マイリストに追加

和書>小説・ノンフィクション恋愛小説ティーンズラブ小説

CEOと秘密の関係〜期間限定なのにメチャクチャ可愛がられてます!?〜

CEOと秘密の関係〜期間限定なのにメチャクチャ可愛がられてます!?〜


発行: ヴァニラ文庫ミエル
シリーズ: ヴァニラ文庫ミエル
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆1
◆レビューを書く

¥0サンプル
購入する


解説

セクシーなイケメン警備員の正体は世界的大企業のCEO!?
いきなりの同棲同居から期間限定の恋人に関係!?

大企業のCEOである一樹の秘密を知ってしまった美桜は、条件付きで彼と同棲することに!男性経験のない美桜は初めてを彼に捧げる決意をし、期間限定の恋人として抱いてもらった。深夜のオフィスの「社長×秘書」ごっこで淫らに甘く攻められたり、高級旅館の露天風呂で情熱的に愛されたりと、一時的な関係なのにどんどん一樹に染められて!?(ヴァニラ文庫ミエル)

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

 とにかく、一分一秒でも早く一階まで下りよう。
 そう思った瞬間──美桜の足は階段を踏み外した。
「きゃっ!?」
 最上段から転げ落ちたら、どうなるのだろう。捻挫や打ち身くらいで済むだろうか。ひょっとしたら骨折、最悪の場合は……。
(打ちどころが悪かったら……死?)
 嫌な予感が頭をよぎる。
 そのときだった。
 頭上から影が落ちてきて、背後に人の気配を感じた。そして、逞しい腕が美桜の身体に回され、すくい上げるように抱きしめられる。
「大丈夫か?」
 耳に滑り込んできたのは、これまで聞いたことのない甘やかなバリトン。
 トクンと胸が高鳴り、身体がカッと熱くなる。
(だ、誰? わたし、いったい、どういう状況になってるの?)
 美桜の頭の中はパニックだった。
「なんで非常階段なんか使うんだ? エレベーターならちゃんと動いてるだろうが。しかも深夜に……ったく、非常識にもほどがある」
 その忌々しそうな口調に、ドキドキの甘いムードが一瞬で吹き飛んだ。
 美桜は男性から離れようと身体を捻るが、
「そ、そんなふうに、言われる覚えは……きゃっ!」
 落ちかけたショックだろうか、膝がガクガクして、ふたたび彼にしがみついてしまう。
 すると彼は、フッと鼻で笑い──一気に美桜を横抱きにした。
「なっ、何? なんで、こんな」
「ちょっと黙ってろ。ホント、面倒な女だな」
 男性の言葉に、今度は頭の中がカッと熱くなる。
「ど、どうして、あなたに、そんなっ」
 そこまで口にして、彼が普通のスーツ姿でないことに気づいた。
 薄暗くてはっきりした色はわからないが、上下揃いの制服を着ている。胸と袖の上腕にワッペンがついていて、肩からぶら下がっているのは、紐だろうか?
(この格好って……警備員?)
 それに気づいた瞬間──。
『不審者は警備員の格好をしていた』
 美桜はその噂を思い出してしまう。
(まさか……まさか……わたしを追いかけてきたのって、この人!?)
 警備員の格好をした男性は階段をゆっくりと下りて行き、十二階と十三階の間にある踊り場に彼女を下ろそうとした。
「立てるか? 腰が抜けてるなら、下まで抱えて下りるが」
 美桜は何も答えず、パンプスの底が床につくなり、彼から逃げるようにして飛び退く。
 足元がまだフラフラしているが、そんなことを気にしている場合ではなかった。
 今のところ被害者は出ていない。とはいえ、美桜が被害者第一号にならないという保証はないのだ。
「あ、あなた、ね。わ、わたしのこと、じゅ、十五階から、追いかけてきたのは……。例の、不審者って……あ、あなたなんでしょう!? 正直に言いなさい!」
 毅然として言い返したいのに、どうしようもなく声が震えてしまう。
 こんなことでは侮られて、どんな目に遭わされるかわからない。せめて、視線を合わせて睨みつけようとするが──。
 彼の顔を見た瞬間、最初に聞いた声が頭の中でリフレインし始めた。
 声だけでなく、その容貌から醸し出す雰囲気は、とても艶のある魅力的な男性だった。切れ長の目元の奥に、真理を映し出すような黒い瞳が煌めいて見える。しかも長身──一八〇センチを超えているのは間違いない。
 睨みつけるはずが、不覚にもうっとりと見惚れてしまい……。
 二秒後、目の前の男性は吹き出したのだった。
「この足場の悪さだ。いくら運動能力に自信があっても、二階分もの高さを飛び下りたりするわけないだろう? 俺が巡回してたのは十四階。十五階はこれからだ」
 ということは、彼はひとつ上の階から階段を転げ落ちそうになっている美桜を見つけ、慌てて飛び下りて助けてくれたことになる。
 それが事実なら、お礼を言わなくてはいけないのだが、
「ちょっと待って! 警備員さんはいつも、ふたり一緒に回ってるわ。あなたは、ひとりじゃない! それに、名札は?」
 ビルの警備員は全員、右胸に顔写真入りの名札を下げていたはずだ。この男性の胸には何も見当たらない。
 彼はゆっくりとしゃがみ込むと、飛び下りたときに落ちたらしい制帽を拾い、かぶり直していた。
 しかも大きなため息をつきつつ、
「夜中だってのに、ピーチクパーチク、やかましいお嬢さんだな」
 呆れたような声で言う。
(不審者のくせに、なんて厚かましいの!?)
 美桜はカッとしてポケットからスマホを取り出し、声高に叫んだ。
「説明できないってことね。わかりました! じゃあ、警察に通報しますから!」
 あまりにも飄々とした態度が頭にきて、血相を変えさせてやりたかった。警察という単語を出せば怖気づくかと思ったが……彼の表情にはまるで変化がない。
 だが言ったあとで、自分がとんでもないことを言ってしまったことに気づく。
 彼が本物の不審者なら、こんなふうに追い詰めるようなことを言って怒らせたら、何をされるかわからない、と。
 直後、彼は美桜に一歩近づいた。
 このとき、すでに壁にもたれかかっている状態なので、美桜は一歩下がっただけで踊り場の隅に追い込まれてしまう。
 すると、彼がもう一歩踏み込んできた。
「威勢がいいのはけっこうだが……。俺が不審者なら、自分がどれほどヤバイ状況かわかってるよな?」
「そん……な、こと」
 美桜が口を開いた瞬間──ダンと顔のすぐ横で音がした。
 彼が拳を作って壁を叩いた音だ。
 耳の近くだったせいか、おそらく実際以上の大きな音に聞こえてきて、美桜はそのまま目と口を閉じる。
 膝が震え、くずおれそうになった、そのときだ。


*この続きは製品版でお楽しみください。

本の情報

形式

【XMDF形式】

XMDFデータをご覧いただくためには専用のブラウザソフト・ブンコビューア最新版(無料)が必要になります。ブンコビューアは【ここ】から無料でダウンロードできます。
詳しくはXMDF形式の詳細説明をご覧下さい。

対応端末欄に「ソニー“Reader”」と表示されている作品については、eBook Transfer for Readerで“Reader”にファイルを転送する事で閲覧できます。
海外版の“Reader”は対応しておりませんので予めご了承くださいませ。

【MEDUSA形式】
MEDUSA形式の作品はブラウザですぐに開いて読むことができます。パソコン、スマートフォン、タブレット端末などで読むことができます。作品はクラウド上に保存されているためファイル管理の手間は必要ありません。閲覧開始時はネットに接続している必要があります。

詳細はMEDUSA形式の詳細説明をご覧下さい。