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俺サマ御曹司と契約結婚始めました〜コワモテなのに溺甘でした〜

俺サマ御曹司と契約結婚始めました〜コワモテなのに溺甘でした〜


発行: ヴァニラ文庫
シリーズ: ヴァニラ文庫
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★★☆2
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解説

敏腕御曹司とスピード(契約)結婚!?
ビジネスだけど…旦那サマは新妻と××したい

「仕事を紹介しよう。俺と結婚することだ」美咲が「契約結婚」した相手は、超高級ホテルグループの御曹司で総支配人の省吾。ビジネスライクな結婚だと思っていたのに、旦那サマの「仕事」っぽくない濃密テクニックに美咲はクラクラドキドキ!スイートな新婚生活で省吾のことがどんどん好きになるけど、旦那サマの甘い言動は「本気」or「仕事」!?(ヴァニラ文庫ミエル)

※こちらの作品にはイラストが収録されています。
 尚、イラストは紙書籍と電子版で異なる場合がございます。ご了承ください。

抄録

 その夜、もしかしたら省吾が来るかもしれないと落ち着かない気分でいたが、美咲のほうから確認するのも気が引けて、けっきょくは時間を気にしながら、ひとりで簡単な夕食を済ませ、風呂に入り、寝る支度まで終わらせた。
 もう十時過ぎたし、今日は来ないよね? 寝ようかな。明日からスケジュールがびっしりだし。
 時間や場所は教えてもらっていて、タクシーで行くように言われたけれど、美咲は電車で移動するつもりだった。いつもより支度にも念を入れたほうがよさそうだから、逆算すると特別早寝というわけでもない。
 リビングの電気を消そうとしたとき、玄関のほうで物音がした。
 えっ、誰? こんな時間に。ていうか、なに!? 泥棒? あっ、チェーン!
 これから玄関の戸締りをするつもりでいたので、まだチェーンをかけていない。オートロックのエントランスを侵入したのだとしたら、玄関を破られてしまうかも──。
 美咲が木製のシューホーンを握りしめて構えるのと同時に、玄関ドアが開いた。シューホーンを振り上げかけた美咲は、省吾の姿を見て固まる。
「……すごい歓迎だな」
 はっとしてシューホーンを下ろし、あたふたしながらスタンドに戻した。
「どっ、泥棒かと思って……」
「そう思ったなら、立ち向かおうとせずに逃げろ」
 ……ごもっとも……。
 省吾は美咲の横を通り過ぎて、室内を順に見て回った。
「不都合はないか?」
「至れり尽くせりすぎて落ち着きません……」
「元社長令嬢がなにを言う」
「レベルが違います」
 引き取ってもらった手前、美咲はできるだけ負担をかけないようにと心していた。養父母の生活レベルはともかく、美咲自身は身に着けるものも日常生活も平均的だったと思う。
 省吾は寝室のラウンドチェアに腰を下ろして、片頬で笑った。
「俺の妻となる以上、この程度の生活はしてもらう」
「わかりました、慣れます。……カギを持っているんですね」
「不満なら置いていくが」
 スーツのポケットから取り出したカギをテーブルに置こうとするのを、美咲は首を振って止めた。
「いいえ、伍堂さんが借りた部屋ですし──……フィアンセですし」
「そっちのほうが答えとしては正解だな」
 カギを戻した省吾は、ジャケットを脱いで立ち上がった。目の前に立たれると身長差を強く感じる。まるで壁だ。美咲も百六十三センチで決して小さいほうではないけれど、今は靴を履いていないから特にそう思うのだろうか。
 ていうか、私パジャマのまま……。
 ガウンはベッドの上に放ってある。横目で見ながらどうやって手を伸ばそうかと思案していると、省吾が口を開いた。
「フィアンセなら、呼び方も変えるべきだな」
「え? あ、はい……省吾……さん……?」
「イントネーションがおかしくないか?」
「緊張しているからです! 省吾さん。……これでいいですか?」
「美咲──」
 どきり、とした。ただ名前を呼ばれただけなのに。
「俺もそう呼ばせてもらう」
「……どうぞ──あっ……」
 ふいに腰に手が回って、美咲は仰け反った。真新しいバブーシュがすべすべしたペルシャ絨毯に滑って、そのまま倒れそうになる。しかし省吾に両腕でしっかりと支えられ、事なきを得た。
 いや、そのまま省吾が歩き出し、美咲は声も出せずに手をばたつかせる。ふいに手が離れたと思ったら、背中がベッドに着いていた。その上に省吾が覆い被さる。フゼア系の香りが、ふわりと鼻先を擽った。
「……なっ……なにを……」
「なにをって、結婚を約束した男女がすることなんて、決まってるだろう」
「それはっ、そうですけど、急に──」
「風呂まで済ませて、待っていてくれたんじゃなかったのか?」
 待ってはいなかったから! 覚悟はしていたけど!
 契約とはいえ、実際に結婚する以上、本物の夫婦と同じように行動するのだと、納得してはいた。いつも以上に念入りに身体を洗ったことも認める。
 しかし予想以上に待たされ、泥棒騒ぎまであって、すっかり気持ちが解けてしまっていた。
 ……でも、そんなこと言ってる場合じゃないよね。ていうか、私に拒否する権利なんてないし。
 美咲は身を固くしてじっとした。省吾の手が髪を撫で、梳き流しながら頬に触れる。目を閉じて息を詰めていると、唇に熱と柔らかさを感じた。
「……んっ……」
 キスだというのはわかった。しかし経験するのは初めてで、どう応じたらいいのかわからない。その前に、とても動けそうにない。
 美咲が戸惑う間に、唇を開かされ、舌が押し入ってくる。
 数回顔を合わせただけの美咲と、どうしてこんなことができるのだろう。男と女では行為に対する感覚がこうも違うのか。それとも美咲が未経験だからそう思うだけで、世間の男女は案外躊躇なくキスもセックスもするのだろうか。
 でも、結婚するわけだし……そりゃまだ籍は入れてないけど、遅かれ早かれの違いだし……。
 対外的に夫婦生活があるかどうかなんてわからないと思うが、正規の手続きを踏んで結婚し、養父の負債を美咲の夫として肩代わりしてくれようとしている省吾に、肉体関係は含みませんなんて言えない。省吾が望むなら、すべて応じるべきだろう。
 省吾だって被る義理もない借金を背負うのだから、そのくらいの旨味がなければやっていられないだろうと思う。美咲が旨味になるかどうかはともかく。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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