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肉好き女子は肉食エリートに美味しくいただかれるようです

肉好き女子は肉食エリートに美味しくいただかれるようです


発行: ヴァニラ文庫ミエル
シリーズ: ヴァニラ文庫ミエル
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
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解説

ウブなOLが肉食彼氏に超溺愛!?
毎月会うエリートリーマンに餌付けされました

鴨志田ルリは、月一のお肉の特売を楽しみにしている大の肉好き女子。その特売でよく見かけるイケメン、小枝と焼肉屋で偶然会ったのをきっかけに交際することに。「そんな可愛いこと言うと優しくしてあげられないよ?」美味しいお肉料理に大人なドライブデート。身も心も小枝に満たされていたが、前の会社のセクハラ上司がルリに再び接近してきて!?(ヴァニラ文庫ミエル)

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

「うちに来てくれれば、エコバッグあるよ」
「えっ」
 その言葉に、つい反射的に彼を見上げる。
「もらいものだけど、使ってないエコバッグいくつもあるからあげるよ。だから申し訳ないんだけどうちに少し寄ってくれないかな」
 彼からのありがたい申し出に、一瞬心が躍った。だけどそれは、つまり彼の部屋に行くということ。いくらなんでもまだ知り合って間もない男性の家に行くのは、独身の女性としてどうなのだ。いや、だめでしょう。
「そ、それは……ちょっと」
 ダメです、と首をぶんぶん振る私に、小枝さんは困ったように眉を下げる。
「ここで待っててもらうっていうのも考えたけど、夜だし、できればルリさんを外で一人にしたくないんだ。男の一人暮らしの家に来るって抵抗あるかもしれないけど、もちろんなにもしないよ。どうだろう、やっぱりダメかな」
 ダメかな、と静かに言われてしまうとさすがに胸が痛くなった。
 彼は私の事を心配した上でこう言ってくれているし、それに社長の知り合いで身元はしっかりしてる。
 おそらく私に対して何かしてくるとか、そういったことは考えにくいし……エコバッグを借りれば用事は済むから、やばいと思ったらすぐに帰ればいい。
 ――きっと親切心で言ってくれてるんだし、それなら……
 多少迷う気持ちはあったものの、実際彼の申し出はとてもありがたい。ここはひとつ、お言葉に甘えてしまいたい……いや、甘えてもいいかな――甘えよう。
 さっきの彼の言葉を信じて、私は頷いた。
「わかりました、気を遣って頂いてすみません、お願いしてもいいでしょうか……?」
 安堵したのか、小枝さんの表情が柔らかくなる。
「もちろん。じゃ、荷物はとりあえず俺のエコバッグに入れるよ?」
「はい、すみません」
 落ちた商品を一時的に彼のエコバッグに入れ終えると、彼がそれを持って歩き出したので、私も彼に続きマンションの中へ。
 コンシェルジュが駐在するマンションなんて初めてで、私はドキドキしながらエントランスを進み、エレベーターに乗り込んだ。
 何気なく横に立つ小枝さんをチラ見すると、緊張で体を硬くする私とは違い涼しい顔だ。
 ――緊張するなあ……
 私と彼しかいない密室に、妙にドキドキしてしまう。
 あまりにも心臓が跳ねるものだから、この音が小枝さんに聞こえてしまうのではないかと、少しだけ不安になった。
 エレベーターから降り、しばらく誰もいない廊下を歩くと、彼がドアの前で歩みを止めた。どうやらそこが彼の部屋らしい。
「どうぞ?」
「お邪魔します……」
 ドアを開けて足を踏み入れると、脱いだばかりの靴以外何もない、すっきりとした三和土が目に入った。壁もまだ真っ白で眩しいくらいだ。さすが新築。どこもかしこもまだ真新しい。
「ちょっと待ってて、バッグ持ってくる。さて、どこにやったかな……」
 そう言い残し、部屋の奥へ入っていった小枝さんだが、なかなか戻ってこない。
 ――……もしかして、見つからないのかな……?
 ぼんやりとそんなことを思いながら彼を待っていると、部屋の奥からガシャーン!! というけたたましい音が聞こえて、体がビクッと震えた。
「えっ……何、今の」
 明らかに何かが床に落っこちた音だった。だけど小枝さんの声は何も聞こえてこない。気になった私は靴を脱ぎ、急いで部屋の奥へ向かった。
「小枝さん! 今の音はっ……!」
 開いていたリビングのドアから奥を覗き込むと、キッチン上部の棚を漁りつつ、申し訳なさそうにこちらを見ている小枝さんが目に入った。
「あ、ごめん。手滑って落としちゃってさ、それ……」
 彼が顎で示した床を見れば、カゴに入っていたタッパーや調理器具などが床に散乱していた。私は急いでそれらを拾い集め、元々入っていたカゴに仕舞う。男性の一人暮らしなのにこんな大中小様々な大きさのタッパーがあるなんて意外だ、と思った。
「ごめん、ありがとう。で、ルリさん、これなんだけど」
 そう言って、小枝さんが私にいくつかのエコバッグを手渡してくる。ナイロン素材の物や綿素材の物など、素材も大きさも様々だ。
「たくさんお持ちなんですね」
「知り合いからもらったりして、知らない間に溜まってたんだ。どれでもいいから持って行っていいよ」
「ええ……じゃ、じゃあすみません、お言葉に甘えさせてください。でも、ちゃんと今度お返しします」
 数個置かれたエコバッグの中から、ナイロン素材で、今日買った商品が全部入りそうな大きさのものを選んだ。
 ――玄関で済ませるはずが中に入ってしまった……まあでも仕方ないよね、あの状況では……
 早速それに荷物を入れ替えて、そそくさと退散しようとする。が、そんな私に小枝さんが待ったをかけた。
「ルリさん。よかったらうちで食事していかない?」
 小枝さんは買い物袋から肉のパックを出しながら、私に尋ねてくる。
「えっ、でも……それは申し訳ないので」
 バッグを借りておいて、食事までなんてとんでもない。私はふるふると首を横に振る。
「買ってきたものは一旦うちの冷蔵庫に入れておけばいいからさ。さっき俺もあのスーパーで肉買ったんだ。一緒に食べようよ」
 ――肉、食べようよ。ですって。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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