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蜜恋ルームシェア〜御曹司とひとつ屋根の下〜

蜜恋ルームシェア〜御曹司とひとつ屋根の下〜


発行: マーマレード文庫
レーベル: マーマレード文庫
価格:600pt
形式:XMDF形式⇒詳細 MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン ソニー“Reader” スマートフォン タブレット
みんなの評価 ★★☆☆☆1
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解説

俺に甘える君を、見せて
セレブ御曹司×庶民派女子ワケあり同居で24時間愛されちゃう

アパートの火事で行き場を失った萌笑。人気の大手不動産屋に助けを求めるも、担当窓口の松野下の冷たい対応に不満をぶつけてしまう。実は会社後継者である彼は接客について悩んでおり、なんと萌笑に接客指導を条件にルームシェアを提案してきて……。ひょんなことから始まった利害一致の同居生活で、セレブな彼と庶民派の私の恋物語が動き出す――!!

抄録

──うそ、彼が来たの?
足音はしないけれども、萌笑の横に並んだ気配がする。
「おはよう」
低めだけれど気だるさはなく爽やかな声音。想像した通りの雰囲気だ。
「お、おはようございます」
顔を洗いながら受け答えするとドライヤーの音がし始めた。
彼も寝癖直しだろうか。結構時間がかかりそうだ。すっぴんを見られたくないとはいえ、いつまでも顔を洗っているわけにはいかない。
萌笑は泡を洗い流してタオルで水分を取りつつ、隣にいる松野下を目にしてぎょっとした。
──はっ、裸!?
松野下が身に着けているのは、腰に巻かれた白いバスタオルのみ。
男性の裸を生で、しかもこんな近くで見るのは久しぶりのことで目のやり場に困って動揺してしまう。
声を出そうにも口はパクパクと動くばかりで、息しか漏れない。
心中大パニックの萌笑だけれども、その裸体から目が離すことができず、タオルの隙間からこっそりと見つめた。
肌が白いために軟弱な印象があったが、意外にも逞しい。肩から続く二の腕は程よく筋肉がついていて、うなじから背中にかけてのラインが美しい。
鏡に映っているお腹には贅肉がなく、割れた腹筋が見える。一八〇センチはあるだろう背の高さも相まってスタイルは抜群、モデル並みだ。
思わず見惚れていると松野下がドライヤーをとめて萌笑の方に向き直った。そしてあろうことか数歩近づいたから、咄嗟に後ずさりしてしまう。
乾いた彼の髪はサラサラで、長めの前髪の間から覗く瞳はとても澄んでいる。じっと見つめられて萌笑は魔法にかけられたように動けなくなった。
「昨日はよく眠れたのか?」
「あ、はい。おかげさまでぐっすりと……!あの、改めてお礼を言います。お部屋を貸してくださりありがとうございます。これからよろしくお願いします!」
タオルを顔から外し、丁寧に頭を下げる。
松野下が間借りさせてくれなければ、今日も部屋探しに奔走するところだった。そんな落ち着かない状況では、仕事も休むことになっただろう。個人教授については大いに悩んだけれど、今は感謝の気持ちでいっぱいだ。
「こちらこそよろしく。俺には、君が必要だから」
松野下は相変わらずの淡々とした口調だ。
けれど澄んだ瞳で見つめられ、「君が必要だ」などと言われれば、萌笑の胸はトクンと震えた。
男性にそんなことを言われたのは初めてだ。ましてや相手は今、まぶしいほどの裸体を見せているのだ。平静さを保つことが難しい。
必要なのは萌笑自身ではなく『個人教授』のことだとわかっていても、頬に熱が集まっていく。
「あ、あの、役目を果たせるように、頑張ります」
赤くなった頬を隠すように俯いていると、松野下の指がそっと髪に触れた。
「昨日はフード被ってて気づかなかったけど、髪が短くなったな。たしか、肩甲骨の下あたりまであったよな」
「あ、そうなんです。火の粉で傷んだみたいなので、切っちゃいました」
へらっと笑って見せる。セミロングだった髪は肩までのレイヤーボブになってしまった。
「悪くないな。よく似合ってる」
「そう、かな……」
無愛想な彼がこんなことを言うなんて意外だ。けれど素直にうれしい。
仕方がないこととはいえ、切るときは躊躇したし切なかった。気にしないようにしていたつもりだが、髪がひどい状態になった哀しさとか、切らなければならなかった経緯などが心に重くのしかかっている。
『似合っている』というたったひと言だけれど、萌笑の胸にはあたたかいものがじんわりと広がった。
「……ありがとう」
話は途切れたが、松野下は萌笑の前から立ち去ろうとしない。それどころか再び一歩、距離を縮めてきた。
後ずさりをすれば、背中に壁がぶつかる。
戸惑いながらも見上げれば、え?と思う間に屈んだ松野下の顔がスッと近づいた。
「ずっと、気になっていたんだ」
「へ?」
前髪をわけられて、松野下の手のひらが萌笑の額に触れる。
「ひゃっ」
「動くな。じっとしてろ」
「あ……あの?」
おずおずと声を出せば、手のひらがするりと首筋まで下りてきた。
「ん……」
あたたかい手のひらが、萌笑の細いうなじを優しく撫でる。くすぐったくてピクリと震えると、動くなとばかりに肩を押さえられた。
「昨日、雨に濡れたせいで風邪を引いたんじゃないか?ずっと顔が赤い。頭は痛くないのか」
萌笑と目線を合わせて話す松野下の瞳はすごく近い。心臓が破裂しそうなくらいにドキドキしてしまう。これでは別の意味で熱が出そうだ。
「はい、痛くない……です」
それだけ言うのが精いっぱい。思わず目を閉じそうになるけれど、ぐっと堪える。そんなことをしたら、まるでキスを待っているかのようで。
松野下は肌の熱を確かめるように何度も触れてくる。
ただでさえ男性経験が少ないのにこんなことをされると、胸のドキドキはどんどん加速してしまう。


*この続きは製品版でお楽しみください。

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