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霧のぬくもり

霧のぬくもり


発行: ハーレクイン
レーベル: MIRA文庫mirabooks シリーズ: 霧のぬくもり
価格:700pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★★☆☆1
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著者プロフィール

 ヘザー・グレアム(Heather Graham)
 新作を出すたびニューヨークタイムズをはじめ数々のベストセラーリストに顔を出す人気作家。作品は15カ国語に訳され、発行部数は世界中で2000万部を超える。フロリダで生まれ育ち、大学では舞台芸術を専攻した。卒業してからは女優やモデルなどの職業を経験し、第三子出産後に執筆を始める。受賞歴も豊富で、テレビのトークショーに出演したり、雑誌で取り上げられたりするなど実力と人気を兼ね備えている。

解説

 祖父母が残してくれた家に移り住むことになったクリスティナ。ここオーランドで過ごした少女時代の日々は、懐かしい思い出として今も心に残っている。祖父の死から12年――彼女は美しく成長していた。かつて密かに想いを寄せていたジェドと再会し、クリスティナの気持ちは揺れ動く。だが、運命のいたずらはそれだけではなかった。祖父が亡くなった同じ日に、一人の男性が犯罪者とみなされて不名誉な死を遂げていたという。過去の不思議な縁に導かれるようにして彼の存在を知ったクリスティナは、ジェドとともに謎を追う……。

抄録

 クリスティナは安堵のあまり体の力が抜けそうになった。ジェドがドアを蹴破ろうという考えを起こす前に、慌ててドアを開けた。「ジェド」彼女はささやいた。
「悲鳴が聞こえたぞ!」とがめるようにジェドは言い、クリスティナを見つめて、彼女がハンドバッグと鍵の束を持っていることに気づいて眉をひそめた。「出かけるのか?」信じられないというように彼は尋ねた。
「ええ……まあ」
「夜中のこんな時刻に、いったいどこへ行く気だ?」
 クリスティナは眉根を寄せてうまい返事を考えだそうとした。彼女がためらっているのを見て、ジェドの額にいっそう深いしわが刻まれた。
「クリスティナ、どこへ行くつもりだったんだ?」
 彼女はため息をつき、ジェドを入れるためにドアを大きく開けた。キラーがうれしそうに吠えた。ジェドを好いているのは明らかだ。彼はポーチに立ったまま、相変わらずいぶかしげにこちらを見つめている。
「出かけるの」ようやくクリスティナは言った。
「どこへ?」
「どこだってかまわないわ」
「頭がおかしくなったのか?」ジェドがきいた。
「そうかもしれない」彼女はささやいた。
「なにか必要なものがあるのなら……どこかへ行く必要があるんだったら……ぼくが連れていってあげるよ」ジェドは申しでた。
「いいえ……ただ、その、なかへ入って。ドアを閉めるわ。どうしても出かける必要があるわけじゃないの」
「クリスティナ、きみの言うことを聞いていると怖くなるよ」
「ごめんなさい」
 クリスティナが廊下をリビングルームのほうへ歩きだしたとき、ジェドが彼女の肩に手を置いて振り向かせた。ジェドはすぐそばにいた。クリスティナは彼のすべてに圧倒された。いつも清潔で、いかにも男性的なにおい。彼女の背丈に申し分なくつりあう背の高さ。その体から発せられる熱と活力。
 昔からクリスティナはジェドに夢中だったが、それがますますひどくなりつつあった。もっと深く。もっと性的に。
 彼女は気持ちを静めてジェドの胸を見つめた。カジュアルですてきなストライプ柄の綿のシャツを。それからゆっくりと視線をあげて、彼の目を見た。ジェドはすばらしい目をしていた。黒い、底知れぬ目。彫りの深いいかめしい容貌が、彼の性的魅力をいっそう引きたてている。クリスティナを見つめ返す目には、心配そうな色がありありと浮かんでいた。ジェドは彼女をあざけっているのではない。少なくとも今は。
 なにか言わなければならない気がして、クリスティナは口を開いた。おかしなことを口走っていると彼に思われないなにかを言わなければ。だが、ジェドはただ見つめてくる。まるで……。
 ジェドがクリスティナの顎に手を添えて顔を上向かせた。しかしそれは、彼女の目を見るためではなかった。
 クリスティナは唇に彼の唇を感じた。軽くふれただけなのに、まるで酔いをもたらす熱い波がどっと押し寄せて彼女を包み、体のなかへ流れこんで、肉と血と骨を溶かすように思われた。長身のジェドに合わせようと背をのばして爪先立ちになったクリスティナは、再び彼の唇が軽くふれるのを感じた。実際にふれたとは思えないほどかすかだったのに、しっかりとした感触があった……。
 彼女はジェドのたくましい胸に身を寄せ、ふたりの唇がぴったり重なるまで背のびをした。彼が両腕をまわしてぎゅっと抱きしめてくる。ジェドの唇はもう羽のような軽いふれ方はせず、熱い炎となって焼け尽くそうとするかのように、クリスティナの唇を荒々しくむさぼった。
 たとえ千年生きようと、このようなキスは夢にも思い描けなかっただろう……。

*この続きは製品版でお楽しみください。

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