バカが隣りに住んでいる

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著者	勝谷誠彦
発行	扶桑社
ジャンル	政治・社会人文・科学:評論・文学研究
紙初版日	2015年1月30日
レビュー	1.0 （1人）レビューを書くレビューを読む ⇒レビューを書いてスタンプゲット

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内容紹介

SPA！　人気連載、巻頭コラム「ニュース　バカ一代」書籍化第四弾連載3年余りの時評コラム約160本を収録。日中・日韓関係が再び悪化するアジア情勢、東日本大震災、原発事故、解散総選挙……などを通じた壮大なバカ群像を過激に論じる。

（※ページ数は、680字もしくは画像1枚を1ページとして数えています）

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1 0 踊る工芸家お喋り大好きおっさんのトンデモ右翼思想本。関西は産経新聞が良く読まれるせいか、この手のネトウヨ文化人も多く輩出される。内容は彼のコラムを羅列したもので、ロシアが北朝鮮経由で韓国にパイプラインを通しただけで「対馬海峡をはさんでロシアを軍事的に迎え撃つ」だとか、相変わらず威勢だけは良い。他にも好戦的で扇動的でツッコミどころ満載な記事が目白押し。「1月4日の3か月後が3月11日」など単純計算ができないのは御愛嬌。「電車への飛び込み自殺を減らすためにホームドアを設置しろ」と言うが、それが単に自殺の場所や手段が変わるだけで根本的な解決にはならない、という発想にまでは至らない。311の震災について「現実のものとは思えない」「映画さながらの日本沈没が現実に起きている」と騒ぎ立てる狼狽ぶりが痛々しい。当時、この人がTVで「犠牲者の数は最終的に10万を超えるかも」等とドヤ顔で語っていたが、周知の通り実際には2万弱。とにかく大袈裟で仰々しい御仁。一方でたまたま自分の予言が当たると、事あるごとに「私が前から言ってた通りになりましたね～（笑）」と吹聴したがる。大手マスコミに対する愚痴を並べて立てるが、自身のメディアリテラシーの低さを顧みることはない。「政府や東電が嘘をつけば全国民が騙される」など、極論も多い。彼にとって、日本国民のメディアリテラシーはその程度なのだ。勿論、この「全国民」は彼自身の投影でしかないが。また「北中ロ韓が日本を襲わない根拠なき楽観」を批判するが、他方「襲う悲観の根拠」は彼自身の人間不信と猜疑心と被害妄想の域を出ない。ここでも「自分の批判が自己投影による同属嫌悪である」という自覚はない。出す本のタイトルに「バカ」が多いのも、彼自身の投影だ。このような一見賢そうな人物がトンデモ右翼思想に感化されやすい理由は、ひとえに「義務教育で哲学・心理学をやらないから」である。低水準教育下では幾ら高IQでも、情報分析力・問題解決力・倫理観・自主性・EQ・先見力・自己客観視能力・適応力の低い人格に育つ、という事実を彼自身が証明している。 2021-09-26 4556422 0 0 8rE5-a-v2 cvnEh-%CD%D9%A4%EB%B9%A9%B7%DD%B2%C8-v2