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和書>小説・ノンフィクションハーレクインハーレクイン・アフロディーテ

仕組まれた恋愛

仕組まれた恋愛


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・アフロディーテ
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 ナタリー・アンダーソン(Natalie Anderson)
 祖母の影響で十代のころからロマンス小説を愛し、ジョーゼット・ヘイヤーやアガサ・クリスティといった古典の間にミルズ・アンド・ブーン社の本をはさんでいた。ロンドンで働いた二年の間に夫と出会った。現在は故郷のニュージーランドに戻り、双子を含む四人の育児に追われながらも、ゴージャスな主人公たちが繰り広げるラブロマンスを夢想して過ごしている。

解説

 仕事中毒のエマは、意地悪な同僚から、退屈で寂しい私生活を送っていると噂されて傷ついていた。努力で人は幸せになれるという父の教えを守ってきただけなのに。ある晩、同僚と行ったバーで、初恋の相手ジェイクと再会する。彼はエマの働くホテルの改装工事を請け負ったのだという。懐かしさと、同僚を見返してやりたい気持ちがあいまって、エマは思わず熱烈なキスをしてしまう。とたんに恥ずかしさを覚えた彼女は後悔し、彼に事情を話した。するとジェイクは、エマの堅物というイメージを崩すために、自分が彼女の手玉にとられる役を演じると言い出した!
 ★2008年1月刊「ボスとの悲恋」で鮮烈なデビューを飾ったナタリー・アンダーソン、待望の第二作目! お互いに成長した姿を見て喜ぶジェイクとエマ。しかし恋愛面ではなんの進歩もしていないエマが、名うてのプレイボーイと渡り合えるのでしょうか!?★

抄録

「抱擁?」それまでなんとか演じようとしていた、世慣れたエマの態度がかすかに揺らいだ。
「ああ、でもキスのほうがいいかもしれないな」
 エマはジェイクから目をそらそうとした。いや、いったんは目をそらした。しかし、挑発するように見つめてくる彼の大きなブルーの目に視線が引き戻された。「挨拶《あいさつ》のキス? ただの友達同士のキスということ?」頬に軽く唇を押しつける気軽なキスだろうとは思ったが、ジェイクも同じことを考えているかどうかはわからない。
「もちろん友達同士のキスだよ。ぼくたちがどのくらい親しいかわかるしね。どう思う?」
 どう思うですって? いっそう体を寄せて低い声でささやく彼に対して、エマはなにをどう思えばいいのかわからなかった。ジェイクは許可なくそばに寄り、魔法をかけたように彼女を身動きできなくしている。昔のジェイクは手が早いことで有名だった。どうやらそれは間違っていなかったらしい。
 エマはふたたび目をそらしたが、視線を向けた先は同僚たちではなく、胸が早鐘を打っている自分自身だった。ジェイクはわたしにキスをしてもいいかと尋ねている。そうだとすれば、今日は思ったほど悪い日ではないのかもしれない。
 そのとき、ベッカたちの言葉がふたたびよみがえった。“彼女、どんな顔で来ればいいのかわからないんじゃない?”“もう少し肩の力を抜けばいいのよ”“ものすごく堅物じゃない”とくに、最後のひと言はエマをひどく傷つけた。その胸の痛みに背中を押され、エマは自分の殻から踏みだした。
「いいわ」さっきまでの堂々とした口調とはほど遠いあえぐような声で、エマは本心とはまったく別の答えを口にした。
 本当なら、そんなあつかましい申し出など笑い飛ばすべきなのだ。しかし、もう手遅れだった。ジェイクは目を輝かせ、じりじりとエマに迫ってくる。視界を独占するジェイクを、彼女はただ見あげることしかできなかった。十代のころの夢が実現しようとしていた。
 彼はどんなキスをするのだろう。いいえ、それよりわたしはどんなキスをするのだろう。エマは恥ずかしくてたまらなかった。上気した頬の熱さは頂点に達し、いまにも気持ちがなえそうだ。
 やはり、わたしはこういうことに向いていない。ベッカたちが言ったとおり、こういうときはどういう顔をすればいいかさえわからない。わたしはとほうもない過ちをおかそうとしている。
 だがエマが逃げだすより先に、ジェイクの唇が彼女の唇をかすめた。信じられないほど優しく、軽い触れ合いに、エマは体をこわばらせた。彼の唇は柔らかく、あたたかかった。
 ジェイクの唇がふたたびエマの唇をかすめた。もう逃げだしたいとは思わず、エマはあえぐように唇を開いた。そのとき、またしても彼の唇が近づいてくると、今度はしっかりと重なった。そのあたたかな唇がゆっくりと彼女の唇を這《は》い、しだいに熱を帯びていく。エマは無意識のうちに彼を受け入れていた。
 彼女の反応に、ジェイクはすぐさま慎重に応えていった。エマをからかい、じらし、さらに官能をかきたてながらゆっくりとその唇をむさぼる。ふたりの体で接触しているのは唇だけだった。彼はエマの気持ちを察し、いつでも逃げだせるようにしているかのようだ。
 しかし、エマにはもう逃げだす気はなかった。
 それどころか、彼女の体にはなにかが起こり始めていた。ジェイクの唇の動きが積極的になっていくにつれ、エマの腹部にちりちりとした感触が生まれた。それは胸までせりあがると、血管を伝って全身を駆け巡った。エマの女性の部分が、百八十五センチの長身の魅力的な男性がかきたてた甘い感覚に、目覚めさせられた。
 エマはグラスを握りしめた。頭のなかでは、“ジェイク・レンデルにキスされている”という言葉が駆け巡っている。だが、興奮にのみこまれていくうちに、その言葉は頭から消えうせ、彼女はおずおずとキスを返した。不思議なことにそれまでのためらいは薄れ、彼の唇を求める気持ちがいっそう高まっていった。それは飢えにも似た思いだった。まるで、十代のころの夢がよみがえったようだ。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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