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シンデレラの献身 闇のダリウス、光のザンダー II

シンデレラの献身 闇のダリウス、光のザンダー II


発行: ハーレクイン
シリーズ: ハーレクイン・ロマンス闇のダリウス、光のザンダー
価格:360pt
形式:MEDUSA形式⇒詳細
対応端末:パソコン スマートフォン タブレット
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著者プロフィール

 キャロル・モーティマー(Carole Mortimer)
 ハーレクイン・シリーズでもっとも愛され、人気のある作家の一人。1978年にイギリスでデビューして以来、これまでに刊行された作品は実に百冊を超える。十四歳のころからロマンス小説に傾倒し、アン・メイザーの作品に感銘を受けて作家になることを決意した。キャロルは三人兄妹の末っ子としてイギリスはベッドフォードシャー州の小村で育った。一時は看護師を志したが、転倒した際に痛めた背中が治りきらず断念。その後、某有名文房具メーカーのコンピューター部門に勤め、そこで働く間に時間を見つけて小説を書くようになった。物語を書くときに一番楽しいのは、ヒロインとヒーローの性格を考えるとき。書いているうちに徐々に主導権がヒロインとヒーローに移り、いつのまにか彼らが物語を語りはじめるのだという。現在キャロルは“イギリスで最も美しい場所”マン島に、夫と子供たちと住む。

解説

 プレイボーイが見せるやさしさは本物?それとも、誘惑の手段にすぎないの?

サムはウエイトレスをしながら子育てに奮闘するシングルマザー。苦境を見かねた友人がある日、割のいい仕事を紹介してくれた。大実業家として知られるスターン兄弟の弟ザンダーの世話係だ。事故で脚を骨折した彼は、目下、不自由な生活を送っているという。だが、プレイボーイとして名高いザンダーのもとで働きだしたサムは、男の色気を発散する彼に気持ちをかき乱され、仕事どころではない。この人なら、松葉杖をついていたって女性をベッドに誘いこめるわ!しかも尊大な態度と裏腹のやさしさを垣間見せられ、心を揺さぶられる。彼に惹かれちゃだめ。男なんてみな同じ。悲惨な結婚生活を忘れたの?あいにくサムの決意は、ザンダーの圧倒的な魅力の前に無力だった……。

■まるで光と闇のように対照的な双子の富豪兄弟の弟、ザンダーの物語です。輝くブロンドと端整な容姿の持ち主の彼は、当然のごとく超絶プレイボーイ。そんな彼が惹かれたのは、質素に暮らす元ウエイトレスのシングルマザー、サムでした!


こちらの価格は2019年9月18日までの期間限定価格となります。

抄録

「ごめんなさい」急いで寝室へ入り、ベッド脇に立つザンダーのそばまで行った。私ったら、スターに会って感激しているティーンエイジャーみたいだわ。サムは恥ずかしさに頬がほてるのを感じた。
 スターといえば、もしザンダーがアクション映画に出ていても、まったく違和感はないだろう。大きなスクリーンで完璧な肉体がいっそう際立つはずだ。
「サマンサ!」明らかにまた気が散っているサムに向かって、ザンダーが声を荒らげた。「僕は支えてもらわないと長く立っていられないんだ」
 そうだったわ。
 ザンダーはこれまで目にした中で最も魅力的な男性だけれど、だからといって、お気に入りのセクシーな夢想の中の主役を見るように、物欲しげな目で見つめていていいはずがない。
「先に行って、シャワーを出しているわね」息をのむほど男らしい体から急いで視線をそらし、サムはバスルームへ向かった。しばらく一人になって、冷静さを取り戻さないと。
 バスルームに入り、シャワーブースの磨りガラスのドアを開けると、栓をひねって湯を出した。温度がちょうどよくなるのを待っている間、気がつくとまた物思いにふけっていた。
 こんなふうに半裸のザンダーに反応してしまうなんて思ってもみなかった。マルコムと離婚して以来、ほかの男性に目を向けたことはない。もちろん体が反応を示したこともない。それなのに今は胸がうずき、その頂が痛いほど敏感になっている。
 欲望をかきたてられているのだ。
 よりによって、ザンダー・スターンに。
 あんなに魅力的な男性に会ったのは初めてだからよ。しかも今の彼は裸同然だもの。マルコムはここまで露骨に、獰猛なほど男っぽいタイプではなかった。マルコムがザンダーのような体格になることは想像できない。たとえ一週間に三回のジム通いを百万年続けたとしても。
 この数週間、ザンダーは上半身の筋肉を維持するために、ここにあるトレーニングルームで運動を続けてきたのだろう。
 そして下半身は……。
 ふだんは毎晩女性とベッドをともにすることでたくましさを維持しているに違いない。事故のあとはそういうわけにもいかなかっただろうが。
 それで思い出したけれど、私たちがここにいる間、彼にも守ってほしいルールがある。だからあとでまた話をしなければ。
「サマンサ?」
 サムははっとして息をのんだ。またぼんやりしていて、ザンダーがバスルームに入ってきていたことに気づかなかった。
 驚いて、すぐ後ろにザンダーが立っているとも知らずにぱっと振り向いた。その結果、昼間のデイジーとまったく同じことをしてしまった。身構えるように上げた手が偶然、彼の肘にぶつかったのだ。
「またか……」ザンダーはバスルームの大理石の床の上に倒れていくのを感じながら、信じられない思いでつぶやいた。
 ああ、そうだ、ここで脳震盪を起こせば、ただでさえ悲惨だった一日が終わってくれる。
 だが、そうはならなかった。
 どうやってそんなことができたのかわからないが、サマンサがすばやく動き、ザンダーの脇の下に肩を押しこんでいたのだ。少なくとも、そのおかげで倒れずにすんだ。もちろん彼女はザンダーの体重を支えきれず、二人は一緒によろめいたが、シャワーブースの反対側の壁に取りつけられた大理石の棚に寄りかかることができた。
 なんとか体勢を立て直すと、ザンダーは奥歯を噛みしめて言った。「君とデイジーは僕のもう一方の脚まで折ろうと心に決めているんじゃないだろうな?」
 確かにそう見えるに違いない。サムは後ろめたさにひるんだ。それから自分がまだザンダーの腕に抱かれているのに気づき、ぎこちなく身じろぎした。手は彼の腰に巻かれたタオルの上端に近づき、頬は彼のむき出しの温かい胸に押しつけられている。
 ザンダーの胸はがっしりとたくましく、朝つけたらしいコロンの香りが肌から漂って、体温が荒々しいまでの男くささを伝えている。
 いかにも心をそそる刺激的な組み合わせだ。
 でも、私はこれ以上この男性に欲望をかきたてられたくない。富と権力を持つ者は持たない者の気持ちを踏みにじってもいいと思いこんでいるような男性に、また心を奪われるつもりはない。
 サムはぎくしゃくした動きでザンダーの腕の中から抜け出すと、すばやく彼から離れた。「あなたが驚かすからよ、あんなふうに後ろからこっそり近づいてきて!」
 ザンダーは憤慨したように彼女を見た。「まさか僕のせいにされるとはね。君がそう言うだろうと予想しておくべきだったよ。今度から近づくときには大声で知らせようか?」
「それがいいわ」サムはそっけなく答えた。
 ザンダーがこんなに男っぽいのはどう考えても不公平だ。伸びすぎたブロンドの髪が乱れ、ころびそうになったせいで腰に巻いたタオルがめくれて、引きしまった腿があらわになっている。裸同然の格好で私の前にいるのに、ちっとも気まずそうではない。
 でも、彼はまるでギリシア神のような姿、いえ、正確に言えば、北欧神話に出てくるブロンドの神ロキのような姿をしているのだから、気まずさを感じるはずもないけれど。


 *この続きは製品版でお楽しみください。

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