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夢みる瞳

夢みる瞳


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・テンプテーション
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 カーラ・サマーズ(Cara Summers)
 六歳のときマザー・テレサになりたいと思い、八歳のとき私立探偵になりたいと思った。中学生のとき科学に興味が移り、高校生のとき演劇に目覚めた。そして大学時代はブロードウェイでコメディーの舞台女優になるのを夢見ていたという。1994年、北米ハーレクインよりデビュー。以後、順調に著作活動を続け、四作目でGolden Leaf Award受賞の栄誉に輝く。執筆活動のほかに、シラキュース大学のコミュニティ・カレッジで作文の講師を勤めている。ニューヨーク在住。

解説

 ★緊急事態発生。ホームレスの男、魔法のスカートに反応す!★
 A・Jは実際に見たものしか信じない。だから魔法のスカートの威力を目の当たりにしたとき、彼女はすべてを信じた。まず、マンハッタンのすばらしいアパートメントを手に入れた。それから二人の得がたいルームメイトに出会った。このうえ何を望めというのだろう?だが幸せは長く続かなかった。A・Jがあげた二十ドル札を握りしめたホームレスの男が、うっとりした瞳でこちらを見上げているではないか。しまった、私ったら魔法のスカートをはいてきちゃったわ!
 ★Golden Leaf Award 受賞の作者が贈る洒脱なラブストーリーはニューヨークを舞台に、仕事も恋も手に入れたいあなたの心にじわっと効いてきます!★

抄録

「君が僕の両手を離してくれたら、喜んで彼を起こす手助けをするよ」
「なんですって?」
「君は僕の手を握っている」
 視線を下にやると、たしかにA・Jは両手で彼の両手をしっかりと握りしめ、膝に置いていた――魔法のスカートの上に!
「ごめんなさい」A・Jはあわてて手を離し、二人で年配の男を抱き起こした。クレオが膝にのって顔をなめる。おかげで、A・Jは冷静さを取り戻すことができた。
「急いでくれ、ピエール」ホームレスの男性の低い声はあわてていた。「早くアベラール・ネックレスを出すんだ」
 A・Jが目をやると、ホームレスの男性が年配の男の体をさぐっていた。
「誤解だよ。私はネックレスなんて持っていない、サルバトーレ」
「サルバトーレ?」A・Jは二人を代わる代わる見比べた。「それに、ピエールって? あなたたちって知り合いなの?」
「ああ」ピエールはA・Jにほほえみかけた。「サルバトーレの父と私は古くからの友人でね。彼は警備会社に勤めているせいで、ちょっと誤解しているようだ」
「僕の名前はサムだ」ホームレスの男性がさえぎった。「それよりネックレスを渡してくれ、ピエール。こんなことをしてはいけない」
 A・Jはサムの両手首をつかんで、二人の間に割って入った。「あなたにこの人のボディチェックをする権利はないわ」それからピエールの方を向く。「あなたもやめるよう要求するのよ」
「私の体を調べるのはやめてくれ」
「私もそう要求するわ」
 サムは両手を広げて高く掲げた。「わかった。でも、すぐに警察がここへやってくる」いったん言葉を切る。彼の言葉の正しさを示すかのように、遠くからサイレンが聞こえた。彼はA・Jと視線を合わせた。「僕の名づけ親を助けたいのなら、あとは僕に任せてくれ」
 A・Jは顎を高く上げた。「そうかしら? 泥棒の言葉を信じろっていうの?」
「僕は泥棒じゃない」サムはA・Jに名刺を差し出した。「僕はスターリング・セキュリティ社で働く、れっきとした私立探偵だ」
「S・ロマノ」A・Jは声に出して名刺を読みあげた。「サルバトーレでもサムでもいいけれど、ミスター・ロマノ、どこで働いていようとあなたは泥棒よ。だって、あなたは私に施しをするよう仕向けて、毎日二十ドルずつ盗んでいったもの」そのあとでバッグから名刺を取り出して、ピエールの方に向き直る。「弁護士が立ち会うまで、もうこれ以上一言も話すべきではないわ。よければ、それまで私が代理人を務めるわよ」
「それは願ってもないよ、マダム――それともマドモワゼルかな?」
 どうにか歩道から立ちあがると、A・Jは年配の男性が立つのを助けた。
 サムはミスを犯した。またA・Jに目をやってしまったのだ。今見えているものは、想像のなせるわざなんかじゃない。スカートの端がまくれあがって、ストッキングのレースのバンドとなめらかな肌があらわになっている。
 A・Jは急いでスカートを引きおろしたが、すでにサムの喉はからからだった。
 ピエールがA・Jの左手をつかんだ。「ああ、指輪はしていないな。すると、マドモワゼル・ポッターだね?」
 サムはピエールを見つめた。七十代の男にしては、ずいぶんすばやい行動だ。
 A・Jは少し眉をひそめた。「結婚なんてしていないわ」
「すばらしい」ピエールはつぶやいて、A・Jの手を自分の唇に持っていった。「神は今日、私に二度ほほえまれた。おそらく二度あることは三度あるだろう、マドモワゼル。どうかあなたには恋人がおらず、私からの指輪をはめてくれる可能性もあると言っておくれ」
「ロマンスのじゃまをして悪いんだが、ピエール」サムが口をはさんだ。サイレンの音がさらに近づいてくる。「時間があまりないんだ。警察が到着したら、署へ連行されて供述をとられるだろう。男に刺されたうえ、トラックに轢き殺されるところだったんだからね。ネックレスを返すなら今しかない。あなたを刑務所には行かせたくないんだ」
 ピエールはA・Jの手をとったまま、あいたほうの手をやめてくれというように振った。「それがどうした? 大切なのはたった今、私がマドモワゼル・ポッターに恋をしたことだよ」
 A・Jとサムがピエールの言葉にあっけにとられた瞬間、一台目のパトカーがサイレンを鳴らしながら急停車した。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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