『愛を賭けて』のレビュー
★★★☆☆ 3 dadaさん 2012-09-04 |
生涯に女性はただ一人でいいという信念を持つ、品行方正なヒーローに、分不相応な教養を身に着けた美貌の召使いであるヒロイン。そして運命的な出会い……何かが起こる? いいえ。沈着冷静なヒーローの性格そのままに、予定調和の中で淡々と日々が過ぎてゆきます。「昔、こんな身分違いの恋を成就させた二人がいました」的な、伝聞を読んでいるような感覚。創作らしい波乱や情熱や混乱はありません。壁投げ本や、途中で耐え切れずに読むのをやめた本もたくさんある中、この作品は最後までなんとなく読めてしまいました。エリザベス女王をかなり好意的に描いているので、そのあたりの時代設定や歴史上の人物がお好みなら、いかがでしょうか。
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