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狼は星に吼える

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内容紹介
都心のターミナル駅から電車で2時間弱のC地方。まわりを山々に囲まれたそこは、C盆地としても知られており、観音様の霊場で有名な三十四のお寺や、C神社、M神社、さらにはH神社と由緒ある神社仏閣が無数にあることから、関東の小旅行スポットにもなっている。物語は、そんなC地方の進学校に通う女子高生・大神皓夜《おおがみこうや》のクラスに、季節外れの転校生がやってくるところから始まる──。
新しいクラスメイトの名前は浅瀬流《あさせりゅう》。彼は異性ならずとも振り返るような、非の打ちどころのない美男子だった。しかも学力優秀、スポーツ万能ということで、あっという間に女子たちを虜にしてしまう。皓夜に至っては、目が合うだけで体が火照り、彼に欲情しているのだと自覚していた。だが、その過剰な反応にはわけがあった。M神社の神使である狼の血族の末裔が大神家であり、皓夜の衝動は狼のヒート(発情期)に関係があったのだ。その使命は、C神社由来の化け物「オモイカネ」と「ウツロ」を生来敏感な鼻で嗅ぎ分け、狩ること。信じがたい事実を打ち明けられる中、皓夜は親しい男友達の明石から「両親が急に感情を持たないゾンビみたいになった」という話を聞く。心配して級友と彼の家の様子を見に行く皓夜。しかしその途中、自身の魂が拒絶するような強烈な悪臭に遭遇する。瞬時に「敵だ」と判断した彼女は、我を忘れて一人の中年女性に飛びかかろうした。それこそが宿敵「ウツロ」だとも知らずに……。

古代の伝承にまつわる化け物とそれを狩る狼の血族、それを影から監視し処理している公安警察、その舞台裏で跳梁するおぞましい人外のモノたち。民俗学、UFO、地球外生命体……奇才・梅津裕一が放つ次世代カオスホラー!

(※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています)
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