ笑みかけた。
 グレッグは名刺を差し出した。あらゆる電話番号が――オフィス、携帯、自宅の番号が――記されているものを。「来週の月曜日に」
 メガンは名刺を受けとった。「十時にね」彼女の唇はキスをせがんでいるようだった。
「了解」何かとんでもないことをしでかす前に、その口もとから無理やり目をそらす。「じゃあ、また……」
 メガンはうなずいて窓を閉めた。グレッグは運転席のガラスをたたいた。ジェリーが窓を開けた。彼にふたたび充分なチップを渡して言う。「メガンを北部へ。行き先は彼女の指示に従ってくれ」
「かしこまりました、ミスター・バニング」
 グレッグは車から退いた。リムジンが歩道を離れて走り去る。角を曲がって視界から消えるまで、彼はじっと見送っていた。

 午後の暑さが夕刻の湿気をおびるにつれ、グレッグは自分の身に何が起きたのか考えはじめた。まさか、アンジェラ・シューマッハーの妹にのぼせあがっているのか。もう少しでメガンをリムジンから引きずり降ろして、抱きしめるところだった。もう少しでキスをするところだった。時間をかけて、激しく情熱的なキスを。人目もはばからずに。
 おそらくワインのせいだ……。
 だが、そうでないことはわかっていた。パソコンから目を上げて、オフィスの入口に立っている彼女を見た瞬間から、すっかり心を奪われていた。そのときはワインを飲んでいなかった。まったくのしらふだった。
 信じられない。納得できない。ありえない。
 メガン・シューマッハーとデートするつもりなど、さらさらなかった。あろうことか近所の顔見知りなのだ。カーリーの三軒隣に住んでいる……。
 だめだ。ぜったいに。万が一、僕たちが付きあうようになれば、たちまち噂《うわさ》が広まる。ますますカーリーを傷つけるだけだ。
 グレッグにはカーリーのもとに戻る気はなかった。二人の仲は、とっくの昔に終わっていた。それでも、彼女に対して一種の……情を感じていた。責任のようなものを。
 カーリーはすてきな女性だ。ただ、自分にはふさわしくないだけで。愛らしいカーリー・オールダーソンは、いつしか完璧《かんぺき》な妻となっていた。だが、彼は完璧など求めていなかった。一度たりとも。完璧な家に生まれ育ち、それが冷え冷えとしたむなしいものだと思い知らされていたからだ。
 カーリーがいまだに離婚を受け入れられないのは知っていた。だが、それも時間の問題だ。それまでは距離を置き、彼女の人生から姿を消すのがせめてもの思いやりだろう――つまり、彼女が友人だと思っている相手とデートなどするべきではない。セクシーなメガン・シューマッハーの姿にどれだけ心を動かされたにせよ、二度とあってはならないことだった。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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